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同床淫夢

 1939年9月16日 数か月の長きに渡る紛争は一応の停戦を見た。これには日ソ両政府の当初の思い違いが大きく影響している。


 まずソ連であるが、開戦当初の目論見である火力と機甲による一気呵成な領土拡大、それがオスの匂いに発情する雲霞の群れに阻まれ、ここまで膠着するとは思っていなかったのである。


 紛争後半、ソ連軍は優勢ではあったが、それは戦果と言う意味であり、占領地は一向に確保できず、優勢する火力と航空戦力で、押し寄せるブタ波を何とか凌いでいたのが現状であり、その証拠に火消しに奔走させられた装甲戦力は前回でも語った所であるが壊滅している。


 またその壊滅の仕方が問題であった。これも既に語った所ではあるが、命を賭して戦った兵士たちの多くが命の代わりに純潔を失い、また特殊性癖(鋼鉄搾精プレイ)の餌食となり精神に異常を来す事態となっていたのだ。


 NKVDはこれを何とか隠蔽しようと部隊配置の政治委員もまた奔走してのであるが、戦車に跨乗していた歩兵までが騎乗位(兵が上)されてしまっては、完全に隠し切る事は難しかった。


 絶望の叫び(若しくは目覚めてしまって喘ぎ)を上げる奇怪なオブジェが回収され、それを多数の兵員が目撃してしまった、停戦間際にはノモンハンに投入された兵員の大部分が装甲車両に信を置かなくなり、近くによる事さえ恐れ初めてしまう。


 なんとそれは航空戦力に付いても同じとなっていた。敵光学兵器は最優先攻撃目標に設定され、紛争中盤には前線から姿を消したが、敵高射砲の射程外から攻撃可能な双発爆撃機ツポレフSB-2、四発爆撃機ツポレフTBの迎撃に投入されるとこれらの爆撃機の被害は甚大となり、


 敵後方への爆撃をパイロットが拒否する事態にまで発展していたのである。プライドの高いパイロットたちは逃げ場のない空中ハッテン場に放り込まれる事を良しとしなかったのだ。命は掛けてもお尻の純潔は掛けていないのである。




 この様な事であるからソ連としても、日本側戦力に痛撃を加えたのであるから、もうええじゃないかの空気が蔓延、1939年8月23日にドイツと締結された独ソ不可侵条約を背景にして、日本側に圧力を掛ける事での停戦を模索したのである。


  次に日本側である。これは単純に戦果が上がらないで現場のモチベが下がった事が原因である。史実と違い、大正期より(海賊的)自由な気風を持っている陸軍は、そのフリーダムさによりやる気がなくなっていたのである。


 紛争中盤まではソ連側が明らかな大規模侵攻を企図していた為、犠牲を返り見ず、敵総攻撃に突貫して、大いにパコっていた命知らずのブタどもであるが、後半、敵が明らかに消耗抑制に走った段階で、チン獲得の可能性少を悟り、こちらも明らかに戦意が衰えていた。


 これには火力・装甲能力の不足も関係は大である。如何なメスブタとは言え、近寄る事を拒否されると如何ともし難い所なのだ。史実とは大きく違い敵装甲戦力は壊滅させたが、その代償として彼女らは史実に倍する兵力を失ってもいた。それで得た物チンコは少ないのであるから、更にやる気は日を追って無くなっていた。


 政府に取ってもそれは同じであった。ソ連が全面戦争を挑んでくるのであれば、国民メスブタはウラジオやハバロフスクに雪崩れ込む事を良しとしたであろうが、熊のチンポが萎えてしまったのであれば、支那チンに夢中の国民は態々益の少ない戦争を求めはしない事は明らかなのだ。


 其処に加えて独ソが不可侵条約を結び、ソ連側はこれを材料にした手打ちを、強気ながら早く終わらせたいと言う、こっちは「今夜どう?」サインを送っているのに「明日は仕事があるクマから、、、」と逃げ腰な夫に始終されると、政府が戦争拡大を言い出しても、「それより支那に注力せいや!」と言われる事は更に明白である。


 この様に日ソ両国は一致した様で全く一致して見解を持ってノモンハン紛争に停戦に合意した。そしてこれが後の「悲劇」を生む事になるとはソ連は考えていなかった。


 


 悲劇とは何か?


 それは後の事なのであるが、今回の紛争の総括する意味でもここで少しだけ述べて置こう。今回の紛争でソ連は総兵力約五万一千を投入し、その内一万五千と言う行方不明者と投入された千輌に届く装甲戦力(の乗員)、五百機以上の航空機(の乗員)を失う大損害を被っている。


 であるが機材の方の損害は意外と少なのだ。乗員は帰って来ないか、長期療養の憂き目にあったが、機材の方は完全に破壊された(飲み込まれた乗員を救出するのに)物以外は回収ができ、日本側はこれを律儀返還してきた(捕虜は絶対に返さないが)


 また始終火力面では日本を圧倒し、終盤に於いては決してメスブタを寄せ付けない事に成功できたのである。ここから導きだされる答えは、当初の対日戦略、火砲と機甲でひき潰す路線は待ちがってはいないと言う事だ。


 次は勝てる。


 熊さんはそう確信した。


 確信してしまった。


 1945年8月にその間違いに気づくまで





 さて此処で話を日本側、そしてこれまで述べて来なかった、その国際関係について移して行きたい。


 1938年9月16日 日本帝国はソ連とのノモンハン紛争に対する停戦協定に署名した。ソ連は始終強気であったが、日本側もまた「その気なら連合艦隊、ウラジオに突っ込ませるぞ♡」と譲らなかった為、紛争開始前の現状回復で話は如何にかまとまった形であった。


 であるが日本の国内政治は荒れていた。平沼内閣は1936年に結ばれていた日独防共協定を反故にするが如きドイツの独ソ不可侵に「欧州の天地は複雑怪奇で付き合うと疲れる。だが一応責任を取って下野する」と言うコメントを残して総辞職、次の阿部内閣は「ドイツの身勝手は何時もの事であるからして支那大陸情勢に注力する」と発表している。


 公式に此処までのコメントが出たのには理由がある。この世界の日本帝国はその身勝手さこそを信用しているからだ。第一次大戦時代から始まる日本帝国のハニートラップ網はドイツが何時かやらかすと明確に伝えていた。


 それはズタボロ時代より下半身に取りついていたドイツ国防軍からも、帝国海軍所属のメイドさん送り込んで技術情報と遺伝子情報をヌいていたドイツ海軍からも分かりきっていた事だ。


 だから勝手にやらせてその上がりを掠め取ろうと言うのが日本帝国政府の考えであり、その上に坐され、近い将来のドイツの破滅と彼らが巻き起こす大混乱をご存じのお方はそれを支持されている。


 「「男に貴賤は無い!黒!ユダ!ゲル!全てアタシに良し!」」


 を心情とするメスブタたちとそれに構成された陸海軍も、史実の様なドイツ贔屓感情は、持ち合わせていない、彼女らは男が欲しいだけなのだ。


 ではなぜそんな国と防共協定を結んだかと言えば、それは史実と違いドイツの並々ならぬ努力と好意が存在したからであった。


 前述したが、ドイツからしてみると日本帝国は友好国なのだ。確かに海外領土は奪われたが賠償金の代わりに移民で許してくれたし、その移民にしても食うや食わずの子供や老人が主で、食糧援助もしてくれた。


 また史実と違い大事な資源輸入先でもある。近年、復興目覚ましいドイツ経済の需要は日本からの資源輸出に頼る部分が多く、特にコーヒーを含む嗜好品の輸入は、バカ高い値段を提示してくる憎っくきフランスや、如何せん未だ篭絡出来ていない英米を抜いて一位になっていてまた安い。


 それで何で史実と同じく国民党にフォルケンハウゼン送り込んでいるのか言えば、それがドイツのドイツたる所以であろうが、それに気づいた総統は必死の国防軍を制御しようとしていた(その前にフォルケンハウゼン含め、軍事顧問団は日本軍に飲まれてしまったが)


 繰り返すが総統が必死にである。


 なんとチョビ髭閣下は、史実ではご自分の著作で劣等扱いしていた筈の黄色人種国家が、嫌いではないのだ。これにはバラフライなエフェクトが関係している。


 端的に言うと、一次大戦時、マスタードガス食らって失明しかけた総統は戦場に突撃してきた一匹のメスブタ看護婦によって回収され治療を受けていたのである。しかも、そこで捕虜の恥辱に自決しようとした所で肉体的説得を受けていた。


 これは著作でも語られない、語ると「我が(ベット上での)闘争 R18」になってしまう秘話である。因みにそこで看護(意味深)を受けたのは金髪、B83/W56/H82なトランジスタグラマーであった為、偶に某エーファ女史はため息を付かれてイラっときて総統をどつく事もあるそうである。


 余談は置いて置くとして、その為総統は大きく勘違いをしている。またその勘違いを日本帝国は助長する事も大いにしている。ナチスが台頭して来る頃から気位だけは高い国民感情に配慮して、出来うる限り「金髪で碧眼!そして母性の象徴!僕の考えた理想的ゲルマン女性」と言う妄想の中にしか存在しないのを選抜して送り込み、それ以外は白人(能々見れば完璧な美と可愛らしさと言う違和感しかない存在であるが)容姿を送り込んだのである。


 日本大使から大使館付きの武官、民間人までこれであるから、総統元よりナチスの方々もコロッと騙された。騙されてベットに行ってしまった。


 総統は著作(新版)で語っております


 「予が思う所、日本人と言う者は、アーリアンの一つの到達であり、アーリア人種の血統は如何なるアジア的堕落と交雑の中でさえ、最終的に勝利を掴めると言う証左でもある。我々は偉大なる勝利を、気まぐれな自然の手では無く、人工的に機械的に選抜と闘争の中に会って実現するべきなのである」


 はい全く嬉しくない事にアーリア人認定頂きました。これでリップサービスのつもりなのであるから総統も相当に総統な御仁である。であるがこの薄気味の悪い好意も好意であるので、ソ連と睨み合っている手前、そして「資源」を獲得できるのであれば協定を結ぼうと言うものである。


 だがそれは今回裏切られた。ちょび髭が筆髭とベットインしたせいで、臨戦態勢に入った筈の熊のナニが萎えて萎びて熊ちゃん出て行ってしまったのだ。少なくとも日本帝国政府はそう感じた。


 対独感情の悪化、ドイツそして総統としては一時の方便、ポーランドを併合し、西方で電撃するまでの繋ぎとしての約束が日本を怒らせてしまったのだ。


 冷静に考えなくても怒るだろうと考えられるが、総統としては中華支援から手を引いたし、防共協定に続き清帝国も承認したのであるから、分かってくれよ!察しが悪いな!と言う思いである。


 独りよがりの身勝手、一緒にイこうっていったのに「あっごめん」これぞ正にドイツ人仕草であろう。


 彼女を怒らせてしまったドイツ。この後、数々の贈り物を捧げる事で機嫌を直して貰う事に成功するのであるが、それが他者からどの様に見えるか、全く計算に入れてはいなかった。


 ドイツ第三帝国と日本帝国の関係性。それは一言で言うと自分が初めての相手だと信じる(戦争)オタク君と、誰にでも優しい(股を開く)女子高生の関係性に似ていた。

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