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オス喰い戦線 上海のオス喰いメスブタ

 悪魔(淫魔)の数字721の存在を知る事で、日本政府と軍が今次戦争に勝利を確信している理由が分かった事であろう。だがオルゴンは日本軍全体に恐るべき力、「痴情の星」によれば女神の祝福をもたらしている。


 

 これが世界に証明されたのは第二次上海事件であった。日本軍を上海で阻止する為、国民党軍事顧問アレクサンダー・フォン・ファルケンハウゼンが作成した作戦計画と彼が構築を指示したゼークトライン(ゼークトはフォルケハウゼンと一緒に中国に行って先に離任した同僚)、この第一次大戦型の阻止線を日本軍は凄まじい攻撃(トン撃)によって早期に撃破したのだ。


 この世界では盧溝橋事件自体があっと言う間に戦争へと拡大した事もあり、上海での衝突も史実と違い一切の前置きなく、断固とした日本人居留地とそこに駐屯する日本軍(海軍陸戦隊)の撃破を目指して行われている。中国側は即時退去を突き付け、退去期限が過ぎ次第すぐに攻撃に移ったのだ。


 無体に見えるがこれは正しい判断だったと言える。既に日本側は戦争(狩)の決意を固めており、悪戯に時間を引き延ばせば、大挙して押し寄せてくる援軍の上陸を許してしまう事になり兼ねなく、実際許してしまっていた。


 何故侵攻してきた中国側がそれを理解して尚、早期の上海攻略に失敗したかと言えば、日本側が悪辣であった事が一番の理由である。第一次上海事件で暴虐を働いた日本であるが、その暴虐の責任を取る形で同じく上海に駐屯する列強に対し兵力の削減を約束している。


 その為、日本租界に駐屯していた海軍陸戦隊の数は史実の半分程になっているのだが、その分居留する日本人の数は各段に増えていた。第一次上海事件に圧倒的勝利を収めていた日本は、既に既に結んでいる肉体的営業の自由は再確認されたと、上海市のみならずその周辺まで営業を強引に進めていたのである。


 そのブタ共が牙を剥いたのだ。徒手空拳の居留民風情に何が出来ると侮るなかれ、彼女らはメスブタなのだ。これまでブタブタとカジュアルに語っているので、読者諸氏はメスブタ共はオスが見せ棒すれば尻をだして服従するぐらいに軽く考えてはおられないだろうか?




 ブタは怖いんだぞ?養豚場で大人しくブヒーブヒーしてるから大人しく見えるだけで、あいつ等野に返ればすぐに野生に戻るからね?ブタが街中でフツーに歩いていた近世までの欧州とか結構事故が多発してますよ?それで死んだ王様だっている。


 増して日本帝国のブタはオスを主食とする肉食性インランブーターなのだからその狂暴性は既に御覧になり続けている通りである。上海海軍陸戦隊は、この居留民と称する悍ましき戦闘生物を義勇兵として徴収(オス食い放題に自主的に集まってきた)敵後方に解き放ったのだ。


 戦時国際法的にはグレーと言うか真っ黒に近いがこれが効果的であった事は間違いない。朝夕関係なく男を襲う肉食動物が後方を襲ってくる。相手は一見して(良く見れば美人しかいないので分かるが)民間人と見分けが付かず、ともすれば現地で土着したメスブタの支援すら受けているのである。




 上海包囲に動いたこれの中国軍はこの鎮圧に時間を取られ時間を浪費してしまった。何で地の利がある方が付け焼刃のゲリラ戦に手を焼いているんだ!と怒らないで欲しい。理由があるのだ。


 その理由とはメスブタ消失事案である。メスブタ共は男の捕食(性的)を目的として動いていても、合いたいする中国側から見れば(捕食に伴う)破壊工作を正規軍相手に行っているので、彼らは当然に本気で殺しに掛かる。


 現場は腰しか振ってこない(闇夜から襲い来るし、塹壕にもトーチカにも忍び寄り仲間を浚っていくが)可憐で美人でエロい長い乳の女を殺すのは躊躇する(するか?しないかもしれないなぁ)であろうが、鎮圧を指示する側は違う。明らかなゲリラ行為であるからそれは軍事的に正しい事だ、


 だからメスブタは捕食最中を撃たれ、叫ぶ兵士を引きずる最中に五人がかりで刺突され、暴れ狂うから砲撃すらされて駆除される。だが不思議な事に死体を残さないのだ(駆除に巻き込まれた男も)


 これは怖い。凄く怖い。塹壕の中に無神論者はいないと言う言葉が示す通り、いつ死ぬかもしれない戦時の兵隊は迷信深いものだからメスブタは妖怪やおぐあいなのでは?と思われており、「俺らは何を相手に戦争してるんだろう?」と士気も下がる。




 「なんか怖い」「良く分からない」「関わりたくない」これらの兵士の感情は大きな士気低下要因である。先の事になるが史実日米の本格的な地上戦が生起する直前、米政府は日本兵は単なる人間でありエンペラーの魔法が掛かった不思議軍団ではないと周知するのに、時間と金を掛けて教育しなければならなかった程だ。


 「未知」を大変に人は嫌がるのである。その未知の不思議生物が現実にいるとなると、現場の士気低下はどれだけの物になるであろうか?この様な恐怖が、上海市に立て籠る帝国海軍陸戦隊&ブタ民兵の駆除に時間を掛からせてしまったのだ。


 そして手を拱いていた間に「カリノジカンダ!」と意気上がる帝国軍本隊が上海に来援してたのである。




 8月23日 上海派遣軍先遣隊は史実の3倍である6個師団を持って第六駆逐隊の艦砲支援の元、上海北部沿岸に上陸を成功。そのまま9月に入るまでには上海陸戦隊本部前面から中国軍を駆逐、上海の開囲に成功したのだ。これが中国軍にとって初めてとなる大規模ブタ突撃との邂逅であり、欧州にとってそれは思い出したくもない記憶の再来でもあった。


 この時上海を包囲する中国軍はゼークトラインに自信を持っていた。指導に当たるドイツ軍顧問団もまた後方をゲリラ的の襲われているとは言え、それも何れ息切れすると現場の悲鳴にも関わらず楽観視している所があった。


 それが押し切られた形で崩壊したのだ。日本軍の戦術である「ブリーク(ブタブリッツクリークの略、戦後の研究家による呼称。日本軍側はそこまで深く考えておらず、単なる突撃と思っていた)」の成果である。



 「ブリーク戦術」は後の研究によれば以下の様に理解される


 潤沢な毒ガス兵器を装備し(実際は安価なアへ顔媚薬兵器)、高度に訓練された兵士(男の体温や体臭を本能で感知する野生のメスブタ)を持って行う、浸透強襲と大規模突撃(どうせブタだから使い捨てていいやの精神)を組み合わせた戦術。


 何と言うか現実と剥離が激しいのであるが、相対した側からすれば恐るべき攻撃である事はたしかだ。濛々たる毒ガスの煙、次々と股間を抑えて倒れる兵士たち、辺りには甘い栗の花の匂いが漂い、そして次の瞬間に雌叫びを上げ涎を垂らしたメスブタの群れが突貫してくるのである。


 これには頑強なトーチカに籠っていても無力である。日本軍側の攻撃は一切トーチカを破壊は出来ないのであるが、砕けた弾丸は無数の粒子となり銃眼から侵入、内部の兵士をして栗の匂いを放つメスブタのご馳走に変えるのだ。


 自分の意志では止めようもない生命の流出、栗と甘い匂い、薄れゆく意識の中、兵士たちは必死に己が武器に縋り迫りくる猛獣に抵抗せんとする。そして迫りくる野獣の声、一人また一人と組み敷かれ力なき叫びを上げて果てて行く兵士たち、塹壕には連れて行かれまいと必死にたてた爪痕だけが累々と残り、彼らが頂点捕食者の牙に掛かったと悲しく伝えている。


 風に乗り聞こえるのは貪り食われる「あっあっあ」「救命阿!救命阿!」「おほ~!!!」の音。ゼークトラインは獣共の餌場と化したのである。




  この様に圧倒的勝利を持って上海に迫った日本軍であるが、その戦略に誤算が無かったと言えばウソになる。上海開囲には成功した日本軍であるが、一部部隊を上海市防衛に回しただけで、その本格的入城は9月後半、本隊の膠州湾方面からの上陸を待つ事になっていた。


 理由は簡単である。一応の理性が政府にも軍にもあったからだ。流石に上海市と言う大都市にブリーク戦法の要である使い捨て部隊を雪崩込ませる訳には行かない。


 上海には列強各国の居留地が存在するのだ。現地住民は纏めて「仲良く」しても問題ないが、イギリスなりフランスなりの駐留軍と各国マスコミの前で「大仲良し」大会を開催すればどの様な事態を招くかは、色ボケした政府と言えど理解していた。


 まだその時ではないのだ。


 結局第二次上海事件の終結は9月16日の上海派遣軍膠州湾上陸と、それに続く中国側の撤退によって終わりを迎える事になる。だが戦争がこれで終結した訳ではない。華北方面での攻勢は未だ続いており、敗北したとは言え中国側の戦力はまだまだ健在なのだ。




 そう集結した訳では無ない。健在なのは何も中国軍だけではないのだ、今回勇躍上陸した上海派遣軍本隊は殆ど損害を被ってなどいない。


 詰まりは欲求不満。そして男食いまくりと聞いて来たのに、話も出来ず手も握れていないメスブタどもが師団規模でおり、なにより上海の先にはブタ共の飢えを満たすに充分な都市がある。


 その名は南京。


 我ら日本帝国に喰いつくされる事が決まってきる国、その首都だ。



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