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226変態大運動会其の二 朕・鎮

哀れ是清は豊満な肉体を貪られた。



悲劇はこれだけではないにゃ~ご。高橋是清は元より、史実と違い猟犬並みに鼻の良いメスネコに遂に捕縛された岡田首相、鈴木侍従長、渡辺教育総監、牧野前内大臣等多くの物が望まない仲良しを迫られパパにされたのだ。そしてズタボロにされた彼らは何処かへと攫われいったでマ~オ。


彼らは何故攫われたのか、その目的は東京朝日新聞はじめ、反乱軍の強襲を受けた帝都各地の新聞社が反乱発生後我先に出した号外の紙面を見れば分かる。反乱軍は史実と違い新聞社を脅しつけるであるとか、その日の新聞発行を止める為に各新聞社を襲ったのではなかった。


 寧ろネタを提供したのである。もっと言うと過酷のお供を提供した。反乱発生より僅か半日で政府側の封殺行動をガン無視して出された号外には、あられもない姿となった重臣たちの姿が掲載されていたのである。


 淫乱侍従長、首相と一緒に仲良し撮り、縄と前内大臣、やべぇぞピーだ教育総監、ワシを見ないで褌達磨恥辱の90分、ロクでもないないキャプジョン付で紙面は覆われていた。


 


 実の所この世界では新聞にエロ写真が掲載される事は珍しくはなかった。この世界は史実の様にカテェ事を言う人間は皆無なのだ。つまり全部無修正で掲載されてもだ~れも文句は言わない。エロに関する事なら一切の言論弾圧は帝国にはない。エロスに関しては強烈なサンディカリストが跋扈し加速して加速して光速を超えてどっかへ飛んでいった。


 エロスは芸術・サンディカリスム。出生率+1000% 戦争協力度+50% 安定度-90%(男性供給が絶えると発生)

 

 悲しいかな一部のホンの一部の、脳内淫乱寄生体による脳幹ファックと、帝国を覆うオラッ!催眠!認識改変!の二重悶絶調教に耐性を哀れにも持っている常識人の抵抗は無視されているのだ。




 だがそれでもだ、幾ら何でも政府高官が裸に剥かれ、メスネコブタに騎乗位されてパシャッとされたのが掲載されるのは前代未聞である。前代未聞だから人々はこれに飛びついた。飛びついて一しきり過酷して賢者になった後驚愕したのであった。


 反乱である。陛下のご宸襟を守るべき国軍がそのお膝元でその陛下に弓を引き奉ったのである。政府には確かに不満はある。だが此処までの事はやり過ぎでドン引き、史実を超える陛下人気(性欲)があるこの世界の臣民たちは固唾を飲んで(股を濡らして)事態の推移を見守る事しか出来なかった。





 「次の者は残れ」


 冷たい声がその場に響いた。有無を言わせぬその圧にその場にいる者たちは首を竦める。


 「川島、香椎、寺内、林、秩父宮、後ろでコソコソと逃げようとしている馬鹿ども」


  その言葉に、お偉方に任せてその場を去ろうと腰を屈めるか匍匐前進していたが飛び上がって直立不動の姿勢をとった。


 27日午後7時、反乱軍に対応する為、戒厳令の敷かれた帝都、その司令部となっていた九段の軍人会館に現れた人物にはそれだけの力があった。


物理的にもである。


その証拠に反乱軍に対し勝手に交渉しに行き、如何にか手柄を立てて今の境遇を抜け出そうとした石原某他数名は天井に突き刺さっていた。


人物、陛下にはそれだけの事が出来るのである。その陛下のご機嫌は「非常に麗しからざりし」状態にある。前日の午前9時、川島陸相が天皇に拝謁し、反乱軍の「蹶起趣意書」)を読み上げて状況を説明したのだがその内容が最悪を通り越した最悪だったのでそれが響いている


 「陛下が相手してくれないから私たち決起いたしました。付きましては昭和維新を断行し、陛下とラブラブしたいので認めて?貴方の愛の奴隷たちより 意訳」


「なんだこの状況は!朕は何時まで色情魔たちの相手をせねばならんのだ!」


 わなわなと震える手でトレードマークの眼鏡を座っていた机に置いた陛下は怒声を上げた。上げたついでに手じかにあったペンを投げたので跳ね返ったのが天井に刺さる石原のケツにブスリといった。上階から「ぎゃー」と聞こえる。


「陛下、、、あのそのですね、、、香椎戒厳司令状況を、、、」


 普段大人しい人が切れ散らかして、適当な事を抜かしていたのが不可視の力で締め上げられたり、逃げようとしたが窓からカっ飛んでいったので、陸軍代表の川島陸相は宝塚系になった顔を蒼白にして取り敢えず戒厳司令の香椎造つくる中将に振る。正直逃げたい。


 「私ですか!?あっはい、、現在決起軍、、、ひぃ!反乱軍です賊軍です!逆賊ですよねぇ~、当然です(あっ!ちょっと出た)、ええと賊軍は現在国会議事堂に兵を集結させ立て籠もっております。陸軍省、警視庁への強襲で大分に消耗しておりますが、それでも二個大隊規模を擁しているものと思われます。今は第一師団が、遺憾ながら賊軍に与した者が多く人員不足の為、臨時で警視庁部隊と合同ではありますが国会周辺を封鎖し包囲下に置いております」


 「なぜ鎮圧しない?既に奴らは朕の重臣を初め、警察、市民にさえ危害を加えている。陸軍はこれ以上の狼藉を許すつもりか?」


 「それに付いてはこちらをご覧ください」




 大元帥の圧から逃れる為、話を振られた香椎戒厳司令。余りの圧におどおどする彼女の説明は既に陛下が報告を受けていた物と変わらない。彼が欲しい説明は何故直ぐに突入し盛りの付いたネコを駆除しないかと言う事だが、その答えは差し出された写真に写っていた。


 「なんだねこれは?説明をしてくれると朕は嬉しいのだが?」

 

 その写真を陛下が御覧になられた時、たしかに室温は急激に下がったのは確かである。それだけの威力と言う物がそれにはあったのだ。


 「何と言われましてもどスケベ写真であります。賊軍は捉えた首相を初め重臣の方々を緊縛し、この様なあられもない姿で見せびらかしているのであります。これなんて凄いですよ、高橋蔵相の亀甲縛り生け花添え、小官でありましたらこれ一枚に週の小遣いくらいはつぎ込ん、、、」


 報告する香椎はそれ以上は言えなかった、荒ぶる現人神を前にしてもエロ方面では自制の効かないメスブタの悲しさ嬉々として写真の寸評をしてしまった彼女は石原某と並んで天井に突き刺さる。上階より「ぐぇぇ」と聞こえ続いて「ざまぁ」と「やーい、やられてやんの」とか言う声が聞こえる。誰もコリていないのである。


 その声に陛下は男女の別なく臣民の知能指数がさがっている事を痛烈に実感しながら(こいつ等に真面目に取り合っても疲れるだけだ)とお考えになられ嘆息された。


 「詰まり人質を傷つける恐れがあるので、鎮圧の決断が出来ないというのであるな?よろしい、君たちには無理を言ってすまなかった。そうであれば朕自ら近衛師団を持って賊徒の鎮圧を行う。良いな?」


 そして玉音が発せられた。何と陛下自らが賊軍を鎮圧するというのだ。その言葉のなかには多分に悔恨が籠っていた事を知る者はいるだろうか?陛下としても「こいつ等頼りになんねぇ!」の気持ちのもあるが「やらかした!」の気持ちとつい当たり散らした負い目もあるのだ。




 「お待ちを陛下」


 一人いた。その場に無言でいた男装の麗人秩父宮である。流石に血を分けた兄妹は違う。


 「なんだ?朕の決断は覆らん。陸軍の不始末は朕の不始末だ。朕自らが始末を付けるのが当然であろう?」


 秩父宮が慰めと翻意を促す言葉を発すると思われた陛下は、それを断ち切るべく敢えて冷たく答える。自分でもいたたまれない気持ちなのだ。特に机に置きっぱなしになっている重臣ヌードピンナップが目に入ると。


 「はい、いいえ違います。その事ではございません。私が先ほどから気になっていた事は、朕が鎮圧って部分です。できればもっぺん言って下さいませんか?録音班呼んできますので。ねっ皆?朕が鎮圧ってかなりスケベじゃね?」


 「あっ殿下それ言います?」「実は私もさっきから耳が幸せで」「良いよね」「良い、、、」「鎮圧ってチン圧って語感だよね?」「押しつけてぐりぐりって感じよね~」「ちんちん(赤面)」「言っちゃう?それ言っちゃうの?」


 違った。こいつ等にそんな頭は無かった。エロが絡むとホント~に知能がオナ禁一週間目の十代中盤まで落ち込むのだ。


 「あっそう。最後に言いたい言葉はそれだけか?うん結構、大変結構」


 その後なにがあったかは歴史は語らない。一つ確かなのは九段軍人会館は226事件で酷い損害を受け改装工事が長らく行われたと言う事実だけである。




 

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