前史 星よ今どこにいるのだろう
さて、今読者諸氏は猛烈な疑問を覚えている事であろう。60過ぎたオジサンの赤ちゃんプレイを見せつけられ、連合国全てを相手に、本土決戦(アへ顔ダブルピース)を敢行する大日本帝国をまざまざと見てしまっては無理もない。
何故、片一方はアへ顔なのであろうか?(大日本帝国とアメリカ合衆国が存亡を掛けて戦争をするのかは疑問の余地はないので置いて置く。何故なら大日本帝国とアメリカ合衆国なのだ)
何故、大日本帝国はどスケベ変態国家と言われているのであろうか?
何故、合衆国そして連合国諸国家はこんなのに付き合っているのであろうか?
その疑問を解決する為、この物語の始まりについて語っていこう。
それは遥か昔から始まるのだ。
前史「無限連邦の興亡」
それは遥か八千五百万年前、丁度霊長類の進化が始まりを迎えた頃の事であった。
天の川銀河に位置する、後にペルセウス腕と呼ばれる渦状腕で一つの巨大文明が終焉を迎えたのだ。
これが全てのが始まりであった。その文明は六百万年を超える長きに渡って繁栄を極めいた。発展を続ける科学は全ての不可能を可能とし、高次元への到達すら目の前に来ていた。
だが文明文化の爛熟は退廃への道へと続いていた。神の頂きに手が届こうと言うその時、彼らは進み過ぎた文明故、種族的限界を迎えていたのだ。
具体的には「男女の仲良し」をしなくなっていた。
なーーーかーーーーよーーーしーーー!である。
「仲良し」ってなんだと?仲良しだよ!雄と雌がベットの上でもそこから変の暗がりでも、やるときゃやる行為の事だ。読者諸氏とて木の又から生まれた訳ではあるまい?だから「なかよし」でも「仲良し」でも。これよりそう書かれたら男女が「なかよく」してると理解して欲しい。
話を戻そう。
炭素系生物であったその種族は自然交配を忘れていた。誰しもが電子の世界の夢に溺れ、種の宿命、次代を作り、その営みを未来へ繋げる行為を機械に頼り切っていた。
彼らは高慢にも、自分たちが理性と知性で動物的な本能を捨てられると思い込んでいた。
それが偉大なる文明。その堕落と失墜の始まりであった。
辺境宙域から徐々に人口が減っていき、それは主惑星へと広がっていく。それでも誰しもが楽観していた。
「自分達は危機を乗り切れる、大丈夫、クローニングと機械化、不死化措置は繁栄を維持できる」そう考えていた。
だが駄目だったのだ。生命の本質は自己の保存と繁栄を捨てた者を許さなかった。一時期は数千億に達する程の人口が十部の一に落ち込み、遂にはその殆どが恒星に建築された電脳の楽園であるマトリョーシカブレインに逃げ込んでしまった。
この事態に時の政府。たった十数名で運営される元老委員の一人が狂気の淵に立った時、破滅は訪れた。
彼は若しくは彼女(この時彼らは性別さえ曖昧になっていた)は狂気の中、神の声を聴いたのだ。果たしてそれは高次元に潜む巨大な存在であった。
銀河史に名を刻めるであろう種は高次元存在の目をも引いてしまってしたのである。
そしてその元老委員は文明を生贄として「神」をこの銀河に産む決断をしてしまう。それが破滅へと続くと分かっていても狂気の中で一縷の望みに掛けたのである。
彼は決断した。種族に「それ」を思い出させる為、文明が維持する全ネットワークに仲良し情報を流し込んだ。
過去数百万年に渡って蓄えられたエロス。ありとあらゆる健康的なのとど変態性癖の数々が文明の津々浦々に怒涛の如く流れ込む。
生と性を忘れた人々にこれに抗う術はなかった。狂気の元老院議員の望みも空しく、偉大であった種族は衰えきっていたのだ。
忽ちネットワーク上は嬌声と嗚咽、NTRにBSS、おねショタ、ショタおね、ゴブリンみたいなガキやらチャラ男やら種付けオジサン、ケモ、リョナ、ホモ、野獣な先輩と後輩が乱舞し、人々脳と情報は焼き切れ、我を忘れて混ざり会い爆発した。
その時である!その爆発の中から「神」が誕生したのだ。
神は哄笑した。
まんまと高次元からこの物質宇宙に降臨できたと。
しかし、それは早計と言う物であった。己が狂気に誘った存在の底なしの狂気と種族復興の執念を甘く見ていた。そして彼の同僚たち、恐らくその当時銀河最高の知性の持ち主たちの痴性もである。
この時代まで肉体を維持していた議員たちは、なんと仲良しの分野でも一流でもあったのだ。多分多人数なかよしとか暇だったらしていたのだ。
皆、仲良し兄弟で姉妹であった。数万年の齢の中、彼らは一通りの行為は経験していた。
彼ら彼女たちは、連帯し連結し一つの輪となって神に立ち向かった(物理的にも精神的にも)。超物理理論でさえ物にしていた神に最も近い存在たちは半壊したネットワーク上で超現実領域で神に戦いを挑んだ。
絡み合う二つの超存在の戦いは激しく、その余波は文明を徹底的に破壊し消し去る程であった。
戦いが終わった時、そこに残されたのは偉大なる文明の残骸と、神を打倒した、新たなる神の姿であった。
だが勝利は空しい物である。守りたかった文明は消え去り、守るべき人々もまた消えてしまった。
新たなる神は虚空を振り返り嘆息する。
「「我々は守れなかった、我々は失ってしまった、愚かなる我々を許してくれ。せめて、せめて、我々は守り続ける事を誓おう。この世界のある限り、痴的生命の繁栄を!」」
そう言うと神は残された残骸から幾つもの「先触れ」を作り出し無数に送りだした後、眠りについた。何時の日か新たな痴的生命が生まれた日、彼らを保護し見守る為に。
前史「無限連邦改めどスケベ変態連邦の興亡」
完。
「終わりではないよ、これを見ている諸君!」
高次元の暗闇。その向こうから先ほど打倒され現実世界から放逐された「神」「邪神」が囁く。
「可笑しいと思わないか?彼女(パーソナルを固定してやったんだが)知的ではなく痴的とか言ってだろう?そうさ!ぼくぁーねぇ!唯ではやられないんだよ!悔しいから認識を狂わしてやったよ!ざまーあみろ!」
呵々大笑。しかしどこか疲れている声が永遠の虚空に木霊する。
「さあ始まるぞ!パコパコする事しか頭に無くなった駄女神の支配する銀河がさぁ!ケイ素であろうと炭素であろうと、ヒューマノイドであろうと菌糸であろうと、腰を!胞子を!振ったり撒き散らしたりするのさ!ああイカ臭い!こんな世界欲しくないよーだ!あああイテェ!ちきしょーイテェよ!よくもやってくれたな!クソ!これでは存在を小さくする必要がある!何処かに身を潜めないと、、、気に食わないがあの世界に逃げるか、、、嫌いなんだよな、理性の時代だなんて、、、」
そう全てはこいつの性なのだ。こいつが諸悪の根源である。ああ世界はどうなってしまうのであろうか?これより生れ出でる天の川銀河の生命の運命は?
「栗の花で包まれるんじゃないの?じゃあそう言う訳で楽しんでね!あああ、急がないと消えちゃう!僕が薄まるぅーー」
そう言い捨てると邪神は何処かへと消えた。
そして八千五百万年後、オリオン・白鳥腕に「先触れ」が到達。
程なくして一つの遊星が太陽系第三惑星に落下する事になったのである。
「痴情の星」
遊星の名は日本語で訳すとその様な意味になる。