満州と石原〜参謀本部に愛され過ぎて彼は眠れない〜
皇太子殿下が高御座に付かれ、大正と言う時代は去り、遂に物語は危険な領域へと加速を始める。
昭和と言う時代。それは影と光、惨めな敗北と再起の栄光の時代であり、戦前と戦後にハッキリと分断されている、、、と人々は思い込んでいるか思いたい時代だ。
史実に置いての影、経済不振、外交の失敗、政治の腐敗、軍の暴走、破滅的な戦争への邁進、そして破滅、それらは、これから始まる昭和前期に全てが訪れた。
ではこの世界ではどうであろうか?
「経済不振」
常夏の楽園に置いて食うに困る人間は皆無と言って良い。明治末期から今の今まで豊作続きで、史実の様に一次大戦特需で不良品大量輸出、ブランドイメージ大損害です日本製品誰も買いませんと言う事はなく、寧ろ欧州植民地政府は安価な日本製食品を輸入している。
日本帝国はバナナ共和国(経済用語だ)としてこれ以上ない程に成功している。資本を海外に握られていないので稼いだ外貨を再投資できる所も幸運である(ポッと出過ぎて海外資本の進出が遅れた)
機械化の遅れ、労働力の供給不足、一時経済への依存と問題はあるが、長い目で見れば人口もおり教育予算を惜しんで来なかった帝国は、これから訪れる恐慌の嵐を乗り越えられるだろう。
結局の所、人は物を食べねばならず、食糧を自給できる国は強いのである(それが肥料もいらず、水にも天候にも恵まれるズルをしているならば猶更)
「外交の失敗」
この世界でも幣原外交は健在である。幣原の体を張った外交は主に英米に賞賛されてる。違いがあるとすれば中国人の対日意識であろう。
日本国内の人手(男)不足に端を発した邦人呼び戻し政策は、支那大陸の居留民を一時激減させていたのであるが、その激減の後からメスブタが襲来したのだ。
対華21箇条に含まれた大陸での風俗営業の自由化保証により、ブタ共は港湾都市を中心に猖獗を極め
る営業を開始、各地で男を骨抜きにし、日本に拉致するか現地に土着を開始していた。
土着である。メスブタは己に備わったアカン寄生生物の恩恵により、男を暗がりに引きずり込むと現地語と風俗を学習し繁殖を開始したのだ。これが通常の移民であれば問題はない。懐の深さは海をも超える中華の大地は日本人をして溶解し中華の一部に変えたであろう事は疑いない。だが相手は宇宙から来た特定危険外来種を寄生させているのだ。
彼女らは溶解しない。粘膜感染から庶民と言う名の血流に乗り、筋肉に臓器に、何れは脳に達して中華に取って激烈な感染症を引き起こすだろう。
それは何れ語るが土着し従順に見えしかもエロい生物は男には歓迎される。南京、漢口、西南、各地で続発する襲撃事件は日本人と実際に接触した者、伝聞でしか知らない者との間での戦闘(奪い合い)にすら発展している。
中華の民にとって日本人は、西欧列強と同じくかそれ以上に憎い侵略者であるが、中華の民(モテない金無い全部ない石を投げればそこらにいる独身男)に取っては何でもしてくれる(長い乳の)女であるから剥離が激しい。
侵略者が何故かデカい尻を振っておねだりしている。それで落ちない男は相当な女嫌いであるし、そんな女嫌いは念入りに襲われている。
「俺は日本人は嫌いだ!」「それでその子らは?」「日本人との子だ、、」「嫌いなのでは?」「妻は別だ!」この様な矛盾する男は大陸沿岸に多くおり、その多くは日本帝国領に何れは消えてしまう。
この状況を日本人から見るとどうであろうか?性欲の暴発しそうな年頃の従弟の少年が「おれは女なんて嫌いだ!」と親戚のお姉さんである自分の胸元をチラ見にしているのだ。
以上の事から考えるにこの世界での外交の失敗とは、史実と同じく中華の挑発を我慢し続けた事であろう。幣原外交は協調と言うのであれば列強と肩を並べて出るところは出るべきであった。
そうであれば国民に弱腰との誹りを受ける事もなかったであろうし、軍部に手綱を取られる事もなかっただろう。史実に置いてはだが。
この世界では我慢は史実よりももっと良くなかった。国民は男に飢えているのに男が大量に供給される好機を政府は逃している様にしか見えない。暴発は遠い事ではないだろう
さて、ここまで見て読者諸氏は疑問を覚えた事であろう事は想像には難くない。それは史実よりも有利な条件がありながら、何故に政府は対策を打たないのかということだ。
そうだろう。軍事も外交も無視すれば良い、いっそ大規模移民でも中華に送り付けて内部から乗っ取るなりすれば良いのだと読者諸氏はお考えだろう?
だがねぇ諸氏よ、常識で考えて貰っては困るのだ。エロと馬鹿ですよこのお話?愛(欲)と痴情の御伽話なのよ?この世界?何故事を一気に決めないか?
その方が気持ちよいじゃん!もう一度言おう!その方が気持ち良いじゃんね!
じゃんね!じゃんね!そうじゃんね!寸止めの方が気持ち良い!焦らして焦らして焦らしてから発射した方がエンドルフィンがすっごいでるじゃん!
出ない奴は寸止めでナニした事ない奴じゃん!三か月風俗行くの我慢しろじゃん!どんな地雷でも逝けるじゃん!ここの読者は99、9パー男だから言うけど!事実よこれ!
これは大いなる陰謀(淫棒)なのだ。明治大帝と元勲たちが帝国の破滅を回避する為に決意し、今上陛下もご存じだ。
陛下は全てを知って、田中を叱責され、史実と違い心臓発作ではなく、発情し過ぎて倒れた義一(義江に改名)を何とも言えない目で御覧になられ、濱口内閣組閣に置いて彼女の禁男政策(後でハッスルする為には男を休ませろ、男子週休二日、我慢した方がでる)を知って尚、指名を拒否されなかった。
偏に帝国の(後ご自分とご家族の安寧の)為である。史実大日本帝国は、あらゆる勢力の手前勝手と暴発と独断専行により破滅へ転がり落ちたがこの世界では違う。陛下とその周辺、そしてその裏で蠢く地上の星には明らかな目標があるのだ。
だからこそこの暴走も看過された。
だが看過されたからと言って首謀者が史実と同じく逃げ果せるとは限らなかったが。
1928年6月4日、中華民国奉天省奉天市で奉天軍閥の指導者である張作霖が行方不明となる。所謂所の張作霖爆発事件の発生である。この事件を契機に大陸に展開していた日本帝国関東軍は、満州の実力での奪取と中央からの統制を受け付けなくなっていく。
満州事変。大陸に傀儡国家を建国すると言う一人の男の野望が結実する大事件はここから始まったと言える。男の名は石原莞爾。関東軍参謀である。
1932年。張作霖の死から僅か5年、関東軍は満州全土を制圧し、満州国を建国、その首班には嘗ての中華皇帝愛新覚羅溥儀が据えられる。
「漸くここまで来た。あと一歩、あと一歩で俺の夢が叶う」
満州国首都新京、旅順から移転される事が決まっている関東軍の新司令部の仮庁舎で件の男、石原莞爾は独り言ちていた。念のために言うと「彼女」ではない確かに「彼」である。莞爾はれっきとした男子であった。それも百戦錬磨の。
莞爾のこれまでの人生は史実と同じく、いやそれよりも厳しい物であった、、、エロ方面で。幼年学校を出るまでは良かったのだが、それからが行けない。
それは士官学校時代からの変化だった、まず周りが奇病に侵され次々と倒れて行き、自分も罹患、体と頭を弄り回される様な高熱と不調に一週間以上悶絶し快癒してみれば世界が狂っていたのだ。
そう狂っていた。あっぱらぱーになった富永、寝所を夜襲してきた百武、座学中に人の下に手を入れて来た飯村、路面電車にのれば痴漢電鉄、用もないのに呼び出し尻を揉む教官、区隊長に奪われた自身の純潔。
一番に何が嫌かと言うとそれを乗り切れた自分が一番嫌だ。石原は自分に襲い掛かってきた全てのメスブタ共を下半身の力で薙ぎ払ってしまえた。
全員下半身で打倒して来た。下半身ぱぅあーで乗り越えてきた。関東軍配置も下半身で獲得した様なものだ。それが嫌で嫌でたまらない自分は何時からここまで性豪になったというのだ?オマケに倒した筈の女は幽鬼の如く蘇り自分に執着して追いかけてくる。
連隊復帰後はまだましだったが、陸大に入れば第30期の人間が全て自分に明け透けな視線を向けて来るは、事実上の共有物にされるわで自決すら考えた程だ。
自分が正気を保てたのは日蓮上人の教えと強い意志があったればこそ。自分がおかしいのではない世界が日本帝国が可笑しいのだ。ドイツ留学でそれは確信に変わった。だからこそ思った。自分が帝国を帝国の男子を救わなければならない。そこには陛下さえ含まれる。あの疲れたお顔を見れば分かる。かの人もこの世界では数少ない正気の人間なのだ。
その為も足掛かりがこの満州国なのだ。中央から逃れた男の吹き溜まり関東軍はその野望を叶える最適の場所である。中央の淫魔共の手の及ばない王道楽土を建国し、帝国本土から逃げてくるであろう男子を受け入れ、行く行くは日本帝国に伍する独立国へと変え帝国を打倒してでも変革を行う。
その壮大な夢の第一歩なのだ。
自分一代では終わらないだろう。あらゆる艱難辛苦が襲い掛かってくるだろう。それでも、それでも日中満韓蒙、いやロシアであろうと何であろうと、帝国の淫魔のによる暴政から手を取り合って男子は身を守らなけれならない。
石原の呟きにはその様な万感の思いが籠っている。満州の大地に沈む夕日が照らす中男の影はやや煤けていた。
コンコン。そんな石原の耳に扉を叩く音がする。
その音に「誰か?」と言う言葉を告げる間もなく、石原は扉に飛びつき鍵を閉めると近くにあった椅子で扉を固定しようとする。嫌な、嫌な予感がしていた。それ程にこのノックは軽々とウキウキとまるで愛しい人の待つ部屋を叩く音のようで、、、
ガチャリガチャガチャ。
入れとも言っていないのにドアノブが回った。押して引いて力任せにがちゃがちゃと。その様子に石原は自室にある荷物を片端から扉前に積み上げようと動き出した。確信がある扉の向こうにいるのは、、、、
「来ちゃった」
バキンと扉の一部が割れ、其処から女の顔が見えた。丸眼鏡にベリーショート、黒と言うか紫にしか見えない髪の色、そしてメスブタ独特の顔(全てが整っており、人間にある筈の欠点が無い、完璧な愛嬌敢えて言うならば子猫の様な)
「東条課長!何でここに!」
必死にドアを抑える莞爾は目が合った女に悲鳴を上げた。東条英機(英美に改名)編制課長、満州で行動を起こすにあたり、嫌々ながらイタした参謀本部七課長の一人である。イタした後完全に失敗だとわかったのは、東条課長が完全に彼女面となり自分の行状について憲兵隊を使って内偵まで始めてからだった。
大体の女はイタせば何とかなっていた石原に取ってこれは誤算だった。
「莞爾が内地に一度も戻って来てない。私達は心配」
(心配じゃないよ!俺が戻らないのはテメェが怖いからだよ!ん?私たち?)
「気になる?これ見て」
扉の間から付き出された細い腕、その手に握られていたのは辞令であった。そこに記された文言の大意は以下の如し。
「石原莞爾大佐を陸軍参謀本部付慰安課課長に任ず。莞爾が満州に行ってから参謀本部の稼働率駄々下がりなの。これから皆の共有財産として可愛がってあげるね!以下七課長の判子」
「ふぁっ!」
取り敢えず片手で扉を抑えながら辞令を見ていた莞爾の口から間抜けな声が飛び出る。
(連名で辞令?なんだ慰安課って?俺の人生は?なんで誰も止められなかった?)
ぐるぐると疑問が頭を回り出す。そこに追い打ちが来た。
「これも見て」
追加の文書である。これまた内容は以下の通り。
「諦めろ 御名御璽」
「はっ?」
「陛下は全てご存じ。貴方は陛下の手の中で踊らされていた。観念して開けて」
残酷な言葉、裏切られた、自分は道化、何故何故陛下はこの様な仕打ちを?更に莞爾の頭に過る様々な疑問。
(ええぃ!ままよ!こうなったら馬賊でもなんでもなってやる!再起!日蓮上人だって諦めてないから偉業をなせた!俺に出来ない事は無い!)
だがそこは世界は違えど石原莞爾である。彼は一気に扉から離れると踵を返して自室の窓に突撃、そこから飛び降りたのだ。
ここ三階だよ?
安心されよ。男女問わず改変された日本人の身体能力は三階から飛び降りた程度では死ぬ事は無い。見事三点着地を決める莞爾である。
だがそこまでだった。カミソリ東条はTSしても現役、既に手は回されていた。顔を上げた莞爾が見た物それは己を囲む騎兵の群れ、そこに居たミニ東条の如きチンチクリンと騎乗のチャイナ服(下も履いてる正しい奴)極道の美女であった。
「お終いですな石原大佐ぁ、大人しくしてください。吾輩もご相伴に預かれる事になっておりますから痛めつけたくはないのです」
「你好!石ちゃん!ご無沙汰ね?板垣と河本は学良と山分けだから私疼いて仕方ないの、この張から逃げようなんて悪い子わぁキツ―イお仕置きよ♡」
瞬く間に組み敷かれる莞爾、脱がされる莞爾、連行される莞爾、いそいそと脱ぎ始める女たち。夕日の落ちた満州の地に嬌声が響いた。