解説回 ふぁんとむえろす
さてこれにて大正と言う時代、その最大のイベントは終わった。勿論の事、シベリア出兵、皇太子殿下の欧州歴訪、何よりも関東大震災と言う悲劇は待ってはいる。
読者諸氏も概ね於いて大正と言う時代は、デモクラシーの開花と治安維持法や社会主義運動の勃興、経済的好況と急転直下の不況の始まり、所謂所のネイビーホリデー等と理解されていると思う。
その様な各種イベントを幾つか紹介していく前に語らなければいけない事がある。
果たしてこの世界の日本帝国は何を目指しているのか?今まで散々に引っ張って置いて一向に出てこない恐らくは意志を持っているであろう先触れこと「痴情の星」についてである。
それは何を考え、何処に日本帝国を導こうと言うのであろうか?
これまでの日本帝国に居住する人々の行動から、星は造物主である駄女神の意志、「痴的生物の保護と繁栄」に元ずいて行動している事は分かるだろう。
原住生物の繁殖に最適な環境の整備、生態改良と繁殖の歩進、意識改変による出来うる限りの文明の保護、これらは明らかに造物主の意志に沿った行動だ。
だが疑問が残る。
何故日本だけ?
人類はどの土地に居住していてもDNAに殆ど差異はない筈だ。
弧状列島を覆い認識を弄り、原住生物を丹念に再構成できるだけの寄生生物を有し、環境その物を改変できるならば今すぐにでも世界中を改変すれば良いのに何故しないのだ?
それを語る前にまた壮大な話をしなければいけないのでお付き合い願いたい。
かつて在りし大文明、既に語ったが、その名を無限連邦と言う。あくまで日本語で表すとであるが。
彼らが自身の文明に無限の名を冠したのには訳がある。彼らは対に文明の到達点の一つである無限機関を完成させたからだ。
確かに、恒星をブラックホールを覆えば半永久的と言えるだけのリソースは手に入るであろう。だがそれは真の永遠ではない。
有限の宇宙においては、恒星は超新星となり爆ぜ、ブラックホールも何時かは蒸発するのが定めである。彼らは永遠を手にしたのだ。
実の所、それを史実では既に人類は発見している。ただ実用化には至っていないだけだ。
永遠なる力その名を「オルゴン」と言う!
さて急に話は飛ぶのであるが読者諸氏はジークムントフロイトと言う偉大なる先達をご存じだろうか?
彼は精神分析の父にして、精神医学に新たな光を齎した偉人である。彼の功績により、後の人類は精神と言う迷路に切り込み、病んだ心を癒す第一歩を歩き出したと言える。
まあ第一歩目で、薬物治療等の第二歩目を踏み出すのに時間が掛かったのは事実ではあり、彼の精神分析法も手さぐり状態で頓珍漢な事を行っていた事は事実ではあるが、それは開拓者にありがちな功罪の一つである。
彼が一番の誤解される原因。それはやたらと「性」に関する事で人の頭を分析してしまった事だ。リビドーと言う言葉を聞いたことは?
詳しくは述べないが精神医学において重要な言葉ではある。ただ一般的な社会に置いては卑近な意味でつかわれている。
曰く「欲望」「性衝動」「青い性」「滾るパッション」等々
これらは単純に過ぎる理解である。
フロイトはリビドーをエロ目的では使っていない大いに誤解である。幼児性欲もエディプスコンプレックスもである。ジャパンエロ文化は泉下のフロイトに御免なさいしなければいけないかもしれない。
此処からが本題。
そのフロイトの理論であるリビドーについて、斜めと火星の方向から理解した者がいたのである。彼こそが「オルゴン」の提唱者ヴィルヘルム・ライヒである。
彼が訴えたのは自然界には遍在・充満するエネルギーが存在する事、それは性エネルギーそして生エネルギーであり、その性エネルギーは何かというと
「オルガニズム(せいてきぜっちょう)エネルギーなんだよ!」
デデドン!
と述べたのである。
極論すると「仲良し!仲良し!」→エネルギー発生
スゲェや!何処を如何したらそこまで飛躍できるのであろうか?である。
だがしかーし!そんなトンデモ理論が理解されなかったのは史実世界であったからだ!この世界にはオルゴンは存在し、無限連邦はその実用化に成功したのだ。
彼らはその成功を祝い国家の名どころか自分たちの種族の名も、地球語で表記するならば「オルゴニアン」と改称する程の大発見であった。
正確を期すならば、オルゴニアンは性エネルギーだけを実用化した訳ではない。感情そのものをエネルギーに変換しているので総体としてオルゴンと名付けている。
さらにだがしかーし!その中でも生エネルギーが別格であった!スゲー強かったので分析され分類され、時に信仰の対象となった。
オルゴンには二つあるとオルゴニアンは語っている。
詰まりはオルゴンのライトサイドとダークサイドである。
光と闇の仲良しである!ライト仲良し!ダーク仲良し!
ライトサイドとはなんであろうか?
それはラブラブちゅっちゅ大しゅきホールドに代表され、甘々恋人物、仲良き夫婦の夜の営み、幼馴染との腐れ縁が成就、両想どきどき同衾、お前の事が好きだったんだよ!見合い婚ながらお互いに理解を深め遂に愛し合うまでに至ったでしょう等であり、愛と和解そして喜びを司っている物である。
ではダークサイドとは?
これは簡単でNTR、BSS、機械仲良し、リョナ、サー(お薬を入れる音)、無理やり、隷属物、催眠物、オメェなんでガキの癖にそんなにアレだけデカいの?なエロガキ物、汚いオジサンオバサン、チャラ男等の愛無き快楽のみを求める物である。
さらにそんなライトオルゴンとダークオルゴンでさえ嫌悪する物がある!
その名はデスアクメ!(この用語は検閲致しません。アクメは頂点・絶頂と言う意味がございまして、これを検閲致しますと、某有名老舗トゥーンアニメ等、アクメアクメと架空会社名で連呼しているのが不自然になってしまいます。検閲者注)
生に真っ向から喧嘩を売り、死の瞬間に快楽を求める最悪の絶頂なのだ!
イグゥは比喩だ!ホントに逝ってどうする!
ここで少し思い出して貰いたい。思い出すと頭が痛いだろうが思い出して貰いたい。嘗て在りし文明の最後の人々は、狂える元老議員によって、弱っていた精神に過度の仲良し情報を流し込まれ焼かれてしまった。
つまり強制デスアクメである。
議員としては元々オルゴンなんて物で文明を築く程の元は仲良し大好き種族なんだから「蘇るのだ~!この仲良しで~!」をすれば飛び上がってパコパコを再開すると思っての事だったのだが、彼を狂わせた邪神は都合の良い情報しか渡さなかったのであろう。
兎も角も偉大なる文明はデスアクメにより崩壊し、顕現した邪神とオルゴンのライトサイドとダークサイドを併せ持ち、デスアクメのエネルギーさえ我が物とした新時代の神により完全に歴史より姿を消した。
壮大な悲劇である。よもや仲良しで文明が起こりそして滅ぼうとは
待って!帰らないで!まだ続きがあるの!
新時代の神、女神が創造し、銀河に放った先触れたちの話をしなければならない。彼らは訪れる先々で幾多の知的文明を痴的に変え銀河を豊穣(イカ臭く)に導いてきた。
それでも女神の眠りを覚ますには足りないのだ。
前史に置いて語ったが女神は眠りについている。これは邪神との戦いの傷を癒す為でもあり、膨大な時間を自分が導くに相応しい、痴的中の痴的文明を先触れが探し当てるのを待つ処置でもあった。
何が最高の痴的文明なのであろうか?
それはオルゴンのライトサイドとダークサイドを兼ね備え、更にはデスアクメすら御しえる文明である。詰まりはイグゥでホントに逝き、尚且つ絶滅しない奴だ。
悲しいかなこれまでその様な文明は無かった。
デスアクメを決める愚かな文明は無かったのである。
居た。
誰言おう地球人類である。
北海道に落着した先触れこと痴情の星はその精神の触手をにょろんと出して星の過去未来現在を読んだのだ。
地球は人類はデスアクメに満ちていた。
そうとしか考えらない。生きたいと念じて殺し合い、信仰に信条に言い訳をして絶頂し、少なくない未来の可能性で自分達事「核セルフ仲良し」を決めて果てていた。
デスアクメ。別名を「自殺願望」と言う嘗ての主人たちが持ち合わせて病を人類は持っていたのだ。これ程に愚かで可能性を秘めた種はこれまで無かった。
少なくとも他の恒星系に散った兄弟姉妹は発見していない。
中でも日本人を名乗るこの原住生物は良い。彼らはライト・ダーク全てのオルゴンを扱う術を持ち、デスアクメさえ躊躇せずに決める。
切腹・特攻・万歳突撃・集団自殺。国家を言い訳に忠誠を言い訳に日本人は死の絶頂に捕らわれているのだ。だが悲しいかなこの特性もにいずれは大戦争での敗北を経て失われてしまう。
だから今の政治体制を保存し、彼らを繁栄させ効率よくオルゴンを回収すれば造物主は自分を褒めて下さるだろうと「星」は考えたのだ。
ここまで御覧になってもらってアレだが「星」は狂っている事をご承知できたであろうか?女神も星も認識が狂っているが星は造物主に輪を掛けて狂っていた。
女神が望んだのは種の繁栄と保護であるが、「星」は女神の復活を望んでいる。狂人の真似とて大路を走ればすなわち狂人なり、狂える主人に仕える従僕は色欲の狂気に塗れていた、、、、、
恐ろしい!何という事だ!馬鹿話の筈が宇宙的恐怖に!
だが安心して欲しい。「女神」は「駄」が付いているのであり。詰まりはこいつも「駄」な星である。これより始まるのは恐怖ではない。
馬鹿、アホ、エロそして仲良し!である。
さあ続きを語って行こう。




