中継点ユージンと北斗
数ある作品の中から拙作をお選びくださり、ありがとうございます(^人^)
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弟ユージンと北斗から出発、後お兄ちゃんはちょっとだけ。
見晴らしの良い崖? 山? の上。因みに上空の話ではなく、地面の上。
『ピピゥ~イ! チキチキチキチキ!!』
「何言ってんのか分かんないけど、たぶん僕と似たり寄ったりな心境なんだろうなとは思う。僕だってイライラするし、姉ねが心配だよ」
『ピュクゥ~↑』
「僕もホクトも置いてけ掘りの中継役だからね。…これ、会話噛み合ってんのかな……?」
『ピウピウピキキキキキッ』
「何言ってんのか分かんないけど、一緒にするなとか言ってたら腹立つな。お前は本当は姉ねの騎乗獣だもんな。なのに今回に限って僕付きで張り付いてろって命令だもんね」
『ピキュー!!』
「ホクト」と呼ばれた若いグリフォンが翼をバサバサ羽ばたかせる。飛ぶ為の羽ばたきではない。どうやら「憤懣やる克たない」とでも表現しているようだ。
「お前さ、普段姉ねと会話してるだろ? あれ、会話成立してるのか?」
『ぴぴゆピピュぴぴゅピピュぴぴゅ(フン!)』
胸を張ってのお返事。雰囲気から『当然だろ』だろう。
「………姉ね、訳分かんないところこそ凄いよね」
『ピュ!』
「…………人間の言葉理解してるお前達も凄いよ──ん? あれヤバくないか? ホクト、通信繋げるから静かにな!」
『(フン)』
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ワタチの名前は北斗。
ワタチのお姫様、相棒のアリサが付けてくれた名前。
郷に居た時は毎回お姫様を背に乗せて郷中飛び回っていたのに、どうして今回は一緒じゃないの?
このチビっ子は知ってる。
姫様の弟。
でもチビっ子はワタチの相棒違う。
でもアリサが「お願い」言ったの。「弟をお願い」したの。
もうずっと、お姫様と飛んでない。でも、アリサの「お願い」は大事。アリサの初めての本当の「お願い」なの。だから、不満だけど
ワタチがアリサの弟守る の!
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「ハーティア部隊! 標的を警戒しろ!」
『フェニクス、回復準備! ハーティア部隊は鎖を離せ!!』
それぞれの部隊で光の鎖を編み、直接大精霊に触れぬよう取り囲み誘導していた。しかし大精霊そのものが既に限界のようで上手く飛べず、ある意味光の鎖に頼るように空にあった。だが、存在その物が重い。体重という重さではない。存在の格の違いだ。それ故に念の為に直接触らぬよう全部隊で光の鎖を編み、その鎖で囲って誘導していたのだが……大精霊がよろけた。
『ギャウンギャウンキャンキャンキャンキャン!!』
『──アリサより通達。全部隊ただちに撤退せよ。繰り返す。総員、退避!』
『馬鹿妹! お前、何する気だ!?』
『兄様も退避願いますわ。巻き込まれても知りませんわよ。カウント三十。母様、結界宜しく』
「兄に、姉ねが切れてる」
末子ユージンの一言で蜘蛛の子を散らすようにハリシア空の部隊が逃げ出した。ただしそこは地元部隊。アリサの陣取る廃墟の塔から大精霊を繋ぐ直線上を空けるように散る。光の鎖も三々五々消えていき、大精霊が地上に落ちて行くのであった。
北斗を書きたかったのに、前に出て来てくれない騎獣。作者の力不足Σ(ノд<)