本日のホットワイン
数ある作品の中から拙作をお選びくださり、ありがとうございます(^人^)
☆評価、ブックマーク、いいね 等もありがとうございます(*- -)(*_ _)ペコリ
現実は春めいてきましたが、作品の中では地球で言うところの2月に入った頃合い。
そして精霊の暴走で超寒いです((( ;゜Д゜)))ガクガクブルブル
アリシア家嫡男ファルゴルの要望で、《中央食堂》へと案内された。
「ここの方が中枢部と繋ぎが取り易いからな。さすがに首脳部は来ないとは思うが、念のため気を緩めるなよ」
「はーい兄様(兄に)」×二
「緩めるなと言った端から……気を引き締め──」
「わたくし、ホットワインが飲みたいですわ」
「緩めるなー!」
「姉ね、病み上がりで目覚めたばかりでお酒は無いと思う」
「ホットワインは酒精は殆ど飛ばしてしまっているから大丈夫ですゎ……あら! 郊外屋敷の料理人達が勢揃いしてますわ!」
「気を、引・き・締・め・ろ!」
「アリサ、彼等はアリサの為に道具や食材込みで集まってもらったんだ」
うっかりすると存在自体を忘れられかねないジオラスの説明に、アリサは納得顔で独り言ちた。
「だから郊外屋敷が騒がしかったのですわね?」
「それだけじゃない。今、空の部隊を集めてるからな。その騒ぎに乗じて料理人達の荷物込みでの入場を認めてもらったんだ。私と父上に感謝しろよ?」
「はい兄様、ありがとう存じますわ。父様にも感謝ですわね」
「ホットワインが御所望とのことですが、加える物は何に致しましょう? その、蜂蜜とか、果物とかは?」
いつの間にやら兄弟(+ジオラス)の座るテーブル脇にアリシア家の見習い料理人が立っていた。ミアだ。
「ミア、また世話になるわね。香辛料は基本の物で。果物は何がございますの?」
「あ、はい、林檎とオレンジ、柚子。ドライフルーツで桃、苺、無花果、葡萄、ブルーベリーです。蜂蜜はこちらの中からお選びください」
「蜂蜜も林檎とオレンジ、後はクローバーに蜜柑…あ! 桜!」
「お前、桜が好きだもんな」
「はい! 桜は花も蜂蜜も大好きですわ♡ ミア、蜂蜜は桜でお願いしますわね」
「はい。桜ですね」
「果物は桃と林檎の二種類でお願いね」
「オレンジは入れなくても宜しいのですか?」
「今回はいいわ。器は丸みのある物で」
「はい。承りました。では少々お待ちください」
「はぁーぁぁぁ。起きていきなり酒とか、無い。お前、自分が未成年だって自覚あるか?」
「酒精は飛んでますわ。それと“おめざ”は良く引かれたお出汁をいただいてきましたわ」
未成年であるだとかの返答は無かった。おそらくは意図的に無視されたものであろう。分かってはいてもファルゴルが追及する事はなかった。ファルゴルからすれば意識不明であった妹が目覚めて元気に自分の足で歩き、これから周囲の見物人を脅威のドン底に突き落とすであろう健啖ぶりを発揮してくれるのが嬉しいのだから。
あれ? 予約投稿のカレンダーが出てこない(; ・`д・´)
あ、やり直しでやっと出てきた(*´-`)