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わたくしはセ○ムでした


拙作を選び読んでくださり、ありがとうございますm(_ _)m


第三騎士団とは今回でさよなら(の筈)

次回は無い。たぶん。きっと……。



「進捗は無さそうですね」


 わたくしを連れて来た騎士様の一言を切欠に銘々が話し始めます。


「クラウス様!」

「相変わらず中を見せてはもらえていない、か」

「はい。高位の貴族令嬢に対して何たる無礼か、と。言う内容も変わらず」


 丁寧な説明をありがとうございます。

 察するに、あの馬車の中に〈お花君〉が捕(囚)らわれているとの疑いなのですわね。第三騎士団は独自の権限において確認の為押し寄せ拒まれている。


「お嬢さん、早速だが──」「ああ紹介しよう。こいつは俺の従者で──」「班長、上の許可が──」


 本当に銘々お喋りなさいますので、何が何やら……。わたくしも勝手に宣言致しましょう。


「あの馬車の中に〈お花君〉──ラ・ジオラス・クルイウィル様はいらっしゃらないと思いますわ」


 周囲が静かになりました。わたくしも黙った方が良いのかしら?


「お嬢さん、それは確かかい?」

「保証はできませんが高確率です」


 班長さんの確認に臆さず回答。


「でも無関係とも言えないと思います。だって皆様が取り囲んでいるという事は、例のお茶会絡みの馬車なのでございましょう? けれどあの馬車はおそらく陽動ですわ」

「陽動と判断した理由は何だ?」

「そもそも疚しい何かが無いのでしたら、さっさと中をあらためてもらって疑いを晴らせば良いのですわ。でもそれをなさらない。故に取り囲まれたまま。時間稼ぎですわね」


 わたくしの指摘に班長さん達が笑んだり目を剥かれたり、むず痒そうになさったり、色々反応を示されました。わたくしは言い切る為に反応を無視して言葉を続けます。


「あと、〈お花君〉の反応が全く別の方角にあるからですわ。わたくし、お話を聞いてから彼に着けた印の反応を探ってましたの。微かな反応はあちら方面──」


 わたくしは体ごと向きを変えて真っ直ぐ腕を伸ばします。そのまま目をつむり、神経を研ぎ澄まします。集中集中集中……………魔力の糸を伸ばします。


「……凄い! 魔力を絹糸のように空に伸ばしてる」

「分かるのか?」

「ええ。これでも魔法省勤務ですから」


 外野が煩い気がしますが、不思議と意識には引っ掛かりません。代りという訳でもないでしょうが、一本の糸が強く一定方向へ引き寄せられます。私は逆らわず他の魔力の糸もその一本に集約して、ただただひたすらに伸ばして行きます。──伸ばす伸ばす伸ばす伸ばす伸ばす伸ばす伸ばす──


「…………………繋がった!」


 わたくしは一気に魔力を挿入! ズンズン魔力を送り出し、グングン魔力が奪われて行きます。目を開いて報告。


「……そろそろ、視認できる筈です。高い場所から先程指し示した方角を確認してください」

「グイン! その辺の屋根の上に登って教会と魔法塔の間を確認しろ!」


 班長さんの命令に従ったヒョロリとした殿方がひと跳びで手近な家屋の屋根に乗りました。身体強化という魔法でしょうか? わたくしの使えない魔法です。興味津々です。それはそれとして、間もなく──


「発見! 変な赤い雫? が浮かんだまま動いています!」

「そちらが本命ですわ。動いているという事は──」

「まだ間に合う。副長、第一と第三連れて急行しろ」

「はい。──第一、第三、移動だ!」


 わたくしを連れて来てくだされた騎士様は副長さんだったようです。キビキビ隊員を纏め上げて馬に跨がり団体様で出発。


 それからは怒涛のように事態は動いて、事件解決。したらしいです。

 何故伝聞調かと言いますと、わたくし、魔力欠乏に陥りまして、その、意識を失ってしまいましたの。

 お恥ずかしいですわ。










〈お花君〉本人の出番が無い! 本作の題名にまで顔を出しているのに、出番が殆ど無い!

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