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王城厨房

数ある作品の中から拙作をお選びくださり、ありがとうございます(^人^)

☆評価、ブックマーク、いいね 等もありがとうございます(*- -)(*_ _)ペコリ


アリサの不在は続きます(¬_¬)



 秋は何となく寂しくも喜ばしい季節だ。


 (みの)りの秋。


 喜びの理由はここに大きく起因する。

 だが……今年はその喜びが遠い。秋が来る前に冬が到来してしまったからだ。そうなると不安と心配しかない。本来なら秋の実りで冬を生き延びる。しかし今年はその実りの時期を迎える前に冬が来てしまって、全く収穫が間に合っていないらしい。というか、あらゆる実りその物が間に合わず、人間もだが野生の生き物は大変なのでは、と言われている。





「野生生物なんか気にしてられるかよ……!」

「気にしろよ! 流通がだいぶ変わって来るんだからよ!」

「取り敢えず今年は、秋の豊作祭りは無しだな……」

「実際、秋の祭りの類いは方々で中止らしいッスね」

「祭りどころじゃねーだろ。実際、豊作どころか不作なんだから」

「俺達はまだ王城の食堂だから何とかなってますけど、市井の食堂なんかは大変そうですよ」

「それでもまだ流通あるからな。街の店舗が全滅する程じゃない」

「何件かは閉店の噂聞きましたよ」

「…………………………」


「それでも保存食に随分助けられてるだろ」

「貧民食? この食堂では、どのみち使えないけどな」

「それな。アリシア家の料理人達に聞かれたらどんな反応するだろうな」

「あと、あの変わり者の御令嬢とかに聞かれたら、百の反撃くらいそう」

あの人達(ハリシア人)って、蘊蓄も凄いスからね」

「俺はあの刃物が凄いと思った」

「そう! アリシア家料理人が持ってたの、あれ包丁って言うらしいぞ♪」

「その包丁を手作りで用意したのがあの変わり者令嬢って噂もあるらしい」

「マジッスか?」

「あれいいよなー」

「羨ましい」

「俺も欲しいー」

「言うな! それは言っては駄目な案件だから!」

「……話変えろ」

「なんでもハリシアは献立も違うらしい」

「ハリシアは特に冬が美味いとか聞いた」

「これから冬ッスけど」

「……来ないな、アリシア家」

「来れないんじゃないですか? あの噂が本当なら」

「噂? って何よ?」

「御令嬢が殺されたとか殺されかけたとか」

「どっちだよ!?」

「どっちでも大差ねーだろ」

段違(だんち)だろ!」

「どっち道、御家族は大変でしょうね」

「………御令嬢、生きててくれないかなぁ」

「まー、確かに……死んでザマァって言われる程じゃない、と思う」

「変わってたけど、結構可愛かったよなぁ」

「溜め込んでる知識とか、もっと聞きたかったかも……」

「死なれるのは、ちょっとねーよなぁ」

「まだ若いんだし、死んでくれるな、って思う。切に思う」

「あの自分勝手に生きてる感じが普通なら腹立たしいのに、妙に憎めないっつー不思議」

「あったあった」

「……元気になって、また来てくれないッスかねー」

「……また来てくれるといいな」

「来てくれますよ、きっと」




 節約料理に縁の無い王城の料理人達が、具材の乏しいスープ()()を仕込みながら、何のかんのでアリサ達アリシア家の人間を恋しがってしまう一コマである。









いやー、コロナでひどい目つきました へ(×_×;)へ

断続的に色々な風邪症状が襲って来る感じ。そして熱がなかなか下がらない。何より食べられない。食べずにいられる。本日(土曜日)、十日ぶりくらいで久々に食事を摂りました。お粥だけど食べられた。ほ(*´-`)

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