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本当はこの時間、魔法の実技テストでしたの


アリサ視点に戻り、本筋にも戻ります



「そう言えば! 今更だが、今は授業中ではないのか!?」


 はい、本当に今更ですわ。サイラス様って、案外抜けsa…ゴホゴホ。


 私は今朝の出来事をクルイウィル様──〈お花君〉の兄君サイラス様に説明しました。ええ、話の流れで、その後〈お花君〉をくっ付けたまま観測仕切った事まで話しましたわよ。〈お花君〉に後ろから拘束されたまま……。


 〈お花君〉が当初の質問に戻られたお答えを致します。


「そのような次第で、俺はここで暫く休んでいるように医務室の先生に言われています。担任教師も御存じです」

「わたくしは、生活指導と学年主任と彼とわたくしお互いの担任と医務室の先生及びラ・ジオラス・クルイウィル様所属の部活顧問の懇がnn──んーンンンン、それらの先生方のお考えで付き添って()りました。ああ、それと、負傷した? 障害事件で負わされた怪我は医務室の先生が魔法で癒してくだされましたわ。物理的後遺症の心配はないだろうとの仰せでしたが、暫くは精神的に休養するようにとも仰っておられましたわ」


 わたくしは余計なお節介であると承知しつつ、言葉を付け加えます。


「ここからの(げん)はわたくしの私見なのですけれど、お屋敷に帰ったら早々に護衛の方々の訓練等に混じった方が宜しいかと存じますわ。負傷した腕も少しくらいなら動かした方が宜しいかと考察します。痛い、怖い、といった感覚は早ければ早い程、払拭し易いのですもの。先生方にも証言致しましたけれど、〈お花君〉を拘束していた犯人は騎士や護衛を目指しているであろう大柄な同世代。とは言っても、わたくし達からしたら先輩世代だと思います。〈お花君〉の姿が衝撃過ぎて生憎と犯人の顔は記憶に残らなかったのですけれど、赤毛であったのは憶えております。とにかく、今後そのような条件の方と御一緒できなくなる可能性がございますの。因みに完全なる成人である顧問の先生は平気なようでしたわ。ですが部の先輩方には拒絶反応を示しておりましたの。それを防ぐ為にも、若い筋肉ダルマでも赤毛の筋肉ゴリラでも害は無いのだと早々に心身に納得させるべきです。できれば、本日中に。できなくても今日中に」


 要は休ませている暇があったら、できるだけ早く、可能な限りたくさん、精神的なリハビリ──回復訓練を積ませろということですわ。心的外傷──心の傷というセメントが固まる前に、可能な限りセメントを均してしまうのが肝腎肝要!

 怖くない。痛くない。気持ち悪くない。

 平気。何てことない。普通。

 いっぱいの平凡や平穏を再認識させるのですわ。




 事件のあらまし(オマケでわたくしの注意)をお聞きになって、サイラス様もお付きのサイフォンさんも顔色を無くされてしまいました。顔色悪い真顔って、怖いですわ……!

 でも怯んではいけません。朝一の授業は魔法の実技テストなので(色々な意味でやらかし捲っているわたくしは)免除されましたけれど、次は普通に座学の授業です。過ぎたるお人好しで欠席して、未来の自分を追い詰めたくありません。


「サイラス様、申し訳ありませんけれど、わたくしそろそろ教室に戻りませんといけませんの。弟君を引き取っていただけ──んギュウッ!」


 当然の要請を出しただけですのに、拘束者が腕の力を強めましたわ! しかも今は早朝と違って両腕が腹部に絡んでますの。ギブ、ギブッ! 中身出る‼️


「ラス、力を抜きなさい。レディに対して実質、暴力を奮っている状態だよ」


 サイラス様の御指摘に〈お花君〉はあっさり我に返ったのでした。

 頼りになります、お兄様。

 先程は抜け作とか思って失礼しました。ほんの出来心だったのです。


 何はともあれ助かりましたわ。ふう。




〉〉〉〉〉〉〉〉〉〉〉〉〉〉〉〉〉〉〉〉〉〉〉〉




 弟は、今日は学園の奨めもあって早退させた。まさか午前中、しかも朝の内に早退になるとはな。学園の警備はどうなっているんだ!


 今日はダリアが急遽休眠に入ってしまったのが痛かった。

 守護者の休眠は大概は唐突なので予定が組めないのが難点だ。


 だが不幸中の幸いで、アリシア嬢が居てくれて助かった……。



 帰り際に学園からも聞いたが、アリシア嬢は色々面白そうだな。

 前回は魔法。

 今回は手作りの魔道具。

 教師達は悪徳ではないようで、役所にアリシア嬢の名で登録出願するよう強く奨めてもいた。というか、強制していたな。

 他にも、今回のようによく分からない知識まで溜め込んでいる。


 彼女の助言に従い、屋敷に帰って来て早々に、屋敷の護衛騎士見習いの訓練の中に弟を放り込んだ。案の定、最初は身体が硬直していて見ていられなかった。だが弟本人が意地を見せて、甘やかそうとするこちらの手をはね除けたのだ。偉い。弟は偉い。そうしている内に見る間に強張りが解けていった。

 …………つまり、彼女の助言は的を射ていたわけだ。


 うん……。他家に盗られる前に、何らかの形で彼女を我が家に引き込もう。










今回のお話は、

これでも授業一時限目の時間帯です。



うおっ!? 何か色々数値が増えてるヾ(o≧∀≦o)ノ゛

ポチっとしてくださった皆様、ありがとうございます゜+(人・∀・*)+。♪

作者、かなり浮かれて居ります.+:。 ヾ(◎´∀`◎)ノ 。:+.



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