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喧嘩は買うものです(違う)

前回、作者の弱気を気遣い応援くだされた方、ありがとう存じますm(_ _)m

今回も数ある作品の中から拙作をお選びくださり、ありがとうございます(^人^)

作者、徐々にではあっても気持ちを立て直していこうと頑張らせていただきます!



『しっかしお嬢ちゃんのこの魔法、マジ便利だな。魔法のオジサンにも教えておくれ』


「まあ、お戯れを。魔法のオジ様は魔法棟の中でもかなりの地位をお持ちのお方なのでございましょう?」


『……ん? 気付いてたの?』


「具体的には何も分かっておりませんけれど、そのようなお方ならば、これくらいの芸当は指先一つで操れますでしょうに」


『大真面目な話、これ新しい魔法だから。とりあえず事象だけは登録させてもらうよ。魔法の名前とかあったら教えてくれ。それで申請するから』


 魔法のオジサンの言葉に、集まったままの部員達がザワリと沸いた。

 この周りの反応にも我関せずでアリサは飄々と答える。


「ただの通信魔法ですわ」


『“ただの”じゃないよ。通信魔法ってのは、魔道具を利用して遠距離に声を届けるものだ。つまり、通信する双方で魔道具を持ってないと声を届けられない。それも国の許可が下りた一部でしか使われていないのが現状なんだよ』


 現実にはもう一つ、今回近衛遊撃隊が報告用に使っていた文字を送る魔道具もあるのだが、こちらはまだ試験段階であるために極秘事項である。


「まあ、そうでしたのね」


「…………………」『…………………』


 周囲で聞いていた部員達も魔法のオジサンも一様に黙り込んだ。この娘、おそらくたぶんわざと(とぼ)けている。


「わたくし、難しい事柄は分かりませんの。ですから話を戻させていただきますわ」


『ですからって……元に戻すって、何をだ?』


「抗議のお話です」


『あー、なんたらバッテン令嬢だっけか?』


「然様にございますわ」


『知らねー』


「責任放棄との意味でございましょうか?」


『真面目な話、魔法のオジサンは全く心当たりの無い名前だった。お嬢ちゃんもそれを承知で因縁吹っ掛けるのはやめてね』


「まあ、然様でしたのね。やはり彼女は試験を突破できておりませんでしたのね」


『あのな、お嬢ちゃん。あんまり白々しいと反感買うから気を付けろ』


「ふふ。売られた喧嘩を良い値で買い取っただけでしてよ」


『……意外に血の気が多いのな』


「因みにこの会話は、祖父と父にも届けてございますの」


『待って! マジ洒落にならんから待ってくれ!』


「ええ、勿論先程のダメリア嬢との会話からのお届けですわぁ」


『小悪魔通り越して、悪魔ですかい……』


「それと、オジ様との会話は省略させていただきましたけれど、ダメリア嬢との会話は事務局以外の魔法棟へもお届けさせていただきましたの。きちんと名前を確認したところまで」


『女狐様、そろそろ勘弁してくれ』


「ふふふふふ。おそらく我がアリシア家からギルヒル家へ、彼女を名指しして抗議が飛ぶことでしょうね」


『まあな。で、それを今魔法のオジサンに予告する意図は何だ?』


「あら、親切でしてよ。最悪、魔法棟は巻き込まれかねませんもの」


『意図的に巻き込むのはやめてくれ』


「それは魔法のオジ様次第では? 祖父及び父との直接交渉が一番確実でしてよ」


『………ちょっと宰相と相談してからにする』


「御健闘をお祈り致しますわ。それでは御機嫌よう」


『御機嫌でいられるようにするよ……』




 どうやら大物らしい年長者と対等に会話を交わし相手を翻弄する少女。少なくとも表面上はそのように聞こえた。部員達は思った。


──この娘、ジオラスの手に負えるのか!?








アリサの逆鱗は領民を含めたハリシアです。

その領民の一人である魔法棟事務員のスピカやハリシアの女達を侮辱しまくったダメリア嬢は、このまま社会的に抹殺されて、死ぬのを待つだけの老人の後妻に出されてしまいました。それで一応の幕引き。

怖い、怖いですねー((( ;゜Д゜)))ガクガクブルブル


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