隣のテーブルに来たのは…
現実はそう都合良く行かない。フィクションだからこその展開。
チリンチリン…。
「いらっしゃいませ。何名様でしょうか?」
「4名です。」
誰か来たようだ。店内はそこそこ混んでおり、4人座れる席は私たちの隣しかない。
「…!?ねぇ!美空やっぱりめっちゃ運良いよ!見て!高貫君たち!隣のテーブルだなんて…。話しかけて大丈夫かな!?」
広香が小声で捲し立てるため、入口付近を見ると、おぉほんとだ。あ、中学の同級生もいる。ちょっと気まずいな…。
「こんな偶然あるなんて…。美空、あなたやっぱり持ってるわね…。」
華蓮が感心した様に言うが私はこんな運の良さはいらない…。切実にくじ運と足して2で割って欲しい…。
「あれ…?藤田さんだよね?」
なぜ私に話しかけるんだ高貫結翔!!!!
「あ、うん…。」
「久しぶりだね。今年同じクラスだよね?よろしく。」
「え??待って高貫君と美空って知り合いだったの!?」
「あぁ、僕と藤田さん中学の時同じ塾だったんだ。」
「聞いてないよ美空!」
そうなのだ。私と高貫君は中学の時同じ塾に通っていた。といってもほとんど話したこともないし挨拶されるほどの仲でもない気がするが。私としては高校より前の知り合いと話すのは気まずいので関わりたくなかったが…。
「えーと、とりあえずここにいる8人全員7組なわけだし自己紹介しない?」
華蓮のこの言葉で自己紹介することに。
「じゃあ、私から。相澤広香です。去年は3組でした!中学の時は吹部で高校では部活入ってないです!」
「あたしは笹野華蓮。去年は広香と同じ3組だった。中学では美術部。高校でも美術部に入ってるわ。」
「あたしの名前は冬木涼菜ね。去年は2組。中学では陸上部。高校では何も入ってないよ。」
「えっと、藤田美空です。涼菜と同じで去年は2組。中学では吹部でした。高校では生徒会に入ってます。」
「じゃあ、次は僕達か。僕は高貫結翔。去年は1組。中学ではサッカー部、高校に入ってからは部活入ってないです。よろしく。」
「俺は渡部朝陽。去年は5組。結翔とは同中で部活も同じサッカー部だった。高校では何も入ってないよ。」
「俺の名前は大原俊哉。去年は朝陽と同じ5組だった。中学では卓球部、高校でも卓球部に入ってる。」
「僕は岸田流香。僕は去年は結翔と同じで1組ね。中学ではバスケ部、高校では入ってないよー。」
こんな風にして8人の自己紹介は終わり、互いに連絡先も交換し、話しながらランチを食べた。
はぁ…。広香がいるからもしかしたらとは思ってたけど、高貫君達とは関わらないつもりだったのにな…。
誰が何話してるのか分かりずらいですね。難しい……。