別世界の種族[前編]
本編とあまり関係ないですが、自分はこの小説を「那智天」と謎の略し方をして呼んでます。ガチで関係ないです。ハイ。
「な…に……?」
(デンマークが消えた?)
ヒトラーはありえないことに驚愕した
「それはデンマークとの国境線から先の陸が消えたということか…?」
ヒトラーはたった聞いたことを言葉を変えて投げ返す
当然、自分で言ったことを理解した訳では無いが、聞き返さずにはいられなかった
「はい、綺麗に切ったように国境から先の陸地がなくなっています。」
扉の向こうから質問の答えは「YES」である旨を伝えられる
「そ、そうか…」
ヒトラーは驚きのあまり弱々しく返事をし、椅子に倒れるように座り込む
「…以上です。」
扉の向こうからその言葉を最後に兵士は喋るのをやめた。しかしヒトラーが命令をしていないので、まだその場を離れずにいるのが手に取るようにわかる
「ご苦労であった。ところで、ひとつ聞きたい。」
ヒトラーはこの世界がどういう世界なのか、それとは別のもう1つの疑問を解決することにした
それは何か?
タイムスリップについてである
少なくともヒトラーから見てタイムスリップしたことは間違いない
そこでもう1つの疑問が浮かぶ
ならばいつにタイムスリップした? ということである。
「今日の日付を教えてくれ」
ヒトラーは恐る恐る聞く
いわば1つの未知の領域へ踏み込むことと同じであるからだ
人間は未知が怖い
知らないものを知ることが怖いのだ
しかし、知らなくてはいけないことをヒトラーは自分の中で1番理解していた
だからこそ聞いたのだ
「今日は1939年4月30日です。」
ヒトラーの考えは当たっていた
つまりはヒトラーは6年前にタイムスリップしたのだ
それもヒトラーが自殺した日の6年前に…!!
━━━━━━━━━━━━━━━
1939年5月8日
ーーーあのおかしな出来事から9日経った
ヒトラーはそろそろ”コボルト”の顔を見ることが出来ると子供のように期待を膨らませる
コンコン
「”コボルト”の件か?」
ヒトラーは先手を打つ
コボルトが見たくて仕方がないのだ
「は、はい。コボルト以外の種族も道中捕獲しました。今は総統官邸前に待機させております。」
兵士の一言はヒトラーの予想を遥かに超えていた
「そうか、すぐ向かう。」
ヒトラーはその一言を言い終わると同時にドアを開け、足早に官邸前へ向かう
「ハイルヒトラー!」
色々なところから聞こえてくるその言葉はヒトラーの耳には届かなかった
コボルトを見たい
その気持ちで頭の中が満たされている
人々の好意など今のヒトラーには邪魔でさえあった
「着いた…」
ヒトラーはほんの数十メートルの道のりをまるで山を超え谷を超え海を越えたような達成感を味わう
「ん?貴様は…」
ヒトラーは見覚えのある姿を目にする
「ハイルヒトラー。何故か久しぶりに感じますね」
エルヴィン・ロンメル
彼はヒトラー暗殺計画に関与していたとされている人物である
だがナチス軍人の中でも特出して優秀な人物でありエルヴィンは敵である英国にも褒められるほどの人物であった
ヒトラーは彼の顔を見た瞬間複雑な気持ちになる。目の前の人間をかつての部下とするか、憎き裏切り者とするか
ヒトラーにはその答えを出せなかった
「あ、あぁ。私も懐かしく思う…」
ヒトラーにはこれが精一杯であった
「では、ご案内します閣下。」
エルヴィン・ロンメルはにこやかに案内をしてくれると言う
ヒトラーは流されるようにかつての部下の背中を追いかける
「グギャア!グギャア!」
突然おかしな鳴き声が聞こえる
これから先も色々な人物が出てくる予定なので、もし失踪してなければ見てやってください。