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ここはファンタジーの世界

実は前にしっかりと休止から舞い戻ってたはずなんですけどちぃーっとおかしなことがあったようで。まぁ舞い戻ったとだけ。

(…な、何が起こっている?)


ヒトラーは現状確認の為窓から外を見る。


「美しく活気溢れるベルリンの街…私の愛したベルリンの街…」


ヒトラーは懐かしく美しい景色に思わず大粒の涙を流さずにはいられなかった。


ヒトラーが自殺した時のベルリンは美しい住宅街が


だがそれと同時に1つの疑問が頭をよぎる


何故ベルリンは市街戦が始まる前に戻っているのか?


そしてヒトラー自身、まるで若返ったかのように体が軽い


(まるでこれは…タイムスリップーーー)


コンコンコン


ノックが鳴り響く


「誰だ?」


ヒトラーが尋ねる


「ヒムラーでございます。総統閣下。」


「そうか、入れ。」


ヒトラーが一言そう言うとドアが開く


「ハイル ヒトラー!」


大きな声で敬礼し、その瞳は希望に輝く一人の男が入ってくる


ハインリヒ・ヒムラーである


「閣下、フランス国境部から連絡がありました。」


「内容は?」


「フランスの国境から超要塞マジノ線が突如として消えたとのこと。」


この時、ヒトラーはタイムスリップをしたという疑問を確信に変えるが、同時に疑問がもう1つ浮かぶ


(タイムスリップしたのなら、フランス国境の調査の話しならばわかる。だが、何故、マジノ線が消えたんだ?)


「フランス国境部へ周りの地形調査を…いや、全ての国境に地形調査を命じろ。何かがおかしい。」


ヒトラーは疑問をすぐに口に出す


「はい。既にそのように伝達してあります。そろそろ報告が来る頃かと。」


ヒムラーの早い仕事ぶりにヒトラーは少し感心する


コンコンコン


ドアのノックが鳴る


「例の報告か?」


ヒトラーが尋ねる


「はい。」


「ならばそこで報告をしろ。」


ヒトラーは報告に来た兵士を中に入れない。

それは何故か?


ヒトラーには過去、暗殺未遂を受けたから?


違う


末期、ヒトラーの周りには裏切り者が多かったから?


違う


なんの意味もないのである


ただの気分だ


だが、その無意味な事がやがて意味のあることになる


…かもしれない。それはまだ誰にもわからず、ヒトラー自身にも分からない


「は、はい」


扉の向こうから声がする


「まずフランス国境ですが、マジノ線の完全消滅だけでなく、周りの地形を調べると少し変化していること、また奇妙な生物も捕獲したと報告が入っており、数日でベルリンまで移送されるとのこと…」


ヒトラーは奇妙な生物と言う点を気になり、そのあとの話が頭に入らなかった


(奇妙な生物?それでは何もわからんだろう。色は?大きさは?模様はあるか?二足歩行か?四足歩行か?)


奇妙な生物の姿の仮説を作っては壊し、作っては壊す


「その…奇妙な生物というのはどんな姿形をしているんだ?」


ヒトラーが素直に疑問を投げかけると扉の向こうから返事が帰ってくる


「はい、どうやら醜悪な見た目の小さな人型の生物とのことです。」


ヒトラーは頭の中で生物の予想図を作る


「ふむ…ならばその生物はドイツの民間伝承に基づき、”コボルト”と呼称しろ。」


そう。このコボルトとは英語で言うところの”ゴブリン”に当たる


ヒトラーはそのコボルトの詳細な見た目が気になって仕方がなかった


「は、はい。各員に対象の生物をコボルトと呼称するように伝えます。あと、最後にデンマーク国境ですが…」


ヒトラーは何故デンマークごときを最後に持ってくるのかが理解できなかったがしょうがなく聞くことにする


「どこにもありませんでした。」


どういうことかヒトラーには理解できなかった。しかし、ひとつわかったことがある


ここは元の世界ではない


もしや我々はファンタジーの世界に迷い込んだのかもしれない

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