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「店長、手伝おう」

一緒に地面を這って破片を拾う子どもに

若い男がキツい目を向ける。

「おいガキ。何、しゃしゃり出てンだよ。

ぶっ殺すぞ」

「しゃしゃり? いや、先程より

進んでおらんのでな。

片付けを手伝おうと思ったのだ」

子どもは質問に答えると男の視線にも

気づかず破片を拾い始めた。

せっせと手伝う子どもに呆気を取り

若い男はふっと顔をゆるめた。

「ぎゃっ!」

子どもが短い悲鳴をあげ手を止めた。

「済まぬが兵士。お主の足が我の手を踏んでいる。

どけてはもらえないだろうか」

「調子に乗ってんじゃねえぞガキ!」

目尻に涙を浮かべるほど痛いはずだが

子どもはあくまで丁寧に、優しく言う。

それに気を悪くし、顔を真っ赤にした男は

固い靴底で何度も子どもを踏みつける。

「いくらなんでも子ども相手に

あんたやり過ぎでしょ」

「止めてくれ! やるなら俺にしてくれ!」

「うるっせえんだよ!」

止めに動く店長も蹴られ、

見てられなくなったレイは

もう一人の若い男に睨まれると

足がすくんで立ち止まってしまった。

一方的に暴力が振るわれる事態になったが

意外にも長くは続かなかった。

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