魔法少女の鎮魂歌

【不定期連載】
　かつて世界は暗い悪意に覆い尽くされた。
地球を護る神はその力を世界より切り離され、世界は悪の手に堕ちたかのように思われた。
　しかし神は、地球を通して適正ある巫女と呼ばれる少女達に力を与えた。
力を得る為の衣を身に纏い、圧倒的な力を得た少女達を人々は『魔法少女』と称し、奪われた世界の希望と成った。

　世界は、覆い尽くした悪意に勝利する。決して完勝とは言えない、犠牲者を多く出したその戦い。人類の元に取り戻された世界は再び未来に向けて動き始めた。

　数十年後、神の加護は魔法少女達と通して世界を守り続けている。小さな悪意であっても、魔法少女の力によって正される。ただ彼女達はあくまで人類の裏側の存在として活躍し、やがて存在のものが空想と扱われるようになり、そのシステムに対する管理手もまた、老いて居なくなった。

　悪意は、そんなシステムに入り込んでしまう。再び魔法少女の伝説が世界に広まり始める。

　――但し、その多くが、自らの力に心を毒され、砕かれた、悪意に染まった魔法少女擬きと称される者達によって。

神の手から離れた世界は、魔法少女を生み続ける。だがそれは同類同士の殺し合いへと発展。
魔法少女擬きと、魔法少女の殺し合いが今の世界に蔓延る、第二の悪意であった。

>>魔法少女題材作品、これは白銀の魔法少女が走り抜けた記録に御座います。