ただのテストがカオスになるまでの話
今日は数学の小テストだ、がんばるぞ!
イスに座り、テストが始まるまで待っていると先生がテストの紙を配りだす。
「それじゃあ小テスト、始めるぞー。はい、後ろに配って。……よし、全員テストの紙、持ってるかーー!」
すると、先生に向けて元気よく答える僕達。
「はぁーーい!」
「それじゃあ、チャイムが鳴るまでがんばれよー、ちゃんと最初に名前書いてから問題解けよ。書き忘れたら……0点だぞ! なんてな! …………はは」
先生の冗談に笑いの1つも起きなかったけど、今はそんなこと考えている暇なんてない。
早く問題を解かないと!
どれどれ、問題の数は五つか。
よし、やってやる!
それで、最初の問題は?
1+1=?
?の数字を答えろ。
えっと、1+1だから……2だ! たぶん合ってるかな。
1+1=2
すると、周りから悲惨な声が聞こえた……。
「1+1ってなんだよ、聞いたことないよッ! むりむりむりッ!」
「コラッ! テスト中に喋るな! このクソガ……げっふんげっふん。――とにかく、静かにしろ!」
どうしたんだろう? さっきまで先生優しかったのに、何か怒らせるようなことしたかなぁ?
――とにかく集中しないと! あと問題の数は四つもあるんだ!
次の問題は?
6−5=?
?の数字を答えろ。
うぅ、一気に難しくなった。
えっと、6から5を引くんだから……1だ!
う〜ん、本当に合ってるのかなぁ?
……いや、きっと合ってる、自分を信じるんだ!
6−5=1
次の問題は?
11−10=?
?の数字を答えろ。
ふっ……ふた……ふた、2桁ぁ!!
はぁ……はぁ……はぁ、落ち着け! 落ち着いて考えるんだ! やることは変わらないはず……だよね?
すると、周りから絶望の声が……。
しかも、さっきよりも多い人数から聞こえてきた。
「2桁の引き……引き……引き算! むりむり解けないよ!」
「喋るなって! 言ったよなぁ! クソが…………したいんなら手を上げろ」
トイレは別に行かなくていいかな……。
――それより、テストだ!
……でも、僕なんかじゃあ解けない。
きっとこんな問題を解くなんて天才しか……いや、こんなところで諦めるのか? ……最後までやってみよう! 諦めるのはそれからでいい!
…………あれ? この問題考えてみると簡単じゃないか? だってだって、11から10を引けばいいだけだから、二桁の部分を消して、残るのは1じゃないか!
でも、また1? そんなことあるか? いくつもの考えが頭の中に浮かんだ。
だけどやっぱり、答えは1だ!
11−10=1
……次の問題は?
7×5−30=?
?の数字を答えろ。
…………は? なんだこの問題? ×ってなんだ、お前は何者? は?
当然、周りは阿鼻叫喚状態だった。
「なんだよこのバツ! 30? ってなんだよ! ふざけんなぁー!」
「さっきからうるさいんだよ! 静かにしろーー!!」
お前のせいだろ! このクソ教師!
こうなったら、なにがなんでも解いてみせる。
まずは、このバツが何者なのか、はっきりさせないと!
バツということは、7と5を消せばいいのか? そんな簡単なものなのか?
……いや待て、これはバツなのか? どこかで見覚えが……ッ! もしかして、+を傾けたものなんじゃ!
でも、ただ足せばいいわけじゃないよな?
……ッ! 分かったぞ! これは同じ数字の数なんだ!
これなら、5×7で反対でも同じ答えになる!
つまりは、7+7+7+7+7で35! それに30を引いて、答えは5………待てよ。
7×5−30=?
×と−どっちから計算すれば……いや! 自分を信じろ! 僕……いや! 俺! 自信を持て!
答えは……5だ!!
7×5−30=5
――さぁ! 最後の問題だッ!!
621664649738251946546×34945573434545754245=?
?の数字を答えろ。
「「「「「「「「「「「「ふざけんなぁーーーーーーーーーーー!!!!!」」」」」」」」」」」」
こうして生徒一同の暴動が起こり、色々問題になったが、歴代で1番仲が良いクラスとして全員揃って卒業したのは良い思い出だ。




