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争奪戦記 降臨編  作者: ぶらほわ
1/5

1.-とある始まり-

物語の始まりは主役と共にある。

・・・


もし運命があるのなら、私はそれを憎む。


・・・


「はぁ...はぁ...っ...」


・・・


でも、もし運命があるのなら、わたしはそれに感謝する。


・・・


「・・・っ、大丈夫、必ず助けるから...!」


・・・


こんな過酷な運命と共に、この救世主に巡り合わせてくれたのだから。


・・・


争奪戦記 降臨編

▶︎Play


・・・


? ? ?

「はぁ...っ...」


少女を抱えた一人の少年が、森の中を駆ける。


? ? ?

「・・・来た。」


? ? ?

「はぁ...すまんガリュ...遅くなった...っ...」


ガリュ?

「安心しろ。周りは片付けておいた。こいつらの事業上、軽率に憲兵に話はできないだろうし。」


? ? ?

「そりゃそうだ...よし。早いうちにここを離れよう。これ以上は難しい。」


ガリュ?

「了解だ。」


・・・


・・・


扉が開く。


ガリュ?

「戻ったぞ。」


? ? ?

「おかえり〜!!大丈夫?怪我は?」


ガリュ?

「大丈夫、無事だ。」


? ? ?

「よかったぁ〜...あれ、イツカは?」


ガリュ?

「すぐ来るだろ。ガルト様に用があるんだと。」


? ? ?

「それはそれとして良かったよ〜ガリュード...」


ガリュード

「お前は心配しすぎだ、ミルダ。」


ミルダ

「えぇ〜だってこんな大層なこと、中々無いんだもん...行動も二人だし...」


? ? ?

「戻ったのか。」


ガリュード

「ああ。」


? ? ?

「イツカは?」


ガリュード

「ガルト様に用があるんだと。というか今日は依頼じゃなかったのか?」


? ? ?

「ああ。それが、ハルヤだけ駆り出されてな...。」


ガリュード

「臨時ってやつか。」


ミルダ

「まったくかわいそうに。リサトも行ってあげたら良かったんじゃない?」


リサト

「顧客が望んでるんだ、しょうがないだろ...」


? ? ?

「戻ったー...」


ミルダ

「お、来たね。」


リサト

「隊長の帰還だ...っ、」


甲高い音と共に扉が開く、そこには少女を背負った一人の少年がいた。


? ? ?

「戻ったよ。」


立ち会わなかった他2名が口を揃えて同じ音を発した。


リツト/ミルダ

「え?」


? ? ?

「・・・え?」


・・・


? ? ?

「ということで...ここで匿うこととなった。」


ミルダ

「ええー!!そんな唐突な!」


リサト

「どうしたものか...」


ガリュード

「・・・。」


ミルダ

「いやぁそれしかにしても驚いたよ。まさかのイツカ・アカツキさんが降臨させたんじゃと思って...」


アカツキ

「俺にそんな力はないっつーの。つかまぁ、成り行きで匿うことにはなったが...」


リサト

「ほんとに大丈夫なのか?他人が召喚した天使を匿って。いくら十字教会とはいえ、相当なリスクを伴う。第一、天回石は掌握されてるんだろ?」


アカツキ

「ああ...そうだ。だが、十字も十字だ。下手なことはできないと俺は踏んでいる。」


リサト

「それはそうだが...。まあいい。ガルト様にも話したんだろ?」


アカツキ

「もちろん。」


リサト

「なんて言ってたんだ?」


アカツキ

「・・・まあ、"それなりに"リスクを伴うものだ。と。」


ーーー ーーー ーーー


アカツキ

「失礼致します。」


荘厳、その言葉が似合う広大な空間、そこに佇み、光を纏う神々しい姿をした人物の姿がそこにはあった。


ガルト

「おお、これは、浪合隊のアカツキ隊長。」


アカツキ

「光栄です。」


ガルト

「して、要件はその少女...天使についてかの?」


アカツキ

「その通りで。」


少女を降ろす。


ガルト

「彼女は...これは...」


アカツキ

「どうかされましたか?」


ガルト

「其方が彼女を助けたのは最適解といっても良さそうじゃ。」


アカツキ

「・・・と、いいますと...?」


ガルト

「彼女の力は、無限の力を持っておる。即ち、このままであればラジェスは大きく力を持っていた、ということじゃ。」


ーーー ーーー ーーー


十字教会。天使の力を使い強大な力を持たんとする組織。表向きはその力を使った自然や産業の発展。そして裏社会への支援をし、出来るだけ暗い面を減らそうとする慈善活動を行う。しかし天使を不当に捕え、力を搾取し続ける他、武装した組織員による市民への暴行など、問題も目立つ組織である。

代表者であるラジェス・フォーリズン。圧倒的カリスマ性とその行動力から、会員からの信頼は厚い。


リサト

「なるほどな...んで、そんな大層な天使様を連れ去って...ま、保護か。してきたと。」


ガリュード

「俺は止めたぞ。」


ミルダ

「でも、これで教会の侵攻は抑制されたんでしょ?だったら作戦成功じゃない?」


アカツキ

「その通りではあるな...(本当にまぐれではあったけれど...)」


リサト

「ともかく、この天使の身を案じることが最優先だな。」


アカツキ

「そうだな...。」


・・・


誰かが、敷地内に入る。


? ? ?

「戻ったよ。」


ミルダ

「お!帰ってきた!お帰り、ハルヤ!」


ハルヤ

「あ〜疲れた...」


アカツキ

「お疲れサマ。」


ハルヤ

「みんな揃って何してた...の...」


可憐な白髪が目に入る。


ハルヤ

「・・・。」


疑念と困惑が入り混じる。


ハルヤ

「幻覚とか見えるようになったのかな...」


リサト

「幻覚じゃない、イツカが連れてきたんだ。」


ハルヤ

「こんな美人を連れてくるとは、イツカもモテ期か?」


アカツキ

「そんなんじゃないよ...」


リサト

「現に彼女は天使だ。」


ハルヤ

「あ〜そう。それはまたどうして...」


アカツキ

「まあ、色々とあってな...。」


ハルヤ

「まあいい。とりあえず私はギルドに行ってくる。」


アカツキ

「ああ、俺も!」


リサト

「いってらっしゃい。」


ミルダ

「この子の面倒は任せて。」


アカツキ

「すまん助かる。」


・・・


優美な青い空、緩やかな人の流れ。

階段の続く街道、そして見える城。

暖かな空気に海風の涼しさが添えられ、心地よさを呈する。


ハルヤ

「どうしてまた天使なんかを?」


アカツキ

「いやまあ、なんでって訊かれたら気紛れとしか言いようがないんだけど...。」


ハルヤ

「お前はいつも気紛れだけどな。」


アカツキ

「うっせ。」


ハルヤ

「どんな天使様なんだ?」


アカツキ

「なんか、凄い天使らしい、ってことしか分からん。なんせまだ目覚めてないから話も聞けてないし。」


ハルヤ

「なるほどねぇ。まあ、とりあえずそこからだね。」


アカツキ

「ああ、そうだな。」


To be continued.

天使を匿うこととなったイツカ一行。その責任と出逢いとは。

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