第9話
ミズハ「はぁはぁ。」
シャロル「ミズハさんどうかなさいましたか?」
ミズハ「いや、このお城広すぎるんだけど。迷子になって走り回ってて、」
シャロル「お城ではありませんわ。れっきとした家ですわ!」
ミズハ「いやいや。普通の家に噴水付きの庭やメイドとかいないからね?お屋敷でしょ!」
シャロル「お父様が子爵家当主ですので仕方ありませんわ。」
ミズハ「広すぎるんだよなぁ。というか、僕みたいな平民がシャロルさんの部屋に普通に入り込んでいいのかが気になるんだけど。」
シャロル「アポイントもらっていますし問題ありませんわ。普段暇してますので門番経由で何時でも入っていただいて構いませんわ。」
ミズハ「それでいいのかなぁ。」
シャロル「アマミさんなんて気分で窓から入ってくるので問題ありませんわ。」
ミズハ「それにおいては後でアマミちゃんに言っておくわ。まあ、言っても効果はないと思うけど。」
シャロル「それにしては息切れ長くありませんこと?そんなに走り回ったのですの?」
ミズハ「あー、軽い運動がてらで走ってきた。」
シャロル「走ってこれる距離か気になりますわ。王都からここまで相当な距離がありますわ。私自身も魔法の力を利用して移動していますわ。」
ミズハ「魔法で動く車だっけ?まあ、ほら僕冒険者だし。とはいっても、これだけ距離あると流石に辛かったわ。」
シャロル「無理はなさらないで下さいまし。倒れてしまっては元も子もありませんわ。」
ミズハ「ギルドの方で結構鬱憤が貯まっててね。ある意味走りつかれた反面鬱憤が少しは取れたかなという感じ?まあ、取れたより悪化しなくなったが正しいかな。」
シャロル「運動でしたら継続した方が宜しいですわ。私も子爵令嬢という身、身だしなみもよく考えていますわ。」
ミズハ「逆によくそこまで考えれるよね。年下には思えないわ。凄いしっかりしてる。」
シャロル「教育過程上仕方ありませんわ。まあ、私は貴族を引き継ぐつもりもありませんのでそこまで気を遣っていませんこと。それは別のクラスメイトですわね。」
ミズハ「え?シャロルさんのクラスに他にも貴族いるの?シャロルさん、冒険者目指してるんだよね?学校もそんな感じだし貴族なんていないと思っていたけど。」
シャロル「その考えは当たっていますわ。むしろ私が例外ですが、何故か伯爵令嬢様がいらっしゃるのですわ。」
ミズハ「ドウイウコト?てかシャロルさんより上の立場だよね。あー、敬語とか思ったけど僕自身余りシャロルさんに敬語使っていないね。」
シャロル「私はそれほど気にしておりませんわ。ただ、あの方はよく分かりませんので会話する機会があれば敬語をお勧めしますわ。ただ、教員として接するならその限りではないと思いますわ。」
ミズハ「一応聞くけど、教員として接する機会がなんで僕にあるの?」
シャロル「え?ミズハさん臨時講師とお伺いしておりますわ。」
ミズハ「また勝手に話が明後日言ってる。アマミちゃんやりたい放題なんだよなぁ。」
ミズハ「シャロルさんはその伯爵令嬢には敬語使ってるの?」
シャロル「貴族ゆえ上下は絶対ですわ。」
ミズハ「マジか。僕そういうの苦手なんだよなぁ。縛られてるというか。」
シャロル「まあ、仕方ないと言えばそれまでですわ。ただ、あの御方は声を発することが出来ないのでちょっとコミュニケーションが難しいですわね。貴族というよりクラスというものでしょうか?」
ミズハ「聞いて言いか分からないけど障害なの?アマミちゃんなら何とかしちゃいそうな気がするけど。」
シャロル「そこは謎ですわね。アマミさん何故か余りか変わらないようにしているのか接点がありませんわ。」
ミズハ「そうなの?アマミちゃん結構誰でもOK感あるけど。」
シャロル「それは間違いありませんわ。ですので、たまたま接点が出来ないという感じですわ。」
ミズハ「ふーん。」