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宮廷鍛冶師の幸せな日常 ~ブラックな職場を追放されたが、隣国で公爵令嬢に溺愛されながらホワイトな生活送ります~  作者: 木嶋隆太
第一章

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第39話



 次の日。約束通り冒険者ギルドへと到着すると、イヴァスとウェザーが掲示板前にいた。

 二人はこちらに気付くと、無邪気な様子で近づいてきた。すっかり懐かれたようだ。


「おはようございます!」


 ぺこりとイヴァスとウェザーが頭を下げてくる。俺とアリシアも同じように返した。

 アリシアはいつもと同じ仮面をつけていたが、今日は腰に剣を下げている。

 俺が作製したロングソードだ。


「おはようございます。それじゃあ、早速冒険者として活動しましょうか」

「分かりました! あっ、それでしたら普通に接してくれていいですからね? 敬語とか、僕たちに必要ありませんから!」

「……そう、か? それなら、イヴァスも普通に話してくれてもいいけど……」

「僕は生まれつきこれなんです! それでは、行きましょう。今日は近くの森で魔物狩りを行う予定なんです」

「ああ、分かった。俺とアリシアは二人についていく形になる。頑張ってくれ」

「はい!」


 すぐにイヴァスとウェザーが依頼を受注し、俺たちは彼らとともに街を出て北の森へと向かった。


「北の森、主にいる魔物はゴブリンとウルフ、それにハイウルフがいるはず」

「そうなんだな」

「ただ、奥に行くとオークが出てくるからちょっと注意が必要。それ以外は強い魔物じゃない、かな?」


 なるほどな。アリシアとそんな話をしていると森に到着した。


「これから、ゴブリン、ウルフ、ハイウルフを狩っていきますね」

「ああ、了解だ」


 イヴァスとウェザーが先頭を歩いていく。

 俺は自分の左胸に右手を当て、自分の状態を確かめる。


「……どうしたの?」


 隣にいたアリシアが首を傾げてくる。……まあ、傍目からすると心臓を押さえているように見えるため、心配させてしまったようだ。


「今、エンチャントを行っているんだ」

「……え? 自分に?」

「ああ。効果時間はそれほど長くないが、バフ魔法のような感じだな。今は肉体の強化を行っているところだ」


 自分の体の状態を確かめ、強化を施していく。

 一時的にプログラムを書き換え、体に異常が出ない程度に強化していく。


 ある程度強化が終わったところで、体を動かす。ああ、問題ないな。

 これで、何かあったときもすぐにアリシアを守れる。


「アリシア、俺の近くにいてくれ」

「……う、うん」


 アリシアをいつでも守れるように周囲を警戒する。


 近くの落ちていた小石などを拾いながら歩いていると、


「ウルフが近づいてきている、気をつけてくれ」


 ウェザーが俺たちにそう言って間もなくだった。


 ウルフが出現した。……なるほど、獣人だから鼻が利くのだろう。

 数は三体だ。

 イヴァスとウェザーは視線を一度かわした後、動き出した。


 イヴァスが一気に距離を詰める。……速い。本人も話していたがかなり速度を重視した動きが得意なようだな。

 ウルフがイヴァスに噛みつこうとしたが、その攻撃は空をきる。イヴァスはすでにウルフの側面へと回っていて、剣を振りぬいていた。


 その脇腹を斬りつけ、ウルフ一体を仕留めた。二体のウルフたちがイヴァスに注意を向けたところで、ウェザーが二体へと駆け出した。

 彼の動きは見た目以上に重量が感じられた。そして、彼は持っていた剣を叩きつけた。


 ウルフの体はあっさりと両断された。

 ……獣人は人間よりも力が強いことが多いが、ウェザーもそうなんだろう。


 スピードのイヴァス、そしてパワーのウェザー。

 イヴァスが敵を引き付けている間にウェザーが仕留める。それが、この二人の基本戦術なんだろう。


 ……なるほどなるほど。

 なんとなくどのような武器を作るべきか見えて来たな。



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[気になる点] >アリシアはいつもと同じ仮面をつけていたが、今日は腰に剣を下げている。 「ああ、分かった。俺とアリシアは二人についていく形になる。頑張ってくれ」 名前呼んだら変装の意味ないのでは?…
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