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宮廷鍛冶師の幸せな日常 ~ブラックな職場を追放されたが、隣国で公爵令嬢に溺愛されながらホワイトな生活送ります~  作者: 木嶋隆太
第一章

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第36話


 次の市が来た。

 俺はいくつかの武器を並べていた。

 商品をわかりやすくするため、暫定的にこれらの武器にランクをつけるとしようか。


 まずはD+ランク相当のナイフと剣。それを三本ずつだ。こちらは以前イヴァスたちに販売した物よりも質は上がっている。レベルトに販売した剣と同品質だ。

 イーレア魔鉱石で作れる武器では、このくらいが限界地点だ。


 そして次はDランクのナイフと剣。こちらも三本ずつだ。以前イヴァスたちに販売した程度の品質のものとなっている。


 そして次のはEランクのナイフと剣。これも同様に三本ずつ。最初にイヴァスに販売したものだな。


 さらにもう一つランクを落としたFランクのナイフと剣を三本用意した。こちらは一万ゴールド程度が目安だ。ここ二週間ほど市に来たが、イヴァスたちよりも新人と思われる冒険者も意外と市では見かけるからな。そんな子たちが買える程度のものを用意したわけだ。


 市に来た俺は早速いつもの場所を陣取って、そそくさと準備を進める。

 今日もアリシアは一緒だ。すでに俺とアリシアもこの作業にはかなり慣れたものだ。


 一組ずつ剣、ナイフを商品として机に乗せ、旗を設置して準備完了だ。


「今日もたくさん売れるといいですね」

「……そうだな」


 市に人が増え始め、俺とアリシアは声をかけていく。

 午前中にナイフと剣がそれぞれFランクのものが一本ずつ売れた。こちらは、冒険者になりたての子が買っていってくれたものだ。


 剣とナイフ、両方買うから合わせて一万二千ゴールドで! と言われてその金額で販売した。

 こちらとしては一万五千ゴールドで販売したかったのだが、交渉に長けた子で負けてしまった。


 ……純粋に、冒険者の人たちを応援したいという気持ちもあったからな。

 まあ、あの子がいずれパーティーメンバーを連れてきてくれるかもしれないし、うちの常連客になってくれる可能性もあるので、先行投資として考えれば悪くないだろう。


 それから、午後になってから行商人がやってきた。


「久しぶりだね」

「お久しぶりです」


 行商人は今日はおしゃれな帽子をかぶっていた。俺たちの店前に来ると帽子を外した。


「いやぁ、キミのところで購入した剣、実にいいね」

「そうですか? ありがとうございます」

「旅の途中に使ってみたけど、非常に使いやすいよ。見た目以上に軽く、そして頑丈だ。魔力の伝導率も高く、とてもイーレア魔鉱石の剣とは思えないね」

「そこまで言って頂けると嬉しい限りです」

「そこで、今度はもっとたくさんほしいんだ。よく見たら、以前購入したものよりも良い武器があるね。ここにある剣とナイフ、それぞれ購入していってもいいかな?」


 え? と驚いた。

 商人が指さしたのは、Dランク以上の剣たちだ。やはり彼は良い目を持っている。


「ありがとうございます。何本買いますか?」

「それぞれ、何本あるんだい?」

「剣、ナイフ、三本ずつ……合わせて十二本になりますね」

「すべて、買ってもいいかな?」

「わ、わかりました! すぐに用意します!」


 ……まさか、すべて購入すると言われるとは思っていなかった。

 アリシアが剣とナイフの準備を行っている間に、俺は値段の交渉を行う。

 最終的には、五十万ゴールドですべてを販売した。


「フェイクだったよね? 名乗っていなかったけど、オレはリグという名前だよ。今後もお世話になるかもしれないから、よろしくね」

「よろしくお願いします」


 ありがたい話である。

 リグにロングソードとナイフを販売した。


 五十万ゴールド、か。

 想像以上の稼ぎに、俺は驚いてしまった。嬉しいことではあるのだけど。




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― 新着の感想 ―
[気になる点] 商売が雑なところ。3万ゴールドが一声で2万ゴールドになるって、信用できないお店の典型じゃないですか。それに、値段を表示していないのがそもそもおかしい。商売の基本中の基本です。価格を聞く…
[一言] 「剣、ナイフ、三本ずつ……合わせて十二本になりますね」 剣とナイフが3本ずつであるとするならば合計6本なのでは?この文より前の文には他に何を買ったという記述がないように見えたので、あったらす…
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