どうしてここに
毎日、同じように過ぎていく。そしてこれが当たり前のようにずっと続くと思っていた。
朝6時、耳元で目覚ましがなっている。いつも通り洗面所にいき顔を洗い、何も考えずに学校の支度をして朝食を食べ、母に「いってらっしゃい」と見送られ家を出た。
いつもより早く家を出た。毎日同じ時間に出ていたが今日だけは違った。
何を考えていたのかよくわからないが、ぼーっとしていた。
気付いた時にはもう遅かった。
車が走っている所に飛び出していた。
その瞬間自分は宙に浮いていた。
死ぬ前はゆっくりと物事が進んで見えたり、走馬灯をみるというが、あれは真っ赤な嘘だった。
そして、おもいっきり地面に頭がたたきつけられる。
何が起きたのか、どこにいるのか、暗闇で包まれている。どこからか不思議な声が聞こえてくる。突然おもいっきり引っ張られた。魂が体から離れていくのがわかる。
幽体離脱というやつだ。周りを見渡すと血だらけの自分が集中治療室に運ばれていくのがわかる。そしてその周りに両親が泣きながら血だらけで運ばれていく自分の横についていく。
俺はここにいるよ。と必死に訴えても自分の声は両親には届かない。
そこに黒ずくめの男が近づいてくる。すると急に暗く狭いトンネルの中に引きずりこまれるような感じがし、意識がとんだ。
誰かが呼んでる。おばあさんのような年老いた声だ。
「ボク、起きて早く」
何度も何度も繰り返されるこの声。
和式の古びた一室におばあさんと二人。
「あなた、私が散歩してる時に道路に横たわってたから、うちまで運んだのよ」
と言っている。
なんでここにいるだ?俺、死んだんじゃ?。
「あんたも行けなかったのかい?」
「?」
「あの世だよ。肉体と魂が離れたら暗闇に包まれて光が見えてくるだろう。そのまま進んでいけばつけるはずなんだが、未練やら何やらでやり残したことがあると光が消え失せ魂だけがこの世に落とされる。あんた、何か未練とかないのかい?」
未練っていわれても、特に思い当たるふしはない。
「まぁ、いいよ。ゆっくり考えれば。最初はみんなそうさ。」
「あの、ここってどこなんでしょうか?」




