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エビス先生の異世界学校経営論  作者: ロカク
ロメスコ遠征編
63/69

ホテイはそうじゃない……?

「たのも~!」


 今日は前世界で言うところの日曜日、自宅を訪ねれば平日に比べて「そいつ」がいる可能性は高いということでこのさびれたアパートにやって来た。


「はいはい、なんですか? ここは道場じゃな……」


 玄関の扉を開けて数秒、硬直している「そいつ」とはホテイのことである。ボサボサの髪に白シャツと短パン、普段はかけていない眼鏡といっただらしないの一言で表せそうな格好だ。


「よぉ」


「……」


「おい閉めるな!」


「人違いじゃありませんかねぇ?」


「間違ってねぇわ!」


 扉が外れそうなほどの攻防、近所迷惑甚だしいところだがここは譲れない。男と女なので筋力的にギリ優勢であったため扉をこじ開けることに成功した。


「お邪魔しますよーっと」


「あっ、おい! 勝手に入るな!」


 リノベーションしているらしく外観から想像できないほどきれいな内観の1K。ホテイの制止を振り払い上がり込んだ。


          ◆◆◆


「で、何をしに来た?」


「遊びに来たっつーか……な?」


 お世辞にも綺麗とは言えない部屋の真ん中、テーブルを挟んでホテイと向かい合う。友達が遊びに来たというのに茶の一つも出さないのはどうかと思う。


「前置きはいい、要件を話せ」


「なーんだよー、急かすなよー」


 若干キレ気味のホテイに気圧され話す感じになった。


「じゃ、単刀直入に聞くぞ? お前……前世界(あっち)の人間だろ?」


「……えっ? な、何のことだ?」


 動揺が隠しきれていない。十中八九間違ってないが、シラを切ろうとするのは一体……


「あー、もしかしたら忘れてるかもしれねぇからもっかい言っとくと、ナバロを助けた時に言ったように俺は別世界の住人だ。そんな俺と同じように別の世界から来た人間が他に四人居る。内三人は判明し、もうすぐその世界に戻ろうとしてる。今は最後の一人を探してて、ちょっと心当たりあってもしかしたらと思ったんだが……」


「わ、私ではないようだが!?」


「そうか……」


 どうしたって白状はしないつもりらしい。なぜ知られたくないのか、帰りたくないのか。一旦さておき、幻想破壊を無事成功させた場合この世界はリセットされるわけだが引っ張ってでも連れ帰らなくていいのか?


「ま、それを確認したかっただけなんだわ。違うなら違うでオッケーオッケー……あそうだ、明日から本格的に幻想破壊の準備に入る。よかったら……」


「しばらく忙しいんだ。すまんがそっちでやってくれ」


「官僚様は忙しいもんなぁ、分かった。無理すんなよ」


「あぁ」


 ホテイに力を貸してもらえば手っ取り早く事を進められると思ったんだが仕方ない。


「よし、んじゃあそろそろ帰るわ。お互い頑張ってこーぜ! じゃあな」


 靴を履いて玄関を出ようとしたとき、背後から「すまない」と聞こえた。何をすまないことがあろうか。お前が()()でないとすれば何も謝ることはない。フォローしようかとも考えたがもうそれ以上話す気になれなかったためそのまま撤退した。


 そしてついに、俺たちのラストミッションが始まる……


どうも、ご無沙汰してますロカクです!


前回投稿から四ヶ月弱ですかぁ……このペースだと一年で三話ですねぇ……少なっ(´^ω^)

環境が変わっていろいろ忙しくてですねぇ、小説にかける時間がないというのが現状です。いや、現状でした。しかし、これからは頑張って書いて、ひとまず月一くらいにはしていきたいと思っています!

まだ連載してたんかと思われるかもしれませんが、必ずや完結まで、最後まで持っていきますんでよろしくお願いします!


では、また次回!

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