唐突なお祝い
~三月目中盤~
「よっ! 官僚様がお呼びだぜ!」
「またかよ俺はいいわ」
安らかに眠っていたところに突如チャイムが鳴り、うちに来るやつなんて限られてるもんで嫌な予感しかしていなかったが案の定オオグロだった。
「いやいや、チョロっとだけだしエビスは連れてこいって言われてんだよ」
「なんでだよ」
本当かどうか定かではないが俺をご所望らしい。一応休みではあるが……時間はあるか。
◆◆◆
「今度はなんだ?」
「来たか、それではSGF緊急会議を行う! ジュロが抜けて六人になったわけだが、元々七人編成が鉄則だ。そこで新メンバーを推薦してもらいたいのだが……先日の一件での活躍を称えてエビスに指名権をやろう」
「そりゃどうも」
リーダー権限で俺にとって何の得もない権利をもらった。考えられるのは一人しかいないがオオグロが喜ぶのは癪に触る……だが仕方あるまい。
「じゃあ……」
◆◆◆
「おーいテトラー!」
「はい? あ、エビスさんどうしたんですか?」
平屋の建物から顔を覗かせたテトラは俺とわかると歩み寄ってきた。
「実はな、お前をSGFのメンバーとして受け入れることになった!」
「……えぇーーーーー!? いいんですか!?」
「おう! そんなに入りたかったのか」
「当然ですよ! あのメンバーの中に入れるなんて……ワープの人は別ですけど」
九割八分オオグロのことだな。
「まぁ、そこはうまくやってくれ」
「分かりました! ところでエビスさん今日お休みですよね?」
「あぁ」
「私は午前だけなんで午後から私のお祝いがてらちょっと遊びにいきませんか?」
「ふーん……いいぞ」
「やったぁ! それじゃあ後で迎えに行きますね!」
部活はまだ試合を組んでいる訳でもないことから平日だけにしているので問題はない。
◆◆◆
「……ふー」
何となく座ってられなくてここ一時間ほど室内をうろうろしているわけだが何で落ち着かないのかわからない。ただ遊びに行くだけなんだが……
「お待たせしました!」
「せめてチャイム鳴らせよ」
「鍵閉めてない方が悪いですよー、それより早くいきましょ!」
これまた普段(恐らく診療所の制服)と違って私服のテトラに気圧されつつフォーヴ学園とは反対方向のベシャメル王国中心地へと向かう。
「今日は服を見に行きたいんですよ!」
「着る機会あるのか?」
「あんまりないかもですけど今日みたいに友達と遊びに行くときとかですかねー」
俺はテトラの友達を見たことないが居るには居るようで安心した。しかしそれなら今日もその友達と来れば良かったんじゃ……
「ここよさげですね!」
「ここは……」
街に入ってそう時間の経たないうちに一件目に到着したらしい。だがここはメンズファッションの店で……今どき女子の流行りはボーイッシュ? なのか?
「これカッコいいですね! ちょっと着てきてください!」
何で俺が? いよいよ嫌な予感がしてきた。
「お次はこれです!」
「あっ、ちょ……」
「これもいいですよ!」
「ちょっとまっ……」
「これもお願いします!」
「……ちょっと待てぇい!」
「はい?」
怒濤の試着ラッシュをようやく止めることができた。
「俺の服はどうでもいいんだよ!」
「今日のメインですよ?」
「男のファッションショーなんて誰得だよ、それより女物の店行くべきだろ!?」
「そんな趣味があったんですか……ドン引きです」
「違うわ! お前の服を見に行くんだよ!」
「えっ……いや、私のはいいですよ……」
本気なのか照れなのか……本気だとすればまだ時間も有り余っているのにここでお開きになってしまうので照れということで解釈しておこう。
「それこそ誰得ですか?」
「もしこの場にいたら得するやつ知ってるからな、行くぞ!」
メンズファッションの店を出て街道をさらに賑やかな方へと歩いていく。天気は快晴、同級生とデー……いや、遊ぶにはもってこいだが一応周りを警戒しとくか。
どうも!ロカクです!
季節の変わり目ですが体調はいかがですか?
さて、2016年も3ヵ月ということでまだ何かしらできますよ!
後悔しないように頑張っていきましょう!
20時の分もよろしくお願いいたしますm(__)m




