番外編・我が校の名は
~とある日~
「今日はここまで! お疲れさん!」
「「「「せんせーさよーならー」」」」
「っと言いたいところだがちょっと待てよ」
「「「「せんせーさよーな……」」」」
「待てって! 早く帰りたいのは分かるがちょっと待てぇい!」
「なんっすか? 残業代もらいますよ?」
「そもそも給料出してないだろ、俺がもらいたいくらいだわ」
授業も終わって放課後としたいところだが、とある問題について決めなければならない。俺の独断で決めれなくもないことだがちゃっかり報酬をせびろうとするライチは置いといてひとまず生徒たちの意見を聞こうと思う。
「それはそうとお前たちにこの学校の名前を考えてもらいたい!」
「えっ、なかったんですか!?」
「そういえば聞いたことありませんでしたわね」
「ここまで読ま……いやいや、ここを始めた当初は名前とか使うことないだろうと思ってたんだよなぁ。早く帰りたければ名案を早く出すんだな、誰でも思い付いたら言ってくれ」
こうしてアイディアを出させるのも一つ社会に送り出す上では必要だろう。
「んじゃ、オセチ……学校? はどうっすか?」
「何でおせちだよ! 一応理由を聞こうか」
「先生の愛称からエビを借りることとして、エビはおせちにおいて長生きを意味するんでこの学校もある意味長生きできればってことっす」
「お、おぉ……」
捻られてるし理由もなかなかいいな、もうなんかオセチ学校でいい気がしてきた。
「いち案として置いとこう。他にはないか?」
「はい! ブラックタイガー学園はどーよ?」
か、かっこいい……だと……!? だがギョクロのことだから……
「理由は?」
「かっこいいし、エビといえば感あるじゃん?」
確かにスーパーなんかでよく見るやつだけども! これは接戦だな。
「エビから離れてもいいんだぞ? この際だから全員いくか、ロアン!」
「は、はい! ではシキオリ学園というのはどうでしょう?」
綺麗な感じがロアンらしいな。
「理由としてはこの国には四季がありますし、春の芽生え、夏の繁栄、秋の蓄え、冬の我慢をへてまた春に大輪の花を咲かせられるようにという願いをこめています」
うん、難しい! が、ちゃんとした理由があった方がいざとなったときに取り繕わなくていい分楽かもしれない。
「ラストチユキ!」
「そうですわねぇ、でしたら全知全能学園というのはどうでしょう? 目標は高くですわ!」
ストレートだなぁ、しかしその名の通りだとしたら神にでも育て上げなきゃ名前負けだ。
「はいはーい、とりあえず俺の想像を越えて真面目に考えてくれたようで感謝しよう。後は今出た意見を持ち帰って参考にしつつ考えてくるんで今日は以上! 解散!」
◆◆◆
とは言ったもののあの場で一個に絞るべきだったか、しかしどれも可もなく不可もなくだから……こういうときはまとめるのが手っ取り早いか! だがおせちにブラックタイガーに四季に全知全能ってどう組み合わせればいいんだか……
◆◆◆
「はぁーあ、こんなもんか」
「おはようございまーす! エビスさん何してるんですか?」
「テトラか、ちょっと表札をな」
「今更ですか」
「昨日、正式には今日名前が決まったもんでな」
「なるほど……フォーヴ学園? どういう意味ですか?」
「よくぞ聞いてくれた! これはだなぁ……」
生徒たち全員の意見を集結させてここに俺の「フォーヴ学園」が完成した。
どうも!ロカクです!
やっと名前が決まりましたー!
気になると思いますが由来は
ロアン案四季(four seasons)の「F」
ライチ案おせちの「O」
チユキ案全知全能の全(all)から「A」
最後にギョクロ案black tigerからの「B」
繋げると「FOAB」となって読みは「フォーヴ」になりました。というわけです。
実際英語ではFauveと書きますが、作品上は「FOAB」で間違いありませんのであしからず!
それからエビス先生が言うにはFauveの方には野獣という意味があるそうで野獣が何でも蹴散らす代わりに生徒たちには何でも吸収してほしいとのことでした。
P.S今日二本目を投稿できるか分かりませんが少なくとも明日には投稿します!




