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一限目前半・剣技~刃物に耐性の無いやつら~

              ~入学式翌日~


「よーし! それでは本格的に授業に入るぞ! 今日は……剣技をやっていこうと思う!」


 ライチの希望が「騎士(ナイト)」だったこともあって二人には剣技を習得してもらうことにした。


「あのー、私関係ないと思うんですが……」


「そう言うと思ってたよ! いいか、パーティーの中で最も攻撃手段を持たないのは?」


「後衛サポート役ですかね?」


「そう、そこでもし少しでも頭の使える敵と合間見えた場合に真っ先に狙われるのが後衛だ。前衛・中衛が助けるのが王道だがそれも限界がある。とすれば自分の身は自分で守れるに越したことはないって訳だ」


「なるほど、理にかなってますね」


 当たり前だ。こっちは三年も流されるままに勉強させられてたんだからな!


「まずはどんな剣を使うかだが、ライチ! どうだ?」


「カッコよくて強いのがいいっすかね」


 子供かよ! まぁ子供なんだけどそういうのじゃない!


「でも、刃物持てないんっすよね」


「……はぁ?」


 騎士=剣、剣=刃物、刃物=騎士なんだが!? よくそれで騎士になりたいとか言えたもんだな!


「騎士になりたいんだけど刃物持てないって言ったらあのでっかい学校では弾かれちゃったんっすよね」


 でっかい学校とは恐らくここらでは段違いの規模を持つアルペジオ学園のことだろう。そこに入るだけでどんなポンコツでも国を背負う人材になると言う話だ。ポンコツが入れるかは定かではないが。


「まぁ問題はない、とりあえずこれでも振っててくれ」


「これは?」


「竹刀だ。っていうか剣道知らないのか?」


「なんですかそれは?」


 教員学校でも無いものは教わってなかったし、気にしたこともなかった。武器屋に普通に売ってたけどなぁ。


「そうか、ともかくそれは刃物じゃないし中・大型の剣を使う騎士にはちょうどいいはずだ」


 とりあえずライチは放置しておくとして、意外と難しいのはこっちかもしれない。


「さてツバキ、一応聞くけど刃物は?」


「大丈夫です! 魚もさばけます!」


 オッケーオッケー……そこまで聞いてないけど。


「よし! 女子だし重いのは難しいだろうからこれだ!」


 渡したのはサバイバルナイフ、軽くて立ち回りには便利だ。


「ふっふっふ、あなたを殺して私も死ぬ!」


「だぁああああ!! ちょっと待て!」


「あら、私一体……?」


 こいつ、ナイフを持ったとたん人が変わった!? うちの生徒刃物に耐性無さすぎだろ!


「魚さばけるんじゃないのかよ!」


「さばいてる間は意識がないんですが、戻ったときにはキレイに三枚下ろしですよ!」


 そんな嬉々として言われても……いや、しかし意識の無いうちに目的は達してるということは……


「……!! 人格解離!」


 この場合意識が無いうちは本来のツバキとは別の裏ツバキが表に出ているということ。それを操ることができれば戦闘を有利に進められる!


「え……私!?」


「あぁ、ツバキの中にいるもう一人の名付けて『裏ツバキ』だ! 今日のところはそいつと話し合って刃物を持っても自分の意思を残せるように、あるいは刃物を持たなくてもそいつを出せるようにするんだ!」


「は、はい!」


 めんどくさいし厄介な二重人格だが、うまくいけば化けるかもしれない。ここはここで一旦置いておこう。


「よーしライチ、一旦休憩だ!」


「はい」


 さすがに素振りばっかりじゃ飽きる頃だろう。俺でも飽きる。


「実は刃物恐怖症? なやつでも剣を持つ方法があるんだが、なんだと思う?」


「なぞなぞっすか? うーん、けん玉とかっすかね?」


「なぞなぞなら正解かもしれんが俺の求めてた答えとは残念ながら違う。俺が言いたいのは物体を切れるのに刃物じゃない、つまり魔力剣を扱えるようになってほしいわけだ」


「魔力剣?」


 正直魔法みたいなもんだが、自分の中にあるエネルギー的な物を使って刀身を作る技術で普通の剣に比べてできることは多くなる。


「そこで次はこれだ!」


「だいたい察しはつきますが……初心者にできるんっすか?」


「センスによる! まぁ自転車みたいなもんで一回できればあとは慣れだからな」


 竹刀に代わって手渡したのは刀身の無い剣の柄。魔力剣専用で創造しやすいようにはなっているがコツをつかむまでが少々大変で、最初は俺も苦労したもんだ。


「それが終わったら今日のところは終わりだ!」


「うぃっす」


 まず魔力を集中するところができるかどうか、ここは自分で何とかする他に無い。人によって集中のしかたは異なってくる。さて、あっちはどうなったかな?


「……」


「……」


「どうしたんだよWツバキ?」


 何故か沈黙しているWツバキ、この空気は非常に嫌な感じだ。例えるなら明らかに喧嘩真っ只中な二人の間に割って入るような……一体どうしたと言うのか?

どうも!ロカクと申します!

三月終わりかけで新たな始まりに胸を踊らせる人、中だるみしている人いらっしゃると思いますがいかがでしょうか?

私は中だるみ組ですwww

頑張っていきましょーね!では、また次回!

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