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意思の疎通

「全員起きてるかー!」


「「「先生!」」」


「エビスさん!」


「みんな軽傷だったから少し安静にしてたら起きてきたよ」


 この人が診療所(ここ)の院長か、顔は初めて見たが意外と若いな。


「ツバキはどうなったんっすか? 普通に家に帰ったとか?」


 確かに唯一ここにいるべきやつがいないとなると気になるよなぁ……


「……心して聞いてほしいんだが、ツバキは連れ去られたんだ」


「そ、それはどこのどなたですの!?」


「それが……」


 いや待てよ、ここでギョクロのお父さんだと言ったらギョクロはどう思う? 人間不振かはたまた孤独感に(さいな)まれやしないだろうか? それはダメだ。


「誰がやったかは分かってないんだ。でもどこにいるかは分かってるから行こうと思えば行けるぞ?」


「何ですぐにでも行かないんっすか! 先生なら……」


 ライチの主張を制して俺は首を横に振る。


「俺の見立てによると俺だけじゃこの件は解決できそうもないんだ、そこでお前たちに協力してもらいたい!」


 一月で少なくとも仲間意識は生まれてるはずだ、SGFよりそりゃあ心許ないが歯車が噛み合えば全て丸く収まる!


「もちろん行きますよ! 仲間の危機っすからね!」


「当然ですわ!」


「あーしもバッキー助けんよ!」


 生徒たちはしっかりやる気らしい。あとは……


「わ、私はダメですよ!? 役に立たないですし忙しいですし……」


「いいのか?」


「はい?」


「教師として生徒を守らなくていいのかってことだよ」


「いや、私は教師じゃ……」


「ここまで来て他人事かー、そうかそうか君はそういうやつだったんだな」


「君って……良いんですか院長!」


「いいよー」


 院長の即答、これはかなりテトラの背中を押すことになっただろう。もう一押しだ。


「ふっ、これで不安材料の一つは取り払われたわけだ。そしてもう一つに関しては心配しなくてもお前は役に立つ! 準上級の俺が保証する!」


「……はー、そこまで言われちゃ断れないですね。ツバキちゃんが心配なのは確かですし、行きますよ!」


 よし! これで主役は揃った。


「サンキュー! そして気になってると思うが今回はこのツバキのお父さんのセルゲイにも参加してもらう!」


「私は……」


「いいから話合わせろよ!」


 空気をぶち壊そうとしたセルゲイに小声で強要する。


「えーっと、じゃあまぁツバキ……様の父です」


 小さく様を言っていた辺り従者の鑑だと認めよう。これにて大人三人子供三人の計六人編成が完成した。


「そんじゃ、ツバキ奪還作戦開始だ! っつーことでまずは下準備に行く! セルゲイ、一緒に来てくれ」


「はい」


「あとは帰れるなら帰って明日に備えてくれ! 明日は11時集合で頼む! 以上解散!」


 とはいえ俺たちが診療所を出るだけだが……


「それでどこに行くんです?」


「ファルガイア一族の本家だ!」


「何故ですか!?」


「そんなもん……家庭訪問に決まってんだろ」


「えっ……」


 本当は家庭訪問というよりは引きこもりの解放に近いが、名目上家庭訪問ということにしておこう。これは作戦を進める上で重要であり、今回の一件の五割はここにかかっていると言っていいだろう。俺の教師生命を懸けた局面になりそうだ。

どうも!ロカクです!

土曜二本投稿フォース一本目です!

一週間早すぎですね、曜日感覚もかなり曖昧になってますよw

それはさておき持つべきものは生徒ですね~っていうのが今回のテーマでした!

それではまた夜の部で!

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