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学校開設にあたって

       ~修行開始から三年後~


 あの相談員が少しっていうから油断してたら一年も経ってしまった。その間に良くも悪くもいろんなことを教わったもんだからなんとも言えないんだが……そして今日! 待望の俺の学校が完成した。この国でも基本先生数人に対して生徒数人という構図なのだが、小規模であれば一人でもできるとのことなので問題はない。


「なかなかいい感じだな! よし、掲示板でも見に行くとしよう」


 学校を開業するにあたって間違いなく必要なのは生徒だ。そこで国唯一の掲示板に広告を載せていた。連絡手段がないので広告を見たら掲示板のある広場ベンチに指定した時間に集合してもらうことにしている。携帯買わないとな。


「さーて、来い来いこいこい……」


 しかし一向に人は来ない。うちの売りは学費をツケられることとして、入ってくれるなら無一文でも受け入れる。こうして人を集める新人も少なくないらしいが、正直賭けだ。


「今日もダメか……」


 開校まであと三日しかない。これが業界の洗礼ってやつなのか?


「あの……」


「どうした? 迷子か?」


「いえ、あの……新しくできる学校の先生っていうのは……」


「……!? まさか!?」


「私を入れてください!」


 キター! 今日もそろそろ引き上げようかというときにまさかの生徒希望者! 断る義理なし!


「もちろん大歓迎だ! 名前は?」


「えっと……ツバキ……です」


「ツバキか、よろしく! じゃあこれ、学校の地図と入学式の日程、それからプロフィールカード! 入学式の日にこれを書いて学校に持ってきてくれるか?」


「はい!」


「よし! 今日のところは以上! 入学式、遅れず来いよ!」


 こうして正式に開校することは決まった。でも一対一じゃあなんとなく物足りない気もするし、あと二、三人は欲しいところだな。


              ~入学式当日~


「どうも諸君! おはよう! よくぞ集まってくれたね!」


「そんなのどうでもいいよエビセン!」


 それっぽい雰囲気出したかっただけだっての! それはさておきツバキに続いてダークな雰囲気の少年ライチと見た目はそうでもないのにしゃべり方が妙にギャルっぽいギョクロが加入した。何故か初っぱなからギョクロにはニックネームで呼ばれている。


「おほん、じゃあ改まった行事はやめるとして今日は……どうしたい? もうプリント提出したら終わりでもいいぞ?」


「勉強したいに決まってんじゃん! ね!」


「どっちでもいいっすよ」


「私もちょっと勉強したいです!」


 ライチは別として他二人のやる気は認めよう。そこまで言うなら今日はさわりだけやっとくか。


「それではご希望にお答えしてかるーく授業に入ろうか! まずいちパーティーには前衛・中衛・後衛があるわけだが、理想的な配置はどんな感じだ? ツバキ!」


「えっと、前衛には攻撃重視のファイターや剣士で中衛にはステータス制御や攻撃魔法が使える司令塔的魔法使い、後衛はサポート主体の回復役ですかね?」


「概ね正解だ! しかし! 昨今では一つのところに縛られるやつは古くなっている。プロフィールを見るとお前たちでパーティーを組むなら前衛はライチ、中衛はギョクロ、後衛はツバキとなる」


 どこを取っても均等に覚えることは多いが、楽なところは一つもないのは確かだ。


「とはいっても一つの立ち位置に固執するんじゃなくて二つ、あわよくば全てのところで活躍できるようになってもらいたい! 言うなれば『ハイブリッド戦術』だ!」


 結構重要なこと言ったんだけど、あんまり響いてないみたいだ。


「そこで明日から週五で授業をするわけだが、月・火・水は二人ずつ教える! 木・金は全員な、もちろん土日は休みだから」


 一気に教えてもいいっちゃあいいが、もしかすると目が行き届かないかもしれないので最初はこれで行こうと思う。


「こんな感じで授業というかガイダンスになったけど今日はここまで! 明日はライチとツバキ、明後日はギョクロとライチ、明明後日はツバキとギョクロの登校とする! 以上! お疲れ!」


 こうして初日が終わり本格的に教師生活が始まった。これから波乱がないことを祈るばかりではあるが、いい滑り出しはできた……ことにしよう。

どうも!ロカクです!

初の水曜投稿ですが、ストックがあるとなると早く投稿したくなるのは自分の悪いところですねwww

一応補足しておくとツバキは女の子です!

では、また次回!

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