04 エンドオブディーヴァ
彼方へ
奏でる歌を
閉ざした心の中で歌うから
導いて 何処までも
あの空に 届け
乾いた音を立てて
崩れるこの世界で
奏でる旋律の音は
最後を迎えたんだ……
ねぇ、どうして?
大事な音が聞こえない
声も 出なくなって
時が止まる 思い出が今
消えていく……
もう、歌は歌えないんだ……
彼方へ彼方へ
奏でる歌を
閉ざした心の中で歌うから
導いて 何処までも
あの空に 届け
心の中で 歌い続ける……
溶かした小さな想い
焦がしてそれでも願う
何処までも響いていけ
あの風に
乗せて……
落とした心の欠片
また涙が止まらなくて
この行く道の果ての何処に
しあわせが在るというの……
寂しいよ
あの彼方の空みたい
ただ 怖くなって
手を伸ばした 届かなかった
手のひらを……
今想い歌い始める……
彼方へ彼方へ
想いを込めて
悲しさ苦しさ抱える人たちへ
勇気や 優しさ
想いも 届け
この歌声は枯れないから
誓うから!
灯した希望の光
伸ばしてあの空に向けて
いつまでも何度でも歌うから
響いて……
ああ、なんで……?
あんなにも強く誓ったのに……
もう歌は歌えない……
神様なんていないんだね
今世界が終わっていく……
お願いお願い
もう一度だけでいい
誰かの為に歌を歌いたいんだ
どうなってもいいから
全部ささげるから
ねぇ、歌わせて……
彼方へ彼方へ
最後の歌を!
閉ざした心を開けて歌うから
こころも 強さも
絆も ここに
この歌声はこれで最期……
でもね、今!
終わりなんかじゃない
ねぇ、聞こえてる?
誰かに届いて
それがまた歌になって……
だから歌うんだ
歌を歌いたいんだ!
届いて
繋いで
響いて
それをまた歌い合って
開いて 小さな扉
伸ばして その手のひらを
歌えば
導くよ
この歌が
きっと……
ぜんぶぜんぶ
届いてるといいな……
笑っちゃいそうだね
これで最期なんて……
終わった……歌姫の歌
散りゆく花のように……
その安らかな笑みの中には
悲しみは微塵も
無かった