視界の願う正常な思考
久しぶりに外に出た為に疲れた。ようやく家に着いた。一眠りしようか
電気を消すと視界に拡がる赤と緑のノイズ。いつも聞こえるザーと言う雑音もあり、いつもの如く眠れない。目を閉じた、緑の光が見えた、目がこちらを見ている、目を開く。
これだから最近充分な睡眠をとれないんだ、目の下は隈で酷いことになっているだろう
それにしても、今僕が見ている景色はどこまでが本物なのだろうか。脳は目を使って周りを認識して情報採取、それを映像として見せている。レンズの性質上、本来なら逆さの映像になるはずだが、脳がそれを補正しているようだ。それならば、脳が嘘を交えたとしてもなんらおかしくは無い。もしくは、認識だけの世界なのかも知れない。
チラリとパソコンを見る。だからこそアレを創れた訳だけども、認識でしかないのなら電脳も現実も同じようなものだ。
散らばったカッターナイフの内、一つを拾って刃をボキリと折る。感慨深い、これでアイツを殺す事が出来ていたのなら、いやいや、なんの話だよ。
布団を紅く染め上げる趣味は持ち合わせていない。余計に寝られなくなりそうだ。赤は寝るのに適していない。立ち上がると椅子に座る。
折角だし、誘いに乗ってみようか