第三十七編
「聞き終わりました」
「ご苦労様」
「カマエルはまだだな」
「そのようですね」
「イリーナ、アンナ晩御飯って作る暇あった?」
「ないです。すみませんが今から作るので少しだけ待っていてください」
「今日は外に食べに行こう。カマエルが帰ってきたら行くから準備しとくように」
「分かりました」
「遅くなってすみません。今戻りました。皆さんお出掛けですか?」
「カマエル準備して来いご飯食べに行くぞ」
「はい。すぐに準備してきます」
「メイドの私たちまでいいのですか?」
「この家に住んでる以上同じ扱いをするので、そのつもりで」
「ありがとうございます」
「準備出来ました」
豪華な服にネックレスとイヤリングまでして来た。
「カマエル御飯の後まで付いて来る気か?」
「そのつもりでこの格好にしました」
「御飯の後というのは?」
「ギルド申請をした時に、ある男爵と会って、ちょっとした集まりに誘われたのだ」
「そうでしたか。では私も」
「いや、カマエル一人で十分だ。それに、多く連れて行くと目を付けられやすくなる」
「そういう事でしたら、おとなしく待っておきます」
「いい子だ」
そう言って頭をなでた。
「お腹も減って来た事だし、食べに行くか」
「はい」
御飯を食べに街の中心に向かった。




