第十七編
「おはようございます。御主人様」
「おはようございます」
「ああ。おはよう。二人とも朝から元気だね」
「二人とも聞いてくれ」
「何でしょうか?」
「改まってどうしましたか?」
「これから仲間がたくさん増えるだろう。PTも二組や三組になるかもしれない。その時は二人がリーダーをしなくてはならない」
「そうなりますが、問題があるんですか?」
「同じ奴隷なら、強さで優劣が決まると言ってもいいだろう。なら皆がお前たちに付いて来なくなるかもしれない」
「確かにそうなりますが、それは私たちが弱かったからという事です」
「130層の途中でそんな事したくはない。だからお前たちには、財産を持つことを許す」
「そんな事普通はしませんよ?それに奴隷逃げないともかぎりませんよ?」
「俺が今まで皆と同じようにお前たちを扱って来たか?お前たちは逃げないと思っている」
「そうですね。分かりました。御主人様」
「御主人様がそう仰られるのであれば従います」
「そういう事で、俺今から出かけて来るから、今日はお休みな。小遣い上げるから好きに使うといい」
「ありがとうございます」
「んじゃぁこれぐらいでいいか?」
「えっ?こんなに沢山よろしいのでしょうか?」
「さすがに多いと思いますよ」
「まぁ初めての小遣いだし、今まで頑張って来てくれたからボーナスという事でな。」
「はぁ、そういうこなら有難く受け取っておきます」
「ありがとうございます」
「後これからは、頑張った成果に応じても、報酬を上げるつもりなので頑張ってくれ」
「はい」
二人は意気込みよく返事をした。
「んじゃぁ俺は出かけて来る」
「いってらっしゃいませ御主人様」
「お気をつけて御主人様」