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第十五編
家に帰りのんびりしていたら、扉が開いた。
「失礼します」
「おお、カマエルかぁどうしたんだ?」
「御主人様の横に座ってもいいですか?」
「いいぞ」
「ありがとうございます」
そう言ってカマエルは、横に座った。
「今日はどうした?」
「えーっと・・・」
「甘えに来たのか?」
「はい」
「甘えん坊だな、カマエルは」
「ダメしょうか?」
「別にダメじゃないよ。ただ、可愛いなって思っただけだ」
「可愛いだなんて、嬉しいです」
そう言って、抱き付いて来た。
何か奴隷じゃな気がするが、まぁいっかと思ってそのまま抱き付かれていた。
「なぁカマエル何で俺にこんな甘えるんだ?」
「言っても怒りませんか?」
「ああ、約束しよう」
「えーっと、身分上叶わぬ夢って事は分かってますが、本当に御主人様を好きになってしまったからです」
カマエルが顔を赤くしながら、そう言った。
「身分を気にする必要はない。これからも甘えて来ていいぞ」
「ありがとうございます」