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【完結】REZON ー神話を解くものー  作者: 壇 瑠維
第1部 第1章 諏訪

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第7話:第1章終幕

2025.5.14 早朝/諏訪湖・観測所



 二人が宿に戻る頃には、もう朝日が昇ろうとしていた。荷物を下ろし、一息つく。


「いや〜、すごい一日でしたねえ」


「そうね。ほぼ24時間起きてたから、さすがに少し眠いわ……」


「それにしても病院でのあの話、驚きました。先生、どこまで分かってたんですか?」


 欠伸をする真理に桐生が興味津々で尋ねてきた。


「んー、正直ほとんど分かってない、かな?」


「どゆこと?」


「目の前で起こった現象と、そこに至る経緯を推測しただけ。本当にミカヅチヌシが取り憑いてたかどうかなんて証明もできないし」


「でも、あんなにスラスラと……」


「全部が全部推測、って訳じゃないの。さっきも言ったけど目の前で起こった現象はまず事実として受け止める。で、起こりうる可能性を推測したらたまたまそうだった、って話」


「じゃ、八重垣さんが守ってくれたってのも?」


「人様の心の中なんて分からないわ。でも、そうであって欲しいという思いと、八重垣さんが苦しまないでくれるといいな、って考えてたらあれが正しいと思ったの」


「何か、先生が神様に見えてきた……」


「やめてよ。そんなこと言う暇があったら、“豪運君”の五つ星レビューでも書いたら?」


「そうっすね!今回のMVPっすから!」


 桐生は早速スマホを取り出し何事か入力し始めた。真理はバッグからSOPHIAを取り出し表示を立ち上げる。そう言えばあの騒ぎでシャットダウンするのを忘れていた。小言の一つでも入ってるかな……と開いたディスプレイには、意外なメッセージが表示されていた。


 [MODULE: RESONANCE]

 [STATUS: GOLDEN FREQUENCY DETECTED]

 [SIGNAL: 18Hz-OV / COMPLETED]

 [GATE STATUS: 1/7 ACTIVE]


「桐生君、これ見て!」 


 真理の声に桐生がスマホをポケットに収め、駆けつける。


「どうかしたんすか?」


「“門”が開いたって」


「じゃあ、あの時の光と音が……?」


 二人の声が揃った。


「「鳴金?」」


 二人の声に反応するように、SOPHIAが次のメッセージを表示する。


 [PHASE: REALITY STABLE (FOR NOW)]

 [REQUEST: NAME THE RESONANCE]


「……名前をつけろ、ですって」


「SOPHIAじゃなくて?」


「さっきの現象に、って事みたいね」


「んじゃ“SOPHIえもん”」


「却下」


「なして?」


「レポートにそれ書くの?“我々は未知の発光現象、SOPHIえもんに遭遇した”って」


「ダメっすね。じゃあ、RESONANCEとREASONをかけて“レゾン”とかどうっすか?」


「悪くないわね」


 真理が入力する。


 [NAME: REZON]


 画面が一瞬光を放つ。


 [MODULE: REGISTRY]

 [ACTION: RESONANCE NAME SET]

 [ALIAS: REZON]

 [STATUS: REGISTERED]


 続けてモニターの波形がゆっくり変化し、


 “♾️”


 の形を描いた。真理の胸がドクンと鳴る。


「♾️……無限大。それとも別の何か?」


 次いで、別の文字列が浮かび上がる。


 [MODULE: GATE-LINK]

 [STATUS: OPPOSITE PHASE DETECTED]

 [LOCATION: KUMANO]

 [GATE STATUS: 2/7 INITIALIZING]

 [33.67528: 135.88750]


「熊野……この位置は……那智の滝?」


 桐生が取り出したスマートフォンで位置を確認する。


「そこに次の門が待ってる」


「なんか、スタンプラリーっぽいっすね」


「神話の巡礼ってそういうものよ。そこへ向かう道のりも含めて、人は神と対話する」


「哲学〜っ!じゃあ次も“豪運君”に助けてもらえるよう、ガチのレビューしときましたよ。先生、見て!」

 桐生が得意そうにスマホを掲げた。



Amazonの商品レビュー

マスターREN

★★★★★ Amazonで購入

これは、本物です!

2025年5月14日に日本でレビュー済み

はじめはシャレのつもりで買ったんだけど、使ってびっくり!

信じられないと思うけど、マジやばいって。悩んでるなら、迷わず購入をオススメするね。何があったって?訳あって大きな声じゃ言えないんだけど、鼻で笑ってた上司が「豪運君すげー!」って手のひら返しするぐらいにはミラクルな出来事があってさ。とにかくヤバイ。リピ確定!



「……桐生君」


「なにー?」


「このレビュー、嘘は書いてないのになんでこんなに嘘っぽいんだろうね」


「書いてて思った」


「でもまあ、仕方ないか。言葉にすればするほど、起こってる現実の方が嘘っぽいんだから」


「言えてる」


「じゃあ、熊野で待ってる嘘っぽい冒険に向かいますか」


「その前に、睡眠っす!」


 二人は笑いながら桐生の案を採用することにした。まだ見ぬ那智の滝はどんな顔をして二人を出迎えてくれるのだろうか。


 諏訪の淡い霧は、熊野への道を示すようにゆったりと湖面を流れていた。


明日から第2章「熊野」始まります!更新は23:50予定。

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