第二十三話 出会いと覚醒 二十三
更新です。Twitterで「東上春之」と検索していただければ出てくるので是非検索してみてください。「星降ル夜ノアリアドネ」という作品も連載しているので見てみてください。
言えないし、言わない。不可であり、不能。そう口にした晴人の言葉の意味を理解できない羽月ではなかった。
それ故に、他者の機微を注視してきた故に、晴人が自分に対して一線を引いたということが嫌と言うほど理解できてしまった。
「・・・分かった、ごめんなさい。もう聞かないよ」
羽月に言えたのはそこまでだった。
晴人に拒絶されることが、晴人に一線を引かれることが、晴人に秘密を明かせないと判断されることがこんなにも痛く、胸が苦しくなるとは思っていなかった。
晴人が陰陽師としての秘密を話してくれたことでいい気になっていた。
重大な秘密を共有し合ったことで言葉以上の信頼関係を築くことができたと思い上がっていた。
私は私に自惚れていた。浮かれていた。初めてできた共犯者に、秘密の共有者に私は柄にもなく舞い上がってしまったいたのかもしれない。
だからこんなにも胸が痛いんだ。
「別に羽月を信じていないとかそういうわけじゃない。羽月じゃなくてもあの人のことは聞かれても答えないよ。強い言い方をしてごめん」
「気にしてないよ。むしろ昨日話してくれたことの方が異常なんだよ、晴人君。陰陽師は秘密を簡単に口にしちゃいけないの。それは誰に対してもね」
「それは昨日で良く分かってる。羽月には悪いけどこれで納得してほしいし、彼女のことも口外しないでほしい」
「分かってるよ。ちゃんと分かってる」
羽月は一度立ち上がり、スカートを整えて先ほどまで座っていた位置からほんの少しだけ晴人よりではない位置に座り直した。
ほんの少しだけ前のめりだった姿勢を直し、ほんの少しだけ緩んでいた表情を整える。
閉じた目を開け、適切な距離で、本来あるべき隔たりをもって羽月は晴人に瞳を向けた。
「大丈夫だから。誰にも言わないし、これ以上言及もしない。陰陽師真波羽月として約束する」
「そこまで大袈裟にしなくてもいいけど、でも助かるよ」
破壊と再生から私が出来る




