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これは浅野はるかの物語です。  作者: 松田
はじめまして
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誕生

 私が生まれたのは花冷えのひどい3月29日だった。あと3日ほど生まれてくるのを我慢すれば早生まれにならずに済んだのに。とよく父に言われていた。確かに私は、早生まれということもあり小学生時代は背の順ではいつも一番前に立たされていた。私が生まれた日はよく晴れた土曜日で、ちょうど父の仕事も休みだった。初産の母はやはり父が立ち会うことができるということはとても心強かっただろう。とてもよく晴れた土曜日と書いたが、その日は春の訪れを感じることができない程冷えていた。3月下旬といえばかなり暖かくなってカーディガンで過ごせるような状態を思い浮かべるだろう。実際3月下旬の平均気温は20度近くある。しかし、私が生まれた3月29日は例外だった。その日は気温が13度前後までしか上がらなかった。前日に降った雨の影響もあったのだろうか。足元から、底から冷えるような寒さだった。母はストールまで羽織っていたそうだ。しかし太陽は明るく空へ登り地上を照らしていた。病院の前の道には数えきれないほどの桜が綺麗に咲いていた。これを満開というのだろう。薄くピンクに色づいた花びらたちが太陽に照らされて美しかった。

 その日父は朝の9時ごろから病院へ来ていた。母はすでに3日ほど前から妊娠40週に入っており、いつ産気付いてもおかしくない状態であった。そして母は元々血圧の高さを妊娠初期から指摘されていたこともあり40週に入った時点から入院していた。今にもはち切れそうな大きなお腹を抱えながらも、それでもまだその日の午前中は全く陣痛のようなものもなく生まれる気配がなかったそうだ。しかし父と

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