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新たなターゲット!

しゅーん

 「いつまで寝てんの!ほら!夏休みは昨日で終わったんだから起きなさい!」

 「ぐわあ!目がぁ!」


 私は、ここ最近、町中の金持ちの家を調べて突撃しまくったが、誰1人永遠のスポンサー(養ってくれる、家事などをしなくても許してれくれる人。朝から、ポテチを片手にグータラして、おはようじゃなくて、「よ!」と挨拶しても怒らない人)を捕まえられず、部屋に引きこもってアニメを見たり、漫画を読んだり、フィギュアを作ったりと自分の殻に閉じこもって精神修行をしていた。


 いやぁ……楽し……苦しい修行の日々であった!


 だが、私のそんな修行の日々も終わりを迎えた。そう!我が家の大統領(母)の手によって……


 「くっ!私の心は夏休みをこよなく愛する永遠の9歳児なんだ!これから、田舎のおばあちゃん家に行くんだい!」

 

 私が抵抗すると、大統領は、勝負が長引くことを予感して、秘密兵器を持ってきていた。


 それは、「こら!おばさんを困らせるんじゃない!」


 そう!パシリちゃ……恵ちゃんだった!


 「くそう!パシ…じゃなくて、恵ちゃんを味方につけるなんて!卑怯だぞ!」

 「ふん!あんたは昔から恵ちゃんには逆らえないからね!あんたの弱点は長年の研究でお見通しなのよ!私に勝とうだなんて、100万年早いわ!おーっほっほっほ!」


 このやりとりを見てもらえればわかるが、私は、完全に母似の性格をしている。


 「はいはい!ふみ子もおばさんもそろそろ遅刻しちゃいそうだから早くしてください」

 「「はーい」」


 それから、しっかりと朝ごはんを食べて、無事に遅刻しました。パシリちゃん……恵ちゃんは、遅刻する前に私を置いて先に行きました。


 ちくしょう!見捨てやがって!俺がどんだけ、パシらせてやったと思ってんだ!(クズです)


 先生からは、遅刻の罰として廊下に立たされています。


 へっへ!こっちとらな!遅刻の常習犯で廊下に立つのなんてな!行列の店に並んで食べるよりも得意なんだよ!さーて、今日もスマホでソシャゲを楽しみとしよう!


 と、いつものように教室の後ろから廊下に出る。


 はぁ……1時間目は、ほとんど廊下で過ごしてきた人生だから、落ち着くなぁ……誰もいない廊下って空気が澄んでいて気分がいい……すぅ……はぁ……


「うむ!今日もよく換気がされておるな!すう……ハムハム…ごっくん……うーん、のどごしのよい空気だな!」


 ここまで空気を美味しそうに食べられる人間は、私くらいだろう……これだけで飯が食えていけるレベルだろうな……ふっ!これぞ、長年の廊下での修行の成果だな!


 秘技!空気喰い!ここに極まれり!


 そんな私を見て笑う者がいた。


 「ははは……噂通りに面白い人だね?岡崎ふみ子さんだよね?」


 今、私に話しかけた相手は、この学園のアイドルで唯一の超絶金持ち花岡健太(18)だった。


 「な!なぜ学園のアイドルがここに!授業中のはずでは?」

 「今日は、病院に寄ってから学校に来たからだよ。じゃあね」


 学園のアイドルはその言葉を最後に隣の教室に入っていく。


 か!カッケェぇぇ!なんじゃありゃ!2次元なんかどうでもいいと思ってたけど、あれは、三次元に匹敵するイケメンではないか!それに、爽やかで性格も優しそうだ!これは、計画のターゲットにしても良いのではないか?


 つづく


しゃーん

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