番外編1話 勇者視点
今後勇者視点を何回か入れますが、心情の変化にも楽しんでいただけると嬉しいです。
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フィンのことがうざかった。いつもいつも仕事をやっているとか言ってくるけど、俺から見たら何もしていないようにしか見えなかった。それに加えて戦闘にも参加できないくせに戦闘中指示してくる。
(あいつがいてもこのパーティにとって利益にならない)
そう思えた。なんせあいつに払っている報酬はもったいないし、今後パーティにとって士気が落ちてしまうかもしれない。
昔の俺を恨む。なんであんな奴をパーティに誘ったのか。だからフィンのことを追放することにした。あんな無能はいらない。するとあいつは固有魔法を使っていたと嘘をついてきた。
固有魔法を使えること自体が嘘だと思ったが、それ以上にあいつは時空間魔法を使っていたと言ってきた。
(往生際が悪い)
一応は一緒にパーティを組んでいた仲間だ。時空間魔法を使っていたなら気付くはずだ。それを俺が気づけなかった時点で嘘に決まっている。それに時空間魔法なんて歴代数人しか使えなかった魔法だ。
(こんな奴が使えるはずがない)
だからはっきり言ってやった。すると今度は危機的状況を助けてきたと言ってきやがった。
(あんなの俺たちで何とかなったに決まってるだろ!)
あいつに何度か助けてもらったのはわかってる。でもあいつがいなくても俺たちで何とかなったと思う。そうに決まってる。だからもう抜けろと命令した。
これでも譲歩したほうだ。俺がやめてほしいと言った時、何も言わずに辞めてくれればこんな気持ちにはならなかった。でもあいつは言い訳はするし、嘘もついてきた。流石にここまで往生際が悪いと俺だってキレるさ。だからあいつを追放した。
でも抜ける時ぐらいお礼を言ってきたらどうなんだ? 無能のお前を今まで面倒を見てやったのは誰だ? それも俺たちはそこら辺のパーティとは違い勇者パーティだぞ? そう思ったらイライラしてきた。
(次会ったら絶対にけなしてやる)
そこから数日たってクエストを受けにギルドに入るとフィンがいた。
(一人でがんばっている...?)
なんで仲間がいるんだよ! でもあいつの仲間になった奴も碌なやつじゃないだろう。だけど一応は忠告をしてやるかと思った。
でもその仲間は俺の忠告を無視しやがった。
(でもうざいのはフィンだ)
いいことを思いついた。そう思いギルドにいる奴らにフィンの悪口を言う。
これであいつの仲間になりたいと思う奴はいないだろうし、あいつの仲間に対してもパーティを組みたいと思う奴は少ないだろう。なんせ勇者である俺が言うんだから信憑性はあるだろ。
これでフィンも少しは観念するだろう。今のフィンは調子に乗ってる。ちゃんと自分の立ち位置を理解して、謝りに来たら許してやってもいいと思ってる。なんせ仲間だったあいつのことが嫌いってわけでもないしな。
(でも新しくフィンの仲間になったあの女は誰だったんだ?)
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