03:召喚者
召喚が終わり玉座へと座る。先程の召喚陣は消え、そこには召喚された者が膝をついていた。
まずは何をするべきか。
ただのサラリーマンだった俺が考えつくはずもなく、頭を抱える。とりあえずは召喚したこの5人について知るべきか。
「あの〜……我々はこれから何をしたら良いでしょうか」
金髪のエルフが不安そうにこちらを見る。
「そうだな……まずはお前たちについて教えてくれ 」
「それでしたらまず私から。改めまして私の名はセルドバード、世界に5体しか存在しない覇王龍のうちの一柱です。恐れながら戦闘においては我が力を発揮することができるでしょう。それに長く生きておりますので知識についてもお力になれるかと思います。それから我が眷属にレッドドラゴン150匹、アースドラゴン86匹、ウインドドラゴン134匹を従えております」
「眷属は今どこにいるんだ? 」
「私の召喚と同時に魔王城の外に転移したものと思われます」
ということは魔王城の外にはドラゴンが300以上……。だが、大きな戦力になること間違いない。
「次は私が、私の名はメリア、最上級悪魔です。私も戦闘には自信がありますが、ご要望あらばなんでもいたします。眷属は8人の上位悪魔がいますので、どうぞお使いください」
艶のある長い黒髪から特徴的な角を覗かせた美女が言った。
今度は蒼い目に金色の髪と耳、尻尾のある大人な美女が前に出た。そして着物を着ている。
こっちの世界にも着物があるのは嬉しいな。
「妾は玉枝、極東の妖狐だ。この辺では珍しい妖術を得意としておる。妾もそなたのために力を尽くそう」
丁寧なお辞儀をするその姿はまさしく大和撫子という言葉がぴったりと当てはまる。
「よろしく頼む」
4人目は黒い布を纏い禍々しいオーラを放っていた。
「私はリッチのシーク。魔術を得意としております。その他にもアンデットの生成や魔道具の作成なども得意としておりますゆえ、必ずやあなたのお役に立つでしょう」
5人目は先程の金髪のエルフだった。
「私はハイエルフのエルドラド。微力ながら眷属共々力を尽くすことを誓います」
エルドラドも眷属がいるのか。人数は定かではないが戦力としては申し分ない。いつ始まるか分からない魔界大戦において戦力の拡大は優先事項だからな。
「みんなありがとう。遅くなったが、俺の名前はユウト・シラナミこの世界に13番目の魔王として召喚された。正直俺はこの世界についてもまだ何も分からない。だがこの戦争に勝ち残らないといけないのは分かっている。だからこそお前たちの力を貸してほしい。よろしく頼む」
「もちろんです我が主。ここにおる者は皆貴方に秘められた力に気付いております。貴方の為ならば我々は命をも捧げるつもりです」
セバスが応じると他の皆も賛同するように頷いた。
「ありがとう。じゃあ早速で悪いが仕事を始めようか」




