02:覇王龍召喚
「どうやら転生したようだな」
目を開けるといかにも城の玉座のような椅子に座っていた。
部屋は円状で広く、少し暗い。中央に魔法陣がある以外は何も無い。
「おはようございます」
聞き覚えのある声が聞こえてきた。そう俺を転生させた女神、アルテアだ。
「今あなたに直接語りかけています。本来であれば神からの交信は出来ませんが特典について説明をさせて下さい」
待ってました。
この特典が俺の生死を分けると言っても過言ではない。
「はい。まず貴方には能力能力が授けられます。"時空操作"と呼ばれる能力で第十三魔王として与えられます。これは固有能力固有能力と呼ばれる所有者独自の能力で、他の魔王達も固有能力をそれぞれ所有しています。貴方は自然と能力を使えるとは思いますが強力な分制御が難しいです。」
つまり、鍛錬を怠れば宝の持ち腐れってわけか……。
「最後の特典ですが、あなたにはガチャを引いてもらいます。」
「えっ、ガチャ? 」
急にソシャゲみたいな要素が入ってきたんだが。
「ハズレなしの初回限定十連ガチャです! 」
「もしかして目の前の魔法陣がそれか? 」
この玉座の間?の中心にある巨大な魔法陣を指さした。
「その通りです。この召喚が終わると消えるのでこれっきりの使用となります」
「それで今から召喚するのは何だ? 」
「色々あります。武器や防具、魔物に魔族まで。何でもありです。魔物や魔族は貴方を主と認めるものが召喚され契約を結び、忠誠を誓ってくれるでしょう。」
とりあえずやってみるか。玉座から降りて魔法陣に近づく。
「それでは始めますね。」
アルテアの声と共に魔法陣が輝きだす。
1回目は魔剣だった。
「中々良さそうなものが当たったな」
魔剣の次は何かと期待していると、魔法陣が先程よりも強い光を放った。次の瞬間目の前にいたものに目を丸くさせた。
「ド、ドラゴン……」
燃えるように紅く鱗に巨大な体、恐怖を感じさせるオーラに腰を抜かしそうになったがギリギリで踏みとどまる。
『我の名はセルドバード。この世に五体しか存在しない覇王龍のうちのひとりだ』
そう言ってドラゴンは名乗った。
「お前は俺の配下になってくれるのか? 」
本当に忠誠を誓ってくれるのか不安になり尋ねる。
ドラゴンは俺の心を覗くかのようにこちらを見た。
『最初は長年生きてきてする事が無くなり、暇潰しのつもりで召喚に応じたのですが、今はまだ開花しておりませんが貴方の力は私をも超える可能性を秘めています。そのような方に忠誠を誓えるのならこの身の全てを捧げましょう』
そう言ってドラゴンが頭を下げると魔法陣が再び光だし二人との間に燃えるように赤い糸が結ばれた。
これで契約が結ばれたということだろう。
「これからよろしく頼む」
『これから私のことはセバスとお呼びください。貴方が覇王となる道を死力を尽くしてお支えします』
そう言うとセバスの体は白く発光し、目の前にはドラゴンではなく執事の姿をした老人が立っていた。
「ドラゴンの姿では不便なので人化の術を使わせていただきました」
めちゃくちゃダンディーでかっこいい。
映画やアニメで人気の出そうな姿をしている。
「彼は別名最古の龍と呼ばれ、他の魔王達にも匹敵する力を持っています。味方として心強いですね」
突然アルテアが声を掛けてくる。
そんなにすごいのか。魔王にも匹敵する力を持つとは、味方にできて良かった。
正直、魔界大戦にとてつもない不安を感じていたが心強い仲間が手に入り安心した。
そうして、召喚は続いた。セバスのおかげで他はスムーズに進み、武器に弓と魔法の杖、槍、短剣が手に入った。
他にも強力な魔物、フェンリルにハイエルフ、吸血鬼女王、上位悪魔、リッチまで配下に加わった。
これで召喚は終わり、俺には強力な五人の配下が加わった。それに五人はそれぞれ眷属がおり、それも戦力に加わり、かなりの数を仲間にすることが出来た。
「こんなに仲間に恵まれるとはとても運が良いですね」
召喚が終わり、魔法陣が消えるとアルテアは言った。
「これなら心配はいりませんね。そろそろ私は神界へと帰ります」
「色々とありがとうな。助かったよ」
アルテアのおかげでやっとスタートラインに立てた。感謝してもし足りないかもしれない。
「いえいえ、これが私の役目ですから。それではまたいつか」




