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8 隣国の妖精さん

この世界に来て優しさに触れ、私は本当に幸せだなと思った。


私は部屋へ戻り、窓辺から青く澄み渡った綺麗な空を眺めていると、頭に何かが!


頭に乗った何かをそっと手のひらに乗せた。


小さくて羽が生えた生き物を見て驚いた。


「えっ、妖精?」


羽が傷付き、片方は折れて身体中から血が出ている。

痛いよね。


これじゃあ飛びたくても飛べないよね。


早く治癒しなきゃっ!


「待ってね、直ぐに治してあげるからね。

ハイヒール!」


淡いピンク色の光に包まれ、光が消えた時には傷は消えており、可愛い妖精と目が合った。

 

妖精が慌てた様子で私に強く懇願している。


「お願いいたします。

私の仲間を助けて、このままじゃ死んでしまう!

ついて来てほしい」


事情をおじさん達に話すと外出の許可が出たので、妖精さんと急いで向かった。


向かった先は、薄暗い森の入り口で木にもたれるようにして気を失っている。


遠くからでも分かる程だった。


腹部からの出血が酷く、余談を許さない状態だ。


「あぁ、間に合わなかったの?

ライク、返事をして!

もう駄目なの?」


妖精さんはパニック状態で、考える余裕が無い様子だった。


広範囲の回復……確か『エリア』だ!


考えている時間は無い、とにかく急がないと!


「エリアハイヒール!!」


距離は離れていたが、緊急時だったので広範囲の治癒を使った。


広範囲の治癒を使ったのは初めてだったのもあるが、まだ治癒のコントロールの仕方を知らなかった私は治癒を使った後に膝から崩れる様にして気を失ってしまった。


暖かい、身体中がフワフワする。


お日様に包まれている気分だ。


気付いたら、自分の部屋のベッドで寝ていた。


「あれ、確か妖精さんを治癒して倒れてた人に治癒をしたような気が。

夢でも見てたのかな?」


ヒラヒラと何かが飛んでる?


えっ、妖精さん?


あれは夢ではなかったんだ。


あの酷い怪我の方は大丈夫だったのかな?


「もう大丈夫?

エルクレイ様に様子を見て来て欲しいと頼まれたから。

私は『ティンキー』よ!

怪我を治してくれて本当にありがとうございます。

貴女の名前を聞いても良いかしら?」


「私は『ココネ』です。

あの、私が倒れる前に怪我をしていた方は大丈夫でしたか?」


ティンキーは微笑み、大きく頷いてくれた。


「ココネのおかげで助かったわ。

今はまだ療養中だけど、動けるようになったら再度御礼に伺うわ」


「私は助かったという言葉だけで十分だよ?

その方とエルクレイ様に『感謝の気持ちは十分頂いたので大丈夫ですよ』と伝えてもらえると嬉しいな」


ティンキーと『クスクス』笑い合った後、私は手を振ってティンキーを見送った。









**ティンキーが隣国アリーシオンへ帰国**


ティンキーは急いでエルクレイ様へ報告をした。


「そうか、あの心の優しい娘がそう言ったのか。

ふむ、会って話したかったのだが、仕方ないな……」


エルクレイ様がションボリした姿を見るのは初めて!


貴重な一面を見たわ。


ってか、面白い一面よね。


もしかしたら、ココネならお見合いが成功するんじゃないかな?


「エルクレイ様、会える名案があります。

お見合いの打診をすれば良いのです!

婚約者になれば、時間が空いた時に会いに行けますよ?」


「その手があったな!

よし!

ティンキー、あの女性にお見合いの手紙を届けてくれ」


「はい、必ず渡して来ます。

先ずは、保護者であるゴードンに許可を得てからで良いですよね?」


「頼んだ!」


ティンキーはエルクレイ様にお辞儀をし、療養中であるライクの元へ行き、ココネからの言葉とエルクレイ様がココネに、お見合いの打診を今からする事を伝え。


ココネが居る宿屋のおじさんにエルクレイ様からの伝言を話した。


エルクレイ様とココネのお見合い話を進めても良いと許可が出た。


そして、ココネには明日の朝お見合いの事を伝えるとティンキーに話した。


これで上手く行くと良いなーーって思うティンキーだった。

「面白かった!」


「続きが気になる!」


「早く読みたい!」


と思ってくれたら


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