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Chapter6卒業編♯37 √文芸部(波音物語)×√軽音部(ライブ)-夏鈴ト老人ハ大掃除ニツキ=好きにしろ、決別する海

向日葵が教えてくれる、波には背かないで


Chapter6卒業編 √文芸部(波音物語)×√軽音部(ライブ)-夏鈴ト老人ハ大掃除ニツキ=好きにしろ、決別する海


登場人物


滅びかけた世界


ナツ 16歳女子

ビビリな面も多く言葉遣い荒い。勤勉家。母親が自殺してしまい、その後は一人で旅を続けていたがスズと出会い行動を共にするようになった。


スズ 15歳女子

マイペース、ナツと違い勉強に興味なし。常に腹ペコ。食べ物のことになると素早い動きを見せるが、それ以外の時はのんびりしている。

ナツと共に奇跡の海を目指してやって来た。


老人 男

ナツの放送を聞いて現れた謎の人物。元兵士の男。緋空浜の掃除を一人でしている。Narumi Kishiと彫られたドッグタグを身に付けているがその正体は・・・


中年期の明日香 女子

老人ともう一人の兵士を見送りに来た、中年期頃の明日香。


七海 女子

中年期の明日香と同じく、老人ともう一人の兵士を見送りに来た少女。年齢は15、16歳。


老人と同世代の男兵士1 男子

中年期の明日香、七海に見送られていた兵士。老人、レキ、男兵士2と同じ隊に所属していた。


レキ 女子

老人たちと同じグループの若い女兵士で、年齢は25歳前後。老人、男兵士1、男兵士2と同じ隊に所属していた。老人とは親しかった様子。


老人と同世代の男兵士2 男子

中年期の老人、男兵士1、レキと同じ隊に所属している兵士。






滅んでいない世界


貴志 鳴海(なるみ) 18歳男子

波音高校三年三組、運動は得意だが勉強は苦手。無鉄砲な性格。両親を交通事故で失っている。歳の離れた姉、風夏がいるが仕事で忙しいため実質一人暮らし状態である。文芸部副部長。 Chapter4の終盤に菜摘と付き合い始めた。


早乙女 菜摘(なつみ) 18歳女子

波音高校三年三組、病弱で体調を崩しやすい、明るく優しい性格。文芸部部長。鳴海と付き合っている。生徒会選挙の直後に原因不明の病に襲われ、現在は入院中。


白石 嶺二(れいじ) 18歳男子

波音高校三年三組、鳴海の悪友、不真面目なところもあるが良い奴。文芸部のいじられキャラである。高校卒業後は上京してゲームの専門学校に通うことを考えている。


天城 明日香(あすか) 18歳女子

波音高校三年三組。成績も良くスポーツ万能、中学生の時は女子ソフトボール部に所属していた。ダラダラばかりしている鳴海と嶺二を何かと気にかけては叱る。文芸部部員。夢は保育士になること。最近は受験前のせいでストレスが溜まっている。なんだかんだで響紀とは良い関係。


南 汐莉(しおり)15歳女子

波音高校に通っている一年生、文芸部と軽音楽部の掛け持ちをしている。バンド”魔女っ子少女団”のメインボーカルで歌とギターが得意。20Years Diaryという日記帳で日々の行動を記録している。Chapter5の終盤に死んでしまう。


一条 雪音(ゆきね)18歳女子

波音高校三年三組、才色兼備な女生徒。元天文学部部長で、今は文芸部に所属。真面目な性格のように見えるが・・・


柊木 千春(ちはる)女子

Chapter2の終盤で消えてしまった少女で、嶺二の想い人。


三枝 響紀(ひびき)15歳女子

波音高校一年生、軽音楽部所属。バンド魔女っ子少女団のリーダー兼リードギター担当。クールで男前キャラ、同性愛者、 Chapter3で明日香に一目惚れして以来、彼女に夢中になっている。


永山 詩穂(しほ)15歳女子

波音高校一年生、軽音楽部所属。バンド魔女っ子少女団のベース担当。基本はマイペースだが、キツい物言いをする時もある。


奥野 真彩(まあや)15歳女子

波音高校一年生、軽音楽部所属。バンド魔女っ子少女団のドラム担当。バンドの賑やかし要員。


早乙女 すみれ45歳女子

菜摘の母、45歳には見えない若さ美しさを保つ。優しい、とにかく優しい。


早乙女 (じゅん)46歳男子

菜摘の父、菜摘とすみれを溺愛しており二人に手を出そうとすれば潤の拳が飛んでくる。自動車修理を自営業でやっている。永遠の厨二病。


神谷 志郎(しろう)43歳男子

波音高校三年の教師。鳴海、菜摘、嶺二、明日香、雪音の担任。担当教科は数学。文芸部顧問。Chapter5の終盤に死んでしまう。


荻原 早季(さき)15歳女子

Chapter5に登場した正体不明の少女。


貴志 風夏(ふうか)24歳女子

鳴海の6つ年上の姉、忙しいらしく家にはほとんど帰ってこない。智秋と同級生で親友関係。いつの間にか看護師の仕事を始めている。


一条 智秋(ちあき)24歳女子

雪音の姉。妹と同じく美人。謎の病に苦しんでいたがChapter3の終盤にドナーが見つかり一命を取り留めたものの、再び体調を崩し現在は入院中。


双葉 篤志(あつし)18歳男子

波音高校三年二組、天文学部副部長。雪音とは幼馴染み。


有馬 (いさむ)64歳男子

波音町にあるゲームセンター“ギャラクシーフィールド”の店主。千春が登場したゲーム、”ギャラクシーフィールドの新世界冒険”の開発者でもある。なお現在の”ギャラクシーフィールド”は儲かっている。


細田 周平(しゅうへい)15歳男子

野球部に所属している一年生。Chapter5では詩穂に恋をしていた。


貴志 (ひろ)

鳴海の父親、事故で亡くなっている。菜摘の父、潤と高校時代クラスメートだった。


貴志 由香里(ゆかり)

鳴海の母親、事故で亡くなっている。菜摘の母、すみれと高校時代クラスメートだった。


神谷 絵美(えみ)29歳女子

神谷の妻。Chapter5では妊娠していた。


波音物語に関連する人物






白瀬 波音(なみね)23歳女子

波音物語の主人公兼著者。妖術を使う家系『海人』の末裔、そして最後の生き残り。Chapter4の終盤、妖術を使い奈緒衛の魂を輪廻させ、自らの魂も輪廻出来るようにした。


佐田 奈緒衛(なおえ)17歳男子

波音の戦友であり恋仲。優れた剣術を持ち、波音とは数々の戦で戦果をあげた。Chapter4の終盤に死んでしまった人物。


(りん)21歳女子

波音、奈緒衛を慕う女中。緋空浜の力を持っており、遥か昔から輪廻を繰り返してきた。波音に輪廻を勧めた張本人。体が弱い。奈緒衛と同じくChapter4の終盤に死んでしまった人物。


明智 光秀(みつひで)55歳男子

織田信長と波音たちを追い込み凛を殺した。


織田 信長(のぶなが)48歳男子

天下を取るだろうと言われていた武将。


一世(いっせい) 年齢不明 男子

ある時波音が出会った横暴で態度の悪い男。

Chapter6卒業編♯37 √文芸部(波音物語)×√軽音部(ライブ)-夏鈴ト老人ハ大掃除ニツキ=好きにしろ、決別する海


◯1397波音高校校門(日替わり/朝)

 快晴

 たくさんの生徒たちが門を潜って学校の中へ入って行く

 校門の前で部員募集を行っている鳴海、菜摘、明日香、嶺二、汐莉、雪音、響紀、詩穂、真彩

 鳴海、菜摘、明日香、嶺二、汐莉、雪音、響紀、詩穂、真彩は部員募集の紙の束を持っている

 鳴海たちは通りかかる生徒たちに部員募集の紙を差し出している

 鳴海、菜摘、明日香、嶺二、汐莉、響紀、詩穂、真彩はマフラーと手袋を身につけている

 鳴海と嶺二は紺色の、菜摘、汐莉、響紀、詩穂、真彩は白色のマフラーと手袋を身につけている

 マフラーと手袋には小さくペンと音符が刺繍されている

 雪音だけ嶺二から貰ったマフラーと手袋をしていない

 雪音の指先が赤くなっている


鳴海「(通りかかる生徒たちに部員募集の紙を差し出しながら 声 モノローグ)後悔なんかしてたまるか」


 鳴海たちの前を通りかかる生徒たちは、文芸部のことを気に留めず周りの生徒たちと楽しそうに話をしながら校舎内へ入って行く


◯1398波音高校食堂(昼)

 昼休み

 食堂にいる鳴海、菜摘、明日香、嶺二、汐莉、雪音、響紀、詩穂、真彩

 混んでいる食堂

 注文に並ぶ生徒がたくさんいる

 昼食を食べ終えている鳴海たち

 食堂のテーブルはほとんど埋まっている

 鳴海たちは楽しそうに話をしている


鳴海「(楽しそうに話をしながら 声 モノローグ)俺は後悔しないと誓ったんだ」


◯1399波音高校体育館(放課後/夕方)

 夕日が沈みかけている

 体育館にいる鳴海、菜摘、明日香、嶺二、汐莉、雪音、響紀、詩穂、真彩

 体育館には鳴海たちの他にもたくさんの生徒がいる

 ステージの上に立っている鳴海、明日香、汐莉、雪音

 鳴海、明日香、汐莉、雪音は朗読劇用の波音物語を持っている

 鳴海たちの前にはマイクスタンドが置いてある

 菜摘はパイプ椅子に座ってステージを見ている 

 菜摘は朗読劇用の波音物語を持っている

 嶺二、響紀、詩穂、真彩は朗読劇用の波音物語を持って上手側のステージの袖に立っている

 鳴海、明日香、汐莉、雪音の後ろにはリードギター、サイドギター、ベース、ドラム、その他機材が置いてある 

 マイクを持った生徒会の二年生男子生徒がステージの近くにいる

 鳴海、明日香、汐莉、雪音がステージの上で朗読の練習を行っている


鳴海「(朗読劇用の波音物語を読みながら 声 モノローグ)学園祭の時の悲劇は繰り返さない」


◯1400早乙女家に向かう道中(放課後/夕方)

 夕日が沈みかけている

 菜摘を家に送っている鳴海

 部活帰りの学生がたくさんいる

 鳴海と菜摘はマフラーと手袋をしている

 鳴海は紺色の、菜摘は白色のマフラーと手袋をしている

 マフラーと手袋には小さくペンと音符が刺繍されている

 鳴海と菜摘は楽しそうに話をしている


鳴海「(楽しそうに菜摘と話をしながら 声 モノローグ)合同朗読劇を完璧に成功させてやる」


◯1401波音高校校門(日替わり/朝)

 晴れている

 たくさんの生徒たちが門を潜って学校の中へ入って行く

 校門の前で部員募集を行っている鳴海、菜摘、明日香、嶺二、汐莉、雪音、響紀、詩穂、真彩

 鳴海、菜摘、明日香、嶺二、汐莉、雪音、響紀、詩穂、真彩は部員募集の紙の束を持っている

 鳴海たちは通りかかる生徒たちに部員募集の紙を差し出している

 鳴海、菜摘、明日香、嶺二、汐莉、響紀、詩穂、真彩はマフラーと手袋を身につけている

 鳴海と嶺二は紺色の、菜摘、汐莉、響紀、詩穂、真彩は白色のマフラーと手袋を身につけている

 マフラーと手袋には小さくペンと音符が刺繍されている

 雪音だけ嶺二から貰ったマフラーと手袋をしていない

 雪音の指先が赤くなっている


鳴海「(通りかかる生徒たちに部員募集の紙を差し出しながら 声 モノローグ)世界に邪魔をされても、絶対に波音、奈緒衛、凛の物語を伝えるんだ」


 鳴海たちの前を通りかかる生徒たちは、文芸部のことを気に留めず周りの生徒たちと楽しそうに話をしながら校舎内へ入って行く


◯1402波音高校三年三組の教室(朝)

 英語の年度末試験が行われている

 試験監督の神谷が生徒たちのことを見ている

 問題を解き終えている鳴海、嶺二、雪音

 菜摘、明日香はまだ問題を解いている

 雪音は退屈そうにしている

 

鳴海「(声 モノローグ)俺たちは合同朗読劇の成功のためにうんざりするほど代償を払った」


◯1403波音高校体育館(放課後/夕方)

 夕日が沈みかけている

 体育館にいる鳴海、菜摘、明日香、嶺二、汐莉、雪音、響紀、詩穂、真彩

 体育館には鳴海たちの他にもたくさんの生徒がいる

 ステージの上に立っている鳴海、明日香、汐莉、雪音

 鳴海、明日香、汐莉、雪音は朗読劇用の波音物語を持っている

 鳴海たちの前にはスタンドマイクが置いてある

 菜摘はパイプ椅子に座ってステージを見ている 

 菜摘は朗読劇用の波音物語を持っている

 嶺二、響紀、詩穂、真彩は朗読劇用の波音物語を持って上手側のステージの袖に立っている

 鳴海、明日香、汐莉、雪音の後ろにはリードギター、サイドギター、ベース、ドラム、その他機材が置いてある 

 マイクを持った生徒会の二年生男子生徒がステージの近くにいる

 鳴海、明日香、汐莉、雪音がステージの上で朗読の練習を行っている


鳴海「(朗読劇用の波音物語を読みながら 声 モノローグ)他人の痛みも、自分の痛みも、もう良い加減和らげよう」


◯1404早乙女家に向かう道中(放課後/夕方)

 夕日が沈みかけている

 菜摘を家に送っている鳴海

 部活帰りの学生がたくさんいる

 鳴海と菜摘はマフラーと手袋をしている

 鳴海は紺色の、菜摘は白色のマフラーと手袋をしている

 マフラーと手袋には小さくペンと音符が刺繍されている

 鳴海と菜摘は楽しそうに話をしている


鳴海「(楽しそうに菜摘と話をしながら 声 モノローグ)犠牲になった想いと引き換えに、俺たちには得るものがあるはずだ」


◯1405波音高校校門(日替わり/朝)

 快晴

 たくさんの生徒たちが門を潜って学校の中へ入って行く

 校門の前で部員募集を行っている鳴海、菜摘、明日香、嶺二、汐莉、雪音、響紀、詩穂、真彩

 鳴海、菜摘、明日香、嶺二、汐莉、雪音、響紀、詩穂、真彩は部員募集の紙の束を持っている

 鳴海たちは通りかかる生徒たちに部員募集の紙を差し出している

 鳴海、菜摘、明日香、嶺二、汐莉、響紀、詩穂、真彩はマフラーと手袋を身につけている

 鳴海と嶺二は紺色の、菜摘、汐莉、響紀、詩穂、真彩は白色のマフラーと手袋を身につけている

 マフラーと手袋には小さくペンと音符が刺繍されている

 雪音だけ嶺二から貰ったマフラーと手袋をしていない

 雪音の指先が赤くなっている


鳴海「(通りかかる生徒たちに部員募集の紙を差し出しながら 声 モノローグ)青春の思い出か、負け犬の俺たちへ宛てられた空っぽの感想か、全校生徒の熱い視線と拍手喝采か」


◯1406波音高校一年六組の教室(昼前)

 生物の期末試験が行われている

 試験監督の教師が生徒たちのことを見ている

 汐莉はまだ問題を解いている

 問題を解き終えて机に突っ伏して眠っている響紀、詩穂

 真彩は試験用紙に落書きをしている


鳴海「(声 モノローグ)成功か・・・失敗か・・・文芸部の未来はたったそれだけで決まってしまう」


◯1407波音高校体育館(放課後/夕方)

 夕日が沈みかけている

 体育館にいる鳴海、菜摘、明日香、嶺二、汐莉、千春、雪音、響紀、詩穂、真彩

 体育館には鳴海たちの他にもたくさんの生徒がいる

 ステージの上に立っている鳴海、明日香、汐莉、雪音

 鳴海、明日香、汐莉、雪音は朗読劇用の波音物語を持っている

 鳴海たちの前にはマイクスタンドが置いてある

 菜摘はパイプ椅子に座ってステージを見ている 

 菜摘は朗読劇用の波音物語を持っている

 嶺二は体育館二階の調整室にいる

 菜摘の位置からはちょうど体育館二階の調節室の窓ガラスが見えている

 響紀、詩穂、真彩は朗読劇用の波音物語を持って上手側のステージの袖に立っている

 鳴海、明日香、汐莉、雪音の後ろにはリードギター、サイドギター、ベース、ドラム、その他機材が置いてある 

 マイクを持った生徒会の二年生男子生徒がステージの近くにいる

 鳴海、明日香、汐莉、雪音がステージの上で朗読の練習を行っている

 体育館の電気はステージの照明以外消えている

 白色の照明が鳴海、明日香、汐莉、雪音のことを照らしている

 千春は菜摘の隣に立っており、ステージを見ている

 千春は刃の欠けた剣を持っている

 千春の姿は誰にも見えていない


鳴海「(朗読劇用の波音物語を読みながら 声 モノローグ)だから成功させるしかないんだ」


◯1408早乙女家に向かう道中(放課後/夕方)

 夕日が沈みかけている

 菜摘を家に送っている鳴海

 部活帰りの学生がたくさんいる

 鳴海と菜摘はマフラーと手袋をしている

 鳴海は紺色の、菜摘は白色のマフラーと手袋をしている

 マフラーと手袋には小さくペンと音符が刺繍されている

 鳴海と菜摘は楽しそうに話をしている


鳴海「(楽しそうに菜摘と話をしながら 声 モノローグ)みんなで掴んだ最後にして最大のチャンスを活かそう」


◯1409波音高校校門(日替わり/朝)

 快晴

 たくさんの生徒たちが門を潜って学校の中へ入って行く

 校門の前で部員募集を行っている鳴海、菜摘、明日香、嶺二、汐莉、千春、雪音、響紀、詩穂、真彩

 鳴海、菜摘、明日香、嶺二、汐莉、雪音、響紀、詩穂、真彩は通りかかる生徒たちに部員募集の紙を差し出している

 部員募集の紙の束を持っている鳴海、菜摘、明日香、嶺二、汐莉、雪音、響紀、詩穂、真

 鳴海、菜摘、明日香、嶺二、汐莉、響紀、詩穂、真彩はマフラーと手袋を身につけている

 鳴海と嶺二は紺色の、菜摘、汐莉、響紀、詩穂、真彩は白色のマフラーと手袋を身につけている

 マフラーと手袋には小さくペンと音符が刺繍されている

 千春、雪音はマフラーと手袋をしていない

 千春は刃の欠けた剣を持っている

 雪音の指先が赤くなっている

 千春は通りかかる生徒たちに声をかけて部員募集をしているが、千春の姿は誰にも見えておらず、声も聞こえていない


鳴海「(通りかかる生徒たちに部員募集の紙を差し出しながら 声 モノローグ)俺にとってこの世界は、祭りなんかじゃない」


 鳴海たちの前を通りかかる生徒たちは、文芸部のことを気に留めず周りの生徒たちと楽しそうに話をしながら校舎内へ入って行く


◯1410波音高校三年三組の教室(昼前)

 古典の年度末試験が行われている

 試験監督の教師が生徒たちのことを見ている

 問題を解き終えている鳴海、嶺二、雪音

 菜摘はまだ問題を解いている

 答案用紙を見返している明日香

 雪音は問題を解き終えて退屈そうにしている


鳴海「(声 モノローグ)理不尽で、意地悪で、冷たくて、奇跡が起きなくて、俺から両親を奪った最低な世界だ」


◯1411波音高校特別教室の四/文芸部室(昼)

 昼休み

 文芸部の部室にいる鳴海、菜摘、明日香、嶺二、汐莉、千春、雪音、響紀、詩穂、真彩、神谷

 教室の隅にパソコン六台、プリンター一台、部員募集の紙が置いてある

 円の形に椅子を並べて座っている鳴海、菜摘、明日香、嶺二、汐莉、雪音、響紀、詩穂、真彩

 使っていない机に座っている神谷

 鳴海、菜摘、明日香、嶺二、汐莉、雪音、響紀、詩穂、真彩、神谷は楽しそうに話をしている

 千春は立って鳴海たちの話を聞いている

 千春は刃の欠けた剣を持っている

 千春の姿は誰にも見えていない


鳴海「(楽しそうに話をしながら 声 モノローグ)でもこいつらと過ごす時間は違う」


◯1412波音高校体育館(放課後/夕方)

 夕日が沈みかけている

 体育館にいる鳴海、菜摘、明日香、嶺二、汐莉、千春、雪音、響紀、詩穂、真彩、神谷

 体育館には鳴海たちの他にもたくさんの生徒がいる

 マイクを持った生徒会の二年生男子生徒がステージの近くにいる

 ステージの上に立ってライブの練習を行っている汐莉、響紀、詩穂、真彩

 パイプ椅子に座って軽音部の演奏を聴いている鳴海、菜摘、明日香、雪音、神谷

 汐莉はリードギター、響紀はサイドギター、詩穂はベース、真彩はドラムを演奏している 

 ボーカルは汐莉が担当している

 汐莉、響紀、詩穂、真彩の前にはマイクスタンドが置いてある

 嶺二は体育館二階の調整室にいる

 鳴海たちの位置からはちょうど体育館二階の調節室の窓ガラスが見えている

 千春は菜摘の隣に立っている

 千春は刃の欠けた剣を持っている

 千春の姿は誰にも見えていない

 体育館の電気はステージの照明以外消えている

 白色、青色、緑色、オレンジ色の照明が汐莉、響紀、詩穂、真彩のことを次々に照らしている

 

鳴海「(軽音部の演奏を聞きながら 声 モノローグ)色々なことがあったが・・・楽しかった」


◯1413早乙女家に向かう道中(放課後/夕方)

 夕日が沈みかけている

 菜摘を家に送っている鳴海

 部活帰りの学生がたくさんいる

 鳴海と菜摘はマフラーと手袋をしている

 鳴海は紺色の、菜摘は白色のマフラーと手袋をしている

 マフラーと手袋には小さくペンと音符が刺繍されている

 鳴海と菜摘は楽しそうに話をしている


鳴海「(楽しそうに菜摘と話をしながら 声 モノローグ)仲間といたから、最低な世界を忘れることが出来た」


◯1414森(500年前/日替わり/夜)

 山の道を進んでいる波音、奈緒衛、凛

 月の明かりを頼りに森を進んでいる波音たち

 たくさんの蛍が飛んでいる

 森の中にはたくさんの大きな木が育っている

 山の道は険しく、太く大きな木の根が地面から盛り上がっている

 凛のペースに合わせてゆっくり歩いている波音と奈緒衛

 奈緒衛が一頭の馬を連れている

 馬には荷物が乗せてある

 波音たちは楽しそうに話をしている


鳴海「(声 モノローグ)そうだ、俺たちは一人じゃない。波音、奈緒衛、凛の冒険に関わった全ての人が、今俺たちの背中を支えてくれている」


◯1415滅びかけた世界:道路(昼過ぎ) 

 ◯1208、◯1209、◯1211、◯1220、◯1221、◯1226、◯1233、◯1235、◯1239、◯1241、◯1243、◯1246、◯1251、◯1253、◯1255、◯1259、◯1261、◯1263、◯1265、◯1275、◯1277、◯1290、◯1294、◯1296、◯1297、◯1298、◯1299と同日

 ナツ、スズ、老人が乗っている荷台のある黒くて大きなピックアップトラック型の車が波音高校に向かっている

 ナツとスズは後部座席に乗って外を眺めている

 老人は運転をしている

 老人の隣の助手席には老人のライフルが置いてある

 車の荷台にはショッピングモールから盗んだ楽器、スポーツ用品、様々な電化製品、映画のDVD、海で遊ぶ道具、スケートボードと、波音博物館から盗んだ日本刀、槍、薙刀などが山のように積まれている

 車の荷台に積まれた日本刀は、◯1248、◯1250、◯1252で千春が見ていた物であり、◯1389で波音が使用していた日本刀と同じ物

 建物の多くは損壊していて、草木が生い茂っている

 道路はガタガタで、時々車が大きく揺れる


鳴海「(声 モノローグ)過去から現在、そして未来へ」


◯1416貴志家鳴海の自室(夜)

 片付いている鳴海の部屋 

 鳴海の部屋は物が少なく、ベッドと勉強机くらいしか目立つ物はない

 机の上にはパソコン、菜摘とのツーショット写真、原作の波音物語、朗読劇用の波音物語、菜摘から貰った一眼レフカメラが置いてある

 机に向かって椅子に座っている鳴海

 カーテンの隙間から月の光が差し込んでいる

 鳴海は原作の波音物語を読んでいる


鳴海「(原作の波音物語を読みながら 声 モノローグ)最高の仲間たちと一緒に、最低な世界に向けて、最上の合同朗読劇を・・・」

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