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深夜のウォーキング

作者: アルマージ

初投稿です。

 深夜のウォーキングが趣味である。

私の住まいは都内。

足に1キロの鉛バンドを装着し、ウォーキング用のスマホアプリを起動。

スマホをウエストポーチに入れてジャージで深夜の街をウォーキング。


 昼間に歩くのは嫌なんですよ。

だって、疲れた顔したサラリーマン達ばかりで、電話越しに相手に罵声浴びせたりして、こっちも参ってしまう。

玄関の扉を開けて、スマホアプリのスタートボタンを起動させて、いざ出発。

都内なのに住宅地なせいか、あまり人影は見えない。

ふと、私を通行人が見ても、運動している人かな?程度にしか思わないだろう。


 私のウォーキングコースは、駅前も通る。

酔っ払ったサラリーマン達が愉快そうに顔を真っ赤にして歩く。

これが良いのだ。

人が気分が良いと、なんだかこちらまで気分が良くなってくる。

駅前を通り過ぎると、今度は大通りに出る。

たくさんの車が行き来する都内は、夜中でも眠らないね。なんて、ふと思う。

大通りを3キロほど歩くと、隣の区に入る看板が立っている。

都内で隣の区に入るだけなのに、この看板のせいで妙にドキドキしてしまう。

通りはコンビニの明かりが素敵に輝いていて同じコンビニが近くに建っていたりして

これがあの、ドミナント戦略か。だなんて独り言のように脳内で呟く。


 折り返し地点は、品川駅近くの牛丼屋。

ここまでで4キロなので、ここで折り返すと8キロ歩く事になる。

深夜は掃除する人も不在で、人も少なく、希に変わったモノを見つける事がある。

春なら散った桜の花が川にびっしりと浮かんでいたり

冬なら酔っ払ったサラリーマンが幸せそうに道ばたで寝ていたりする事もある。

落とし物も希に発見する。

財布は見つけた事は無いが、靴だったり、雑誌だったり、入れ歯が落ちていた事もあった。


 こうして、昼とは違う街を見るのがたまらなく楽しいのだ。

良い運動にもなるし。

夜にこういう習慣を付けていると、仕事で昼に街を歩いている時でも

普段見落としがちな発見をする事がある。


 カラスが二匹で仲良くしていたり、今日のコンビニの店員さんは機嫌良さそうだなとか。

コンビニで新しいお弁当を見つけやすくなったりとか

些細な事なのだろうが、幸せなんてそこらにゴロゴロと転がっている。 

それを見つけやすくなる。


だから今日も幸せを探す訓練をする為に深夜のウォーキングに行くのだ。

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