2話
赤髪の美少女に命を助けられた俺は現在・・・。
「うぅ・・・・気持ち悪りぃぃ・・・・・・・・・」
絶賛グロッキー状態であった。物凄く気分が悪い・・・というか吐きそう。
洞窟を出ると、湿った先程までとはうってかわり、ここは何もない荒野。
ここ最近雨が降っていないのか水溜まりひとつ見たらない殺風景な景色である。そんな風景に潤いをもたらすかのごとく岩に腰かけてさっきから俺の方をチラチラと忙しなく見てるのは謎の美少女。美少女表記なのはさっき名前を聞き忘れてしまったからだ。雨風勇樹一生の不覚。
調子が悪いといった俺をああして待ってくれてるとは何だか現代社会では見られない優しさを持った女の子である。ただ、俺がこうなった原因のほとんどがあの娘に有るんだけど・・・。
変なコウモリどもを一掃した後、女の子は出口まで案内してくれることになったのだ。
ここまではいい。ただ、あれは案内ではない。
あれは輸送だった。
輸送と言うのは文字通りの意味で、女の子はどんな筋力をしているのかまるで赤子のように俺を抱えた後、全速力で出口まで突っ走った。そう。さながら輸送トラックのように。あの時、俺は確かに風を感じていた。いや、風そのものだった。
だが、トラックとは。自動車というものは段差を走るとどうなる。車は凸凹道を走ると・・・。
当然揺れるのだ。
それも整備されていない洞窟の道路を走ればどうなるか。答えは簡単。
パワーアップ。およそ5倍。
だが、待って欲しい。
彼女に悪意はなかったのだ。全速力を出したのもあそこを一秒でも早く出るためで、俺を抱えたのも時間短縮のためだろう。それに初めてあった男にそこまで面倒を見る人なんてそうそういない。
だから・・・彼女は悪くない・・・悪くない・・・俺の三半規管が悪い・・・
「大丈夫? 顔色悪いけど・・・」
俺の様子を見て心配したのか女の子は俺のもとに駆け寄っていた。
俺は笑顔で、
「ああ・・・大丈ぶぉろろろろろろろ・・・」
「全然大丈夫じゃないじゃん!?」
口の中で酸味とは言い難い酸っぱいものが広がっていった。




