あ
読んでも何の足しにもなりません。
ただあなたの中の何かに突き刺さるはずです。
何かを動かします。確実に。
危惧:
もしも1の下に0という限界がもうけられていないとして、底辺にいると仮定したあなたがこの世界に存在する意味はなんですか。その言葉を証明してくれる誰かは、存在しますか。存在しないのなら、今すぐこの世を去りなさい。もう一度生まれ変わるべきです。
朝起きて歯を磨いて顔を洗って、朝ご飯を食べて…
その一連の作業をいたって業務的にこなし、学校へ向かう。
友情関係に亀裂が入らないように、バランス良く付き合えるように、みんなの話はちゃんと聞き、でもちゃんと自己主張もする。人気者になりたいわけじゃないし、できることなら静かにひっそりと生きたいけれども、そんなことを現実で実行しようなどと考えてしまうと独りぼっちになてしまう。
午前中を恐る恐る平和に過ごして、何事もなかったように運命の昼食。
ここもまた独りは絶対にありえないことだから、無理な笑顔でもなんでも駆使して無理にでも仲間のもとに割り入る。
そうして迎える午後。
「予習やってないんだよねー」その言葉にうまく乗っかって、
「ウチもウチも!同じだぁー」
なんて対応して、ああ…自分ってこんなに馬鹿だったっけな…なんてブルーになっていると、そんな時にこそ神の裏切りイコール教師の指名。
「指名された者は黒板に出てきてこの問題を解きなさい」
もちろん予習をばっちりこなす兵もいる。が、自分のようにやってない者もたくさんいる。でも大丈夫。後ろの子が答えを写させてくれるから。なんてそんなことしていたら確実に頭悪くなるわけで。その相乗効果によって効率よく勉強する術を見出そうとする自分がなんだかカッコ良くなって、それを自慢したくなる気持ちを抑える自分を大人だなと思って、だけどやっぱり言いふらしたくなって喋った後、『やっぱ自分って子どもらしいトコあるんだ』という満ち足りた感情と、『ああ…また同じことをやってしまった。結局なんもしてねぇ!』といった罪悪感に苛まれる。
長くも短くも、やっぱり長い1日を終え、自転車で坂を登る。
もちろん、置き勉はしない。以前盗難に遭ったことがあり、それ以来身の回りのモノはしっかりと管理するようになった。
晩御飯を食べて、バラの香りがする入浴剤の入ったお風呂に入り、ジュースを飲みながらテレビを見たり、アッと気づいて宿題を片したり、それから…机の上にあった漫画を読んでいると見計らったようにお母さんが入ってきて、口うるさく注意されたので決まり文句のカラ返事をし、益々やる気をなくして突っ伏するけれどもテストが近いことを自覚して、一度シャーペンを握ってみるけれどもなんだかやる気は戻って来なくって、だからまた漫画を読み、でも頑張らなきゃ…とどこからか勝手に動き出す力が湧いてきて、もう一度ほぼ白紙のプリントに向かう。明日提出だという重圧と、明日また指名されるかもしれないという二倍の恐怖心に背中を押され、シャーペンを握る拳に力がこもる。
結局自分は自分のまま。所詮自分でしかないんだ。