第46話
「社長、HPの書き込みに握手を拒んだことへの批判が…」
「こっちにも事情があるのにねぇ。バッシングならすればいいじゃない?ツクヨミセキュリティがバッシング記事を書いた奴を潰すだけよ」
怖い。ネット社会怖い。
「握手だってした瞬間にネロやリヒトだったら神聖力を体に流されたらたまったもんじゃないわよねぇ?」
「それは絶対嫌ですね」
「俺はそいつ呪い殺すぞ?」
「ネロの危険発言は置いといて、そういうことなのよ。ネイルのために並んでる人の中に聖書を口ずさんでる人がいたらどう?」
「俺、死ぬ」
「まぁ、そういうことなのよ。だから軽々しくネイルサロンとかできなかったのよ。あれだって一日限定だもの」
その一日のために裏方頑張りました!レオンちゃんもHP管理を頑張ってます!
「ああっ、HPのトップの画像がなんていかがわしい画像なの?これじゃあツクヨミセキュリティが風俗店みたいじゃない!」
風俗店のHPだっておおっぴらにいかがわしくないよ…。
「あーあ、ハッキングしたんだね。どこの誰だか知らないけど、よっぽどツクヨミセキュリティが世間的に消えてほしいみたい」
「「困りますよ。バイト先が‼」」
「俺も困る」
住むところが与えられて、給与として生肉が与えられるバイト先は他にないもんね。
「アウラ~。誰がこんなことしてるか魔法でわかる?」
「コンピューターのことはわかりませんけど、誰の仕業なのかは魔法でわかりますよ?」
「コンピューターのことはレオンちゃんに任せて、誰の仕業なのかを調査してくれる?」
コンピューターのハッキングとかレオンちゃんに丸投げ。レオンちゃん、そんな技術まで習得してるの?
コンピューターの画面を見ると謎の文字の羅列が……。
コンピューターの前で大神君と二人であんぐりと口を開けてました。
「はははっ、お前らふたり面白い顔してるからこのすまほ?のカメラ機能で撮影しておいたぞ?」
ネロさん、そんな技術を習得しないで下さい。嫌がらせですね。魔王ですし、性というやつでしょうか?
「社長、この嫌がらせをしたのは若い男みたいなんですけど。その背後には社長のお父様がいるようです」
「何考えてるの?あんのクソお父様!」
クソお父様。何度聞いても丁寧なのか口が悪いのかわかりません。
「魔力を吸い取る剣も大神君が牙で折ったから、もう何もできないただの爺だと思ってたのに、しかもこのツクヨミセキュリティを作ったのはクソお父様でしょう?今度会ったら再起不能にしてしまおうかしら?」
「あの、社長……」
「なによ、桧山」
「美月にとってもお父様なので、お手柔らかにお願いします」
「ああ、美月の心配?それなら大丈夫よ。あの子、自分には父親がいないと本気で思ってるから。母親はいたわよ?でも父親はいないの。あの子の中では。だから大丈夫よ」
「美月の中でお父様はどうなっているのですか?」
「本人に聞いてよ。私は知らないわよ」
『クソお父様』については私も不思議に思います。丁寧なのか、悪口なのか。
メンバーの大事な働き場所だから無くなったら困るんでしょうね。特に大神君。野生感ナシ。社長の飼い犬のよう。




