第4話
「大神芯矢!これより特別授業を行う!心して聞くように」
「…私普段の大神君の授業態度知ってるんですけど、授業開始10分で眠ると思います」
「社長が講師をしてるんだぞ?」
「「「「……」」」」
「普段ならちょっと遠吠えするだけでそこらの狼というか、イヌ科の動物をしたがえてしまうような男があのザマとは情けないな……」
「学校の授業は門外漢なんでしょう?体育の成績は凄いいいですよ。女子からの人気もあります」
「これは……クリスマスやバレンタイン等のイベントでの貰い物に期待しよう。異物が混入していても大神の嗅覚なら判別できるだろう!」
恋する乙女の気持ちはどこかに行ったみたい。
「まずは歴史の基本!年号を覚えることだ!例えば、‘1192作ろう鎌倉幕府’とかだ」
「…社長、歴史学者の最近の報告によると、鎌倉幕府の成立は1185年になったんですよ!」
「なっ、何てこと⁉1185?箱を作るの?箱を作ってどうするのよ?」
「アーティストのライブでライブハウスの事を箱って言ったりしますよ?」
「そんなのはいいのよ?箱で幕府がどうなるっていうのよ?もう、なんかイライラするわ。箱を作るわよ!」
それから、各々箱を作ることとなった。
勉強はどこに行ったんだろう?
~1時間後~
「私の箱をごらんなさい?1時間という短い時間ながらも、洗練されたフォルム。そして蓋を開くと鏡が付いているという細かい気配り。まぁこのくらいできて当然よね。…で、大神君は?」
私もこれはちょっといい加減過ぎだろうと思った。1時間何をしてたんだろう?
「大神君?1時間何をしていたの?小学生の工作かしら?見るからに段ボールの塊なんだけど?」
「これでも色々と配慮してるんですよ。手を切らないように蓋と器の接続部というか接続面には接着剤をつけてます」
「まさかそのまま開けてないとかないよね?」
「え?そういえば、開けてないなぁ。アハハ」
笑えない…。案の定、蓋と器の部分がガッチリと接着剤でくっついて離れなくなっている…。箱の蓋が開かない…。
桧山さんが作った箱は、ちょうど聖書が入るサイズのもの。「無駄を省き、できるだけシンプルにしました。1時間あったので、結構なものができました。普段使いも出来そうです」
ネロさんはズルをしたようで社長に怒られていました。なんでも配下も使って1時間をフルに使って箱を作ったようです。血まみれ(社長の鉄拳により)でもネロさんが説明してくれました。「この箱は、俺の城に通じていてモノの移動に便利だ。サイズの規定がなければ、もっと大きなものにしたかった」
あくまでも、小物を入れるような箱だったので、大きなサイズの物はネロさんには個人的に作成をしていただきます。
アウラさんは『可愛らしい小物入れ』という感じのものを作り上げてきたようです。「私のものも私の城に通じているのよ?でもこのサイズだとちょっとしたものを移動させるのが限度ね」
私はというと、賽銭箱っぽいものを作りました。
「聖ちゃんらしいわね」というお言葉をいただきました。これでも巫女なので、箱と言えば賽銭箱です!
歴史は歴史学者さんで変わるんですよねぇ。私は日本史、中学までの知識しかありません。




