第37話
うん、この女性政治家は‘ツクヨミセキュリティ’の社長を敵に回したのがそもそもの間違いよね。
国会中継を見たけどこの人だけ頭痛が治ってなかった。―――社長の仕業だけど、内科に行っても耳鼻科に行っても治んないんだよなぁ。どうするんだろう?
この女性政治家からの依頼がやって来た。―――志和神社に。
「神社なら霊障とか治せるんじゃない?」
「簡単に言ってくれるけど、こっちは命懸けになるからのぅ」
「そうだよね、おじいちゃん。そうだね、最近神社の所々の修繕とかもしたいし…22億くらいかなぁ?そのくらい依頼料として必要よね?」
私はおじいちゃんのお尻を捻りながら言った。
おじいちゃんは涙目で頷いていた。
「神社なら人命優先ってやってくれるかと思ったんだけど…」
「私どもも命が惜しいですからねぇ。そして、神社の修繕」
ことの次第を社長に話した。
「へぇ、あの女性政治家。ガメツイのねぇ」
社長が一番ガメツイとは事務所の誰もが思ったけど口には出せなかった。言いだしそうになった大神君の口を手で塞いだ。
「近いうちにこっちに依頼が回ってくるんじゃないですか?」
「うーん、まずはミト警備会社かなぁ?良心的な値段で仕事の依頼を受けるらしいから。命懸けなのにねぇ?」
命懸けの仕事にはそれなりの報酬が必要だと思う。社長は取り過ぎかな?でも取れる相手から取ってるからOKかな?ふっかけても結局出せるんだもん。いいじゃない高くても。と思ってしまう。
本当にミト警備会社に依頼がいったみたい。
でも、ネロさんの元・部下が相手なんでしょ?社長たちは事も無げにホイホイ勝つけど、通常は手強い相手なんじゃ?
「みと社長!俺はもう駄目です。残される家族の事、よろしく頼みますね…」
なーんて会話がされてるかもしれないなぁ。
「されてるわよ?ネロの元・部下でしょ?RPGの中ボスって感じかなぁ?ボスがネロだとしたらね。あの女性政治家に憑いてるやつは中の上くらいの実力みたいだし、そんなんなんじゃない?」
アッサリと言われると、なんだかどうしていいか困りますけど、そう考えると命懸けの仕事だもの、高額の報酬を要求して当然のような気がしてきた。
「さて、ついに‘ツクヨミセキュリティ’に女性政治家が依頼していますか?」
なんか、‘ツクヨミセキュリティ’だけは嫌だ。そうで。社長、嫌われたんですね。
「嫌われてもいいけど、報酬……」
確かにバイト気分で来てる私とレオンちゃん、給与で暮らす桧山さんはくるしいですね。
国家権力総動員でネロの元・部下を迎えうつみたいですけど、亜空間に逃げちゃったらどうするの?大体、銃火器って効くの?
「はぁ?あんなおもちゃ、効くわけないじゃん」
ネロさん、身も蓋もないです。銃だって、銃弾にお金かかるし、他の装備だってお金かかるのに~。食料品とか値上がりするんじゃないの?
「全く、困ったちゃんねぇ。素直に‘ツクヨミセキュリティ’に依頼すればいいのに」
アウラさんが装備達を元通りに片付けてくれた。
やっと、女性政治家が‘ツクヨミセキュリティ’に依頼をした。
「依頼料は24億。ビタ一文まけません。依頼料の振り込まれが確認され次第、依頼に取り掛かります」
最初から4億増えた。最初から‘ツクヨミセキュリティ’に依頼しておけばよかったのに、変なプライドで出来なかったんでしょ?
その後、振り込みが確認されたので、ネロの元・部下を潰した。
「おい、うちの社長がお怒りだ。二度とこんなことはしないようにな。他の奴らにも言っておくようにな。亜空間の方に行くんだろ?」
社長の魔力は増えてて、鉄扇のキレがよくなってる。怒らせない怒られないようにしよう。
聖ちゃんは可愛いから怒られないよ~。大神君とか失言多いよね…そっちは命の保証ができない。




