第22話
検診結果、大神君だけ奥歯に虫歯の兆候アリとか、歯周病の兆候アリとか言われていました。でも大神君がおとなしく歯科に行くとも思えないので、社長が仕方なく、アウラさんに大神君の歯を治癒させるような魔法をかけてと頼んでいました。
アウラさんは当たり前のように給料の割り増しを要求していました。
それでも牙には何もなかったので良かったと思います。
「リヒトもそうだけど、牙が差し歯とかカッコ悪いわよね~」
社長、かなりダメージがある発言だと思います。特に大神君。
「アウラさんに治してもらえばいいのでは?」
「リヒトさんと大神君は私に魔力で支払いが出来るのかしら?」
リヒトさんは出来そうだけど、どんな金額(魔力量)なんだろう?大神君は魔力あるの?
「あらぁ?社員が病気持ち?」
「虫歯の兆候アリとか歯周病の兆候アリとか言われただけよ。もう治療済みだし」
「社員の健康管理もできないなんて、社長としてどうなのかしら?」
兆候アリって段階だったし、検診を会社でしているのだから、十分社員の健康管理をしていると思う。
問題は大神君が自分の健康管理をきちんとしていなかったことなんだけどな。
「ミト警備会社の逆ハーレムみたいなとこの健康管理はできてるんでしょうね?その男達は健康管理どころか、性病とか持ってそうでスゴイ嫌だわ」
社長が鉄扇を広げて口元を覆う。
「うちの社員にそんな奴はいないわよ。第一女性社員だっているわよ!」
「ああ、この間政治家の息子とイチャイチャした女?その女たちだって性病持ってるかもだし。ああ、汚らわしいわぁ」
「うちに勤めているのは、良家の子息・子女のみよ!」
「へぇー、良家に生まれてまさか体を使って仕事をするようになるとは思わなかったでしょうね?」
それはそうでしょうね。選択権もなく、政治家の息子ってだけでそいつとイチャイチャするのが任務だったわけだし?
「で、何しに来たのよ?」
これから本題?そうなの?
「なんだか、日本にある警備会社全社の社長をトーナメント形式で戦わせるってイベントがあるのよ」
「パース。金になりそうもないのになんでこの私が動かなきゃならないのよ!」
「優勝賞金300億円」
「へぇ、スポンサーは誰なの?即金なのかしら?分割?小切手?」
「優勝が決まったわけじゃないのに厚かましいわね」
「私が優勝するに決まってるじゃない」
「海外の金持ちがスポンサーになってるのよ」
「ふーん」
あれは…優勝賞金が嘘だったら呪いをかけるって感じがする。本気です。
「とりあえず、参加にしておくわ」
「本当に厚かましいわね。国内の警備会社は全社強制参加よ」
「ミトが持ってきたって時点で怪しいけど、手薄になった国内でひと暴れしようって思惑が透けて見えるわ。そういうわけで、私は会社を留守にするけどその間の警備を頼んだわよ。そうね、できるだけ警備料をふんだくれそうなように適当に警備してよ」
それは…首相官邸を警備するとかかな?あと文化遺産警備とか?
大神君は牙じゃなくて良かったね。歯科の治療は痛いし、アウラさんに魔法で治してもらうなんてゼータクだよ!




